その手錠を外す前に 歌詞 磯貝サイモン ふりがな付

ねえ ぼくのお城しろにきみを閉とじ込こめて
独ひとり占じめしてもいいかな
もう誰だれの手てにも触ふれさせやしないよ
そしてぼくはきみを壊こわした

明あかりを消けして
その心こころに触さわって
何度なんども気持きもちを確たしかめた
はじめは緩ゆるやかに
徐々じょじょに欲望おもいのままに
そしてきみもぼくを壊こわした

鉄格子てつごうしから漏もれる光ひかりがきみの胸むねを照てらす
まだ続つづけてたいな
ふたりきりのミュージカル
感情的かんじょうてきなアドリブと
官能的かんのうてきなソルフェージュ
きみはぼくにとっての逸材いつざいだったのに

その手錠てじょうは外はずせないよ
とけない愛あいの呪文じゅもんを唱となえてあるから
いつも優やさしくて笑顔えがおが似合にあうきみが好すきだった
好すきだったんだ

もしもあの時ときぼくと出会であわなけりゃ
もっと幸しあわせになれたのかな
もつれたふたりのマリオネットは
今夜こんやもシーツのステージでダンス ダンス ダンス…

どこでそんな演技あそび覚おぼえたの?
言いってごらん
ぼくのきみじゃないきみは
もうきみじゃないから
もう何なにも言いわないで
答こたえを言葉ことばにしないで
これがきみの望のぞんだラストシーンならば

その手錠てじょうを外はずす前まえに
ひとつだけ教おしえてくれないか
きみとぼくを繋つないでたものは何なにだったんだろう
この鎖くさりだけじゃないはず

さよならを言いう前まえに
もう一度いちどだけ分わかってて欲ほしい
ふたりで過すごしたたくさんの時間じかんは嘘うそじゃなかったと
嘘うそじゃなかったと

ぼくのきみじゃないきみは
もうきみじゃないから
さよなら