地上線 歌詞 山本あき ふりがな付

古ふるい電車でんしゃのドアのそば
二人ふたりは黙だまって立たっていた
話はなす言葉ことばをさがしながら
すきま風かぜに震ふるえて
いくつ駅えきを過すぎたのか
忘わすれてあなたに聞きいたのに
じっとわたしを見みつめながら
ごめんねなんて言いったわ

泣ないてはダメだと 胸むねにきかせて
白しろいハンカチを 握にぎりしめたの
地上ちじょう線せんが走はしる町まちに
あなたは二度にどと来こないのね
地上ちじょう線せんに揺ゆられながら
今日きょうも帰かえる私わたしなの

最終さいしゅう時刻じこくを確たしかめて
あなたは私わたしと駅えきを出でた
角かどのフルーツショップだけが
灯あかりともす夜更よふけに
商店街しょうてんがいを通とおり抜ぬけ
踏切ふみきり渡わたった時ときだわね
待まっていますとつぶやいたら
突然とつぜん抱だいてくれたわ

あとからあとから 涙なみだあふれて
後うしろ姿すがたさえ 見みえなかったの
地上ちじょう線せんが走はしる町まちに
あなたは二度にどと来こないのね
地上ちじょう線せんに揺ゆられながら
今日きょうも帰かえる私わたしなの