風一途 歌詞 樋口了一 ふりがな付

夕日ゆうひにとける小ちいさな背中せなか
影かげは長ながく伸のびて
駆かけ寄よりながらあなたを呼よべば
振ふり向むく顔かお 眩まぶし

朝あさな夕ゆうな立たち働はたらいて息いきつく暇ひまもなく
すがしいほどに自分じぶん忘わすれた強つよき笑顔えがおの人ひと

時ときは流ながれて 私わたしも同おなじ母ははになり
悲かなしいばかりに思おもえた あなたの人生じんせい輝かがやいてもみえる

風かぜは一途いちずにけれどこの頬ほおに何故なぜか優やさしく
吹ふいて行いきます あの日ひ貴方あなたが何なにも言いわずに笑わらってくれたように

一人静ひとりしずかかに家やを出でた朝あさ 凍こごえる息いき白しろく
過すぎる景色けしきにあなたの顔かおが重かさなりまた消きえた

ドアの向むこうで泣なきながら聞きいていた声こえ
「信しんじた道みちを行いきなさい 帰かえれる場所ばしょはここにあるのだから」

雨あめは静しずかにけれどこの肩かたに何故なぜか切せつなく
落おちて行いきます あの日ひあなたが 涙なみだ浮うかべて 叱しかってくれたように

誰だれも知しらない 吹ふき抜ぬけた一陣いちじんの風かぜ
あなたのようになりたい 何なにも求もとめずただ愛あいする人ひとに

風かぜは一途いちずにけれどこの頬ほおに何故なぜか優やさしく
吹ふいて行いきます あの日ひあなたが何なにも言いわずに笑わらってくれたように

あの日ひあなたが何なにも言いわずに笑わらってくれたように