海うみは日暮ひぐれて
夕焼ゆうやけ千鳥ちどり
啼ないて誰呼だれよぶ
恋こいしがる
待まてとも言いわずに
消きえたひと
忘わすれたいのに
つらいのに
なんで思おもい出で
打うち寄よせる
胸むねに荒波あらなみ
向津具むかつくの女おんな
遥はるか昔むかしは
楊貴妃ようきひさえも
流ながれ着ついたと
いう浜はまで
名前なまえを呼よんでも
届とどかない
潮風しおかぜに尋きいても
分わからない
どうぞあのひと
連つれて来きて
胸むねに荒波あらなみ
向津具むかつくの女おんな
ひとり佇たたずむ
川尻岬かわじりみさき
ともる棚田たなだの
月つきあかり
幸しあわせ欲ほしいと
振ふり向むけば
岩いわも寄より添そう
影かげふたつ
どこへ捨すてよう
この未練みれん
胸むねに荒波あらなみ
向津具むかつくの女おんな
海umiはha日暮higuれてrete
夕焼yuuyaけke千鳥chidori
啼naいてite誰呼dareyoぶbu
恋koiしがるshigaru
待maてともtetomo言iわずにwazuni
消kiえたひとetahito
忘wasuれたいのにretainoni
つらいのにtsurainoni
なんでnande思omoいi出de
打uちchi寄yoせるseru
胸muneにni荒波aranami
向津具mukatsukuのno女onna
遥haruかka昔mukashiはha
楊貴妃youkihiさえもsaemo
流nagaれre着tsuいたとitato
いうiu浜hamaでde
名前namaeをwo呼yoんでもndemo
届todoかないkanai
潮風shiokazeにni尋kiいてもitemo
分waからないkaranai
どうぞあのひとdouzoanohito
連tsuれてrete来kiてte
胸muneにni荒波aranami
向津具mukatsukuのno女onna
ひとりhitori佇tatazuむmu
川尻岬kawajirimisaki
ともるtomoru棚田tanadaのno
月tsukiあかりakari
幸shiawaせse欲hoしいとshiito
振fuりri向muけばkeba
岩iwaもmo寄yoりri添soうu
影kageふたつfutatsu
どこへdokohe捨suてようteyou
このkono未練miren
胸muneにni荒波aranami
向津具mukatsukuのno女onna