サナエさん 歌詞 凋叶棕 ふりがな付

三さん年ねんB組ぐみのサナエさんは、どこにでもいる普通ふつうの女おんなの子こでした。
ところがある日ひ、彼女かのじょの飼かっていたペットが湖みずうみで逃にげてしまいました。
ペットのカエルとヘビを求もとめて、サナエさんは湖みずうみを探さがしましたが何なにも見みつかりませんでした。

…ところが、それからというものの、サナエさんには不思議ふしぎな声こえが聞きこえるのです。
最初さいしょは小ちいさな声こえでしたが、次第しだいに大おおきく、はっきり聞きこえてきました。

再ふたたび湖みずうみへと向むかうと、その声こえは、強つよさを増まして行いき、「こっちへおいで」と言いうではありませんか!

湖みずうみを見渡みわたすと、そこには、いなくなったペットが、無数むすうの仲間なかまを引ひき連つれて、サナエさんを呼よんでいたのです…

それからのサナエさんを、
知しる人ひとは一人ひとりもいないのです。
湖みずうみの中なかに引ひき込こまれたのだという噂うわさです。

だけれど、サナエさんは寂さみしがり屋やな女おんなの子こなので、
同おなじくらいの女おんなの子こが湖みずうみを通とおりがかると…

ほら、サナエさんがあなたの後うしろに!!!

三さん年ねんB組ぐみのサナエさんは、
ちょっと変かわった性格せいかくの女おんなの子こでした。
彼女かのじょは見みえないものが見みえるといって、気持きもち悪わるがられてしまっていました。
いつしかサナエさんは避さけられるようになり、
ついには虐いじめられるようになってしまっていったのです。

特とくに強つよくサナエさんを虐いじめていた
意地悪いじわるな女子じょしがひとりいました。
彼女かのじょはある日ひ、サナエさんを一人ひとりで屋上おくじょうへ来くる様ようにと呼よび出だしました。

彼女かのじょはそこからサナエさんを突つき落おとしてしまったのですが、
下したには誰だれも居いないではありませんか!

それから暫しばらくして、その子こは突然とつぜん居いなくなり、
無数むすうのヘビとカエルに埋うもれ、死体したいで発見はっけんされたのです…

それからのサナエさんを、知しる人ひとは一人ひとりもいないのです。
風かぜとともに消きえてしまったのだという噂うわさです。

だけれど、サナエさんは今いまでも探さがしているのでしょう。
虐いじめていた子こと同おなじ髪型かみがたの子こを見みつけると…

…ほら、サナエさんがあなたの後うしろに!!

―サナエさんを、知しっていますか。
―サナエさんは、どこに居いますか。
―もしかしたら、あなたの街まちのどこかに、
サナエさんは居いるのかもしれません。

あなたを見みつけ出だそうと、
サナエさんは探さがしています。
ここまでの全すべてを知しってしまった
…そう、あなたを。
たとえ興味きょうみ本位ほんいであっても、
彼女かのじょは見逃みのがしません。
真実しんじつを闇やみから更さらなる闇やみへと誘いざなう為ために。
…ほら、

サナエさんがあなたの後うしろに。