バンドの中で「ボーカル」といえばマイクを持って専任で歌う「ピンボーカル」やギターを弾きながら歌う「ギターボーカル」を頭に浮かべる人が多いのではないでしょうか。
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海外のドラムボーカル
海外の「ドラムボーカル」といっても頭に思い浮かぶ人がいるという人はあまりいないかもしれませんが、実は誰もが一度は聞いたことがあるようなバンドのドラマーがドラムボーカルであることもあります。
まずは、ドラムボーカルとして世界的にも知名度の高いドラマーを紹介します。
カーペンターズ カレン・カーペンター
まず最初に紹介するのは「カーペンターズ」のドラムボーカルである「カレン・カーペンター」です。
カーペンターズといえば、「シング 」「イエスタデイ・ワンス・モア」などの楽曲が音楽の教科書に載るほどの有名なバンド。
そのボーカルのカレンはドラムを叩きながら歌っています。
ボーカルの上手さやバラードの美しさだけでなく、ドラミングにもカレンの魅力が詰まっています。
ビートルズ リンゴ・スター
世界一有名なバンドであり、数々の名曲を残した「ビートルズ」のドラマー、「リンゴ・スター」もドラムボーカルとして有名です。
ビートルズのボーカルといえばジョン・レノンやポール・マッカートニーを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実はドラムのリンゴ・スターも数多くの曲でボーカルを担当しています。
リンゴ・スターがボーカルを務める有名な曲には「イエロー・サブマリン」「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンド」などがあり、中にはリンゴ・スターが自ら作曲した楽曲もありますよ。
イーグルス ドン・ヘンリー
「ホテル・カリフォルニア」や「デスペラード」のヒット曲で知られる「イーグルス」のドラマー「ドン・ヘンリー」もボーカルを務めています。
といってもイーグルスはバンドメンバー全員がボーカルを担当しており、曲によっては歌っていない場合もあります。
ドン・ヘンリーの魅力は、ドラムボーカルならではのドラミングです。
ただリズムを刻むだけでなく、歌を引き立たせるようなメロディアスなドラムが彼の特徴です。
ロジャー・テイラー
映画「ボヘミアン・ラプソディ」でも話題になった世界的バンド「クイーン」のドラマー、「ロジャー・テイラー」もドラムボーカルをしています。
ロジャーはボーカル以外に作曲も多く手掛けており、「Radio Ga Ga」などのヒット作もあります。
ドラムのパワフルなプレイはもちろん、ボーカリストとしても実力は十分です。
ライブではボーカルのフレディ・マーキュリーのコーラスに徹し、フレディの歌をより引き立たせています。
クイーンのメンバーの中では比較的目立たないロジャー・テイラーですが、彼の歌やドラミングにも注目して聴いてみてください。
フィル・コリンズ
「イージー・ラヴァー」や「恋はご機嫌」など、数々のヒット作を持つ「フィル・コリンズ」。
彼は元々イギリスの「ジェネシス」というバンドでドラムを担当していましたが、ボーカルの脱退によりボーカルも兼任するようになりました。
独特なエフェクトのかかったドラムサウンドが注目されがちですが、確かな実力を持つボーカルも魅力的です。
ザ・バンド リヴォン・ヘルム
アメリカ南部のロックバンド「ザ・バンド」のドラマー「リヴォン・ヘルム」はボーカリストとしても多くの支持を集めました。
彼はその功績からローリングストーン誌が選ぶ「史上最も偉大な100人」のドラマーに名を連ねています。
アメリカ南部をルーツとした音楽性と叙情的な歌が相まって、アメリカやカナダの他、日本でも人気を博しました。
ドラムボーカルの先駆者的存在であり、彼に影響されたドラムボーカルは多いでしょう。
アンダーソン・パーク
ドラマーやボーカリスト、ラッパーとして多岐にわたる活躍が注目されている「アンダーソン・パーク」も有名なドラムボーカルです。
今までドラムボーカルといえばロックやカントリーミュージックなどが中心でしたが、彼が歌うのはヒップホップです。
ケンドリック・ラマーなどの有名アーティストともコラボしており、ドラマーとしてのグルーヴィなトラックと確かなラップスキルで今後注目のアーティストといえます。
日本の男性ドラムボーカル
海外だけでなく、日本にもドラムボーカルとして有名なアーティストが数多くいます。
日本人のドラムボーカルといえばC-C-Bやモーモールルギャバンが有名でしょう。
次に、日本人の有名なドラムボーカルを紹介します。
YMO 高橋幸宏
細野晴臣さん、坂本龍一さんとともに「イエロー・マジック・オーケストラ（YMO）」を結成した高橋幸宏さんもドラムボーカルです。
YMOはメンバー全員がボーカルをしていますが、高橋さんも「以心電信」「ポケットが虹でいっぱい」など、数多くの楽曲でボーカルを務めています。
YMOといえばサイケな独特の雰囲気に注目しがちですが、高橋さんのドラムボーカルも見ごたえがありますよ。
モーモールルギャバン ゲイリー・ビッチェ
美しいメロディと激情的な感情表現、コミカルなライブ演出が魅力の「モーモールルギャバン」のゲーリー・ビッチェさんもドラムボーカルです。
キーボード・ボーカルとのツインボーカルが魅力で、その激情的なメロディは一度ライブを見た人の心を離しません。
バンドが持つ個性的な雰囲気と共にゲイリー・ビッチェさんのドラムボーカルにも注目してみてください。
つのだ☆ひろ
「メリー・ジェーン」などのヒット曲で知られる「つのだ☆ひろ」さんも日本を代表するドラムボーカルです。
ドラマーとしても数々のアーティストと共演しており、日本でドラムボーカルといえば、つのださんを思い浮かべる人も少なくありません。
現在は作詞作曲家としても活躍しており、長年マルチな活躍をしています。
勝手にしやがれ 武藤昭平
ジャズ・パンクバンド「勝手にしやがれ」のドラマー武藤昭平さんもドラムとボーカルを兼任しています。
20年以上もジャズ・パンクを演奏してきた彼らの音楽は、今でも年々レベルアップしています。
昭和を感じさせる楽曲にどこか懐かしさを感じる人も多いのではないでしょうか。
C-C-B 笠 浩二
日本人ドラムボーカルといえば「Romanticが止まらない」などのヒット曲で有名な「C-C-B」の笠浩二さんを想像する人も多いでしょう。
サイケな雰囲気のドラムとピンク色の髪をした見た目は、当時世間に大きなインパクトを与えました。
日本でいち早くバンドに電子音を取り入れたバンドでもあり、現在活躍する多くのミュージシャンに影響を与えています。
金子ノブアキ
ラップやラウドロックなど、様々な要素を取り入れたミクスチャーバンド「RIZE」のドラマー金子ノブアキさんは自身のソロプロジェクトでドラムボーカルを務めています。
ドラムの腕はもちろん、ボーカルとしての表現力も確かなものです。
作詞作曲も自ら手がけており、彼のミュージシャンとしての才能に驚かされます。
稲垣潤一
「クリスマスキャロルの頃には」で有名な稲垣潤一さんも有名なドラムボーカルの1人です。
ドラムを叩きながら甘い歌声で切なく歌い上げる姿は、当時多くの人を魅了しました。
もともとは地元である横須賀などでドラマーとして活動していたため、このようなスタイルになったといわれています。
8otto マエノソノ マサキ
UKロックバンド「8otto（オットー）」は2004年結成のベテランバンドです。
ドラムの「マエノソノマサキ」さんはボーカルも担当しており、ほとんどの曲のレコーディングが一発録りであることで話題となりました。
ASIAN KUNG-FU GENERATIONのギターボーカル・ゴッチさんやBLANKEY JET CITYの浅井健一さんなど、他アーティストからの評価も高いバンドのドラムボーカルです。
忘れてモーテルズ 283
ロックンロールとパンクを混ぜたようなサウンドが特徴の「忘れてモーテルズ」のドラマー「283」さんもボーカルを兼任しています。
骨太で疾走感のあるような楽曲はライブでとても盛り上がります。
283さんのドラムを叩きながら歌う熱く激しいパフォーマンスは魅力的です。
日本の女性ドラムボーカル
日本人男性ドラムボーカルを紹介しましたが、ドラムボーカルは男性だけではありません。
日本には、女性のドラムボーカリストも多数存在します。
男性にも負けないパワフルなドラミングや女性ならではの可愛らしいパフォーマンスはライブでも観客を楽しませてくれますよ。
最後に、日本の女性ドラムボーカルを紹介します。
rumania montevideo 三好真美
「rumania montevideo」は三好真美さんと弟の誠さんを中心に結成されたバンドです。
ドラムの真美さんはドラムとボーカルを兼任していました。
アニメ「名探偵コナン」のテーマソングとしてヒットしたデビュー曲「Still for your love」が代表作であり、当時テレビ番組に出演した際、ドラムを叩きながら歌う姿に驚いた人は少なくないでしょう。
シシドカフカ
女性ボーカルドラマーとしてCMにも出演し話題となったシシドカフカさんは、演奏力歌唱力共に高い評価を得ています。
代表曲は「ラブコリーダ」で、19歳のころには青木裕子さんやダイヤモンド☆ユカイさんのバックバンドでの演奏経験もあります。
175センチの高い身長を活かしてモデルとしても活動しており、CMやテレビ番組などのメディアにもたくさん出演しています。
森高千里
80年代を代表するアイドルの1人であり、現在でも精力的に活動している森高千里さんも実はドラムボーカルとしても有名です。
その実力は「女性版リンゴ・スター」とも評され、数々の有名アーティストのサポートドラマーとしても活躍しています。
演奏は決して派手ではありませんが、しっかりとしたリズムキープでバンドの根底を支えるドラマーです。
シナリオアート ハットリクミコ
まるで童話のような世界観を持ったバンド「シナリオアート」のドラマーであるハットリクミコさんもドラムボーカルです。
陰鬱な男性ギターボーカルと快活なハットリさんのドラムボーカルとの掛け合いが絶妙です。
ストーリー性があって夢を見ているような楽曲とは裏腹にキレのあるソリッドな演奏も魅力の1つでしょう。
マキシマム ザ ホルモン ナヲ
日本のラウドロックバンド「マキシマム ザ ホルモン」のドラマーであるナヲさんも有名なドラムボーカルです。
男性顔負けのラウドでパワフルなドラミングも魅力ですが、その甘い歌声はバンドの紅一点として曲に華を持たせています。
ボーカルのデスボイスや激しい演奏にナヲさんのボーカルが加わることで、普段激しい音楽を聴かない人にも聴きやすい絶妙なバランスになります。
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ドラムボーカルはギターやベースボーカルと比べると珍しいですが、その珍しさゆえに印象に残りますね。
リズムを担当するドラムを叩きながら歌うことは非常に難しいですが、初心者でも体で覚えて自然にドラムを叩けるぐらいになるとドラムボーカルができるでしょう。
まずはドラムボーカルのコピーバンドを組んでバンド練習をしてみるのもおすすめですよ。
珍しいドラムボーカルをもし見つけたら是非注目してみてくださいね。
この記事のまとめ！
- カーペンターズやビートルズなど、有名なバンドでもドラムボーカルの曲がある
- YMOやC-C-Bなど、ヒット曲の多いバンドもドラムボーカルがいる
- 女性でも男性顔負けの実力派ドラムボーカルはたくさんいる
- ドラムも歌も上手いドラムボーカルはかっこいい
