切願のタランテラ 歌詞 三澤秋 ふりがな付

いつか聞きかせてくれた昔話むかしばなし
今いまも憶おぼえてる
やさしい声こえ たくさんのキスと
二人ふたりきりの世界せかいが全すべてだった

ねえ 気きがついていたの
私わたしを見みなくなっていく瞳ひとみ

どんなに叫さけびたくても
唇くちびるを結むすんでは 飲のみ込こむ言葉ことば
こんなに降ふり積つもっては
心こころを覆おおい尽つくそうとするけれど
精せいいっぱい笑顔えがおでいるよ
だから いかないで

今いまはもう聞きこえない子守唄こもりうたを
ひとり口くちずさむ
あたたかくて ささやかな記憶きおく
それだけあれば何なにもいらなかった

ねえ 手てをつないでいて
私わたしが私わたしでいられるように

どんなに忘わすれたくても
決けっして消きえない傷きずが ここにあるから
軋きしんで声こえをあげては
黒くろい影かげに飲のまれそうになるけれど
精せいいっぱい抱だきしめるの
だから 泣なかないよ

ねえ 手てをはなさないで
私わたしが私わたしでいられるように

どんなに忘わすれたくても
消けしてはいけない日々ひびが ここにあるから
こんなに小ちいさな腕うでで
何なにも守まもれないかもしれないけれど
精せいいっぱい抱だきしめるよ
だから 泣なかないで