ETA日本武道館2015、歌い手・ボカロP総出演に8000人が熱狂!!
公開日:2015年8月24日
2015年8月20日(木)、日本武道館を舞台としたソーシャルミュージックの一大イベント、「ETA日本武道館2015」が開催。例年、さいたまスーパーアリーナにて行われていた夏の大型イベントが舞台を移し、今回の日本武道館では総出演者は45組を数え、5時間におよぶステージが披露された。本レポートではその模様をいち早くお届けする。
◆前半戦はオープニングナンバー「Crazy ∞ nighT」で幕開け!
「ETA日本武道館2015」の開演待ち時間に登場したのは人気アニソンナンバーで踊るライブパフォーマンス集団・アニソンディスコの面々。フリーザ様をはじめとするアニソンに乗せたキレッキレのダンスに、客席も思わず心と身体が揺さぶられ、本番開始前のウォーミングアップはこれで完了した!!
開演時間直前の暗闇の中、巨大スクリーンにカウントダウンが映し出され、それが「0(ゼロ)」を告げるとステージには赤飯、__(アンダーバー)、いかさん、灯油、松下、まじ娘、luzがオープニングアクトとして登場! 記念すべき武道館1曲目のナンバーは「Crazy ∞ nighT」となった。ETA常連の豪華メンバーによるコラボでスタートした本公演の盛り上がりはオープニングから最高潮のボルテージに!
そして間髪入れずにkradnessと灯油による「ギガンテックO.T.N」、松下と灯油による「恋愛勇者」と立て続けに人気ナンバーが歌われた。続いて、+α/あるふぁきゅん。の「天樂」、赤飯の「あれこれそれどれ」はYMがベースを奏でるコラボを披露。圧巻の声量と絶妙なプレイ、その2人の持ち味が十分発揮され、観客のハートをがっちり掴んでいた。
妖怪による5人ユニット・妖~AYAKASHI~は「憑き夜に踊れ」を引っさげ、今回4人で登場。美少年な妖怪によるパフォーマンスは歌・踊り・ビジュアル全てで観客を虜にした。ふわりPはボーカロイドの歌声による「きょうもハレバレ」をキーボードで演奏し、ATY(AkariToYukari)によるダンスパフォーマンスでノリノリのコラボステージが展開。ふわりPの花道でのブリッジも見事でした! 続いて登場した、うらさか(うらたぬき、あほの坂田)は「ドーナツホール」「イノコリ先生」を観客とともに熱唱。10人のイケメンによるユニット・むすめん。は「Chameleon Color」「ON」の2曲を、多人数だからこそ表現できるダイナミックなステージングで届けてくれた。
一瞬の幕間の後にステージに登場したのは、みきとP。まず初めに今年7月15日にリリースされたばかりの新曲「きゅりあす」をMUSIC VIDEOの映像をバックに歌い上げる。そして、clearをステージに呼び込んでコラボした「小夜子」、リアルJKのくろくもをボーカルに迎えた「サリシノハラ」と名曲を惜しむことなく披露。続いてのステージでは、まじ娘が「さよならミッドナイト」を歌い上げ、しっとりとした大人の雰囲気漂う曲調と歌声で観客を魅了していた。
声優の佐藤拓也は「永遠花火」を、同じく声優の小野友樹は楽曲制作者である亜沙とのコラボで「吉原ラメント」を熱唱。比較的歌唱難易度の高い2曲ではあるが、2人とも持ち前の演技力と表現力を活かした見事なライブパフォーマンスを見せてくれた。さらに亜沙は、前日にMUSIC VIDEOが動画共有サイトにアップされたばかりの新曲「明正フィロソフィー」を武道館のステージで初披露した。
ネクストアーティストはボーカルのrecogが登場。卓球少年によるアコースティックギターに乗せ「ブサメンドキュメンタリー」を歌い上げる。その後はANDRIVEBOiz&ロッコルによる「メランコリックシューゲイザー」、じっぷす&みやかわくんで「戯曲とデフォルメ都市」、しゅーず&nqrseで「被害妄想携帯女子(笑)」、luz&しゅーずで「威風堂々」という一大イベントならではのスペシャルコラボによる名曲が観客に届けられた。
スペシャルコラボの興奮冷めやらぬステージ、次に姿を現したのはun:c。こちらも名曲「地球最後の告白」を熱唱。続いて、じーざすPとマイナスPによるユニット・ワンダフル☆オポチュニティ!が登場し、人気曲「リモコン」のイントロが場内に流れると大歓声が上がる。そして演奏終了後、彼らの呼び込みでいかさんが姿を見せると、さらにも増して大歓声が上がり、そのままワンダフル☆オポチュニティ!×いかさんによる「ボクらの最終定理」が披露され、ファンの感涙を誘った。
前ステージの興奮を引き継ぎ、ステージに立ったSouは「右に曲ガール」を歌い上げた。次に本日2回目のステージングとなるまじ娘は、164とコラボ。「shainingray」を全身全霊で歌う彼女の歌声と自らの曲を弾く164のギターの音色が相まって観客のハートを鷲掴みに。また、イントロでリコーダーの音色が場内に響き渡ると、甲高い歓声が巻き起こり、kainが登場! 歌唱した「rain stops, good-bye」が観客の琴線に触れたかのように場内はその美声に聴き入っていた。
そして前半のトリを務めたのは、アンダーバー星の王子こと、__(アンダーバー)。家来ダーバー1号・2号を引き連れ、「それいけ! アンダーバーピューロランド大冒険」が展開された。終盤にはハローキティとディアダニエルも登場し、ステージは一気にメルヘンチックに! やっぱり「__(アンダーバー)は最高です!」。
◆後半戦は歌とダンスパフォーマンス、そして夢のコラボが次々に実現!
休憩を挟んで、ここから後半戦に突入! HoneyWorksが姿を現すと、再び場内の歓声がMAXに。HoneyWorks feat. sanaの「言葉のいらない約束」、HoneyWorks feat. sana CHiCOの「東京サマーセッション」、HoneyWorks feat. CHiCOの「プライド革命」と、キュートな歌声と軽快なMCで後半戦のスタートダッシュを勢いよく切ってくれた。
RAB(リアルアキバボーイズ)は人気アニメ『ラブライブ!』『アイドルマスターシンデレラガールズ』『月刊少女野崎くん』のオープニングテーマに乗せてダンサブルなステージを披露。レベルの高い振付にノリノリになり、観客もその場で一緒に踊る&スタッフも踊(らされ)る。続いて、これも今回のライブならではのRyu☆&kradnessによる「CRITICAL LINE」「Infinity Rise」「WAVE」メドレーが奏でられた。ライティングと音、ミュージックによる多重奏により武道館がレイヴ会場に早変わりした瞬間だった。
大歓声に迎えられたluzは人気曲「Labyrinth」と「虎視耽々」を歌唱。「虎視耽々」はダンサーとしてむすめん。のあおいが起用され、ステージで展開される2人のパフォーマンスの一挙手一投足に黄色い悲鳴にも似た歓声が上がっていた。この後は、灯油と蝶々Pが「え?あぁ、そう。」をコラボ。さらに蝶々Pは灯油が袖にはけた後、まじ娘をステージに呼び込み、その歌声とともに「セイシュンライナー」を奏でた。
続く松下は「放課後ストライド」を熱唱。元気いっぱいのステージングは、ダンサーを務めてくれたATY(AkariToYukari)のパフォーマンスと合わせ、より一層彼女の魅力を引き出していた。そして後半戦の大歓声を浴びたun:cといかさん、アルスマグナによる「+♂(プラス男子)」は、サイリウムの波の激しさや合いの手など、とにかく凄いことに。続けてアルスマグナはTVアニメ『実は私は』のオープニングテーマ「ひみつをちょーだい」を披露。神生アキラをボーカルとし、歌とダンスが一体となったすばらしいステージを見せてくれた。
夢のコラボはまだまだ続く。ボーカル・灯油、ギター・れるりり、ダンサー・PCF(けいたん、ただのん、TAKUMA)による「脳漿炸裂ガール」、いかさんとkainがボーカルを務め、ギター・れるりりによる「聖槍爆裂ボーイ」が立て続けに歌われ、ここに来て会場の熱気は最高潮に。さらにピコが「人生リセットボタン」を歌うと、この熱気を体現するかのような歓声が場内に響き渡った。さらに大人気曲「千本桜」のイントロが流れると場内には再び黄色い歓声が起こる。やがてピコと観客の大合唱が開始され、これまでにないステージと観客が一体となった瞬間が訪れた。
後半戦も終盤を迎え、赤飯と164、YMがステージに登場。ETA常連の3人によるパワフルな歌と演奏で紡がれた「天ノ弱」が観客の魂を揺さぶる。そして__(アンダーバー)がステージに上がると「オマツリアンドゥワールド」と「こちら、幸福安心委員会です。」で観客と一緒になり、終わりに差し掛かった夢のようなイベントに再び活を入れる。
ラストナンバーとなった「Bad ∞ End ∞ Night」は、赤飯、__(アンダーバー)、いかさん、kradness、松下、まじ娘、+α/あるふぁきゅん。がステージに並び、個性あふれるソロパート、サビの合唱パートをそれぞれ熱唱。そして歌い終わりと同時に場内に響く観客からのアンコール。その熱意に応えるかのように、__(アンダーバー)、松下、みきとPがステージに現れ、全出演者をステージに呼び込み始める――。
アーティストの夢とも言える日本武道館のステージ、そこは誰しもが安易に立てるステージでは決してない。昔ならばこのステージに立つことがアーティストとしてのひとつのステータスであった。そして2015年8月20日、ETAのメンバーとその仲間たちが集結して輝かしい1ページが刻みこまれた。出演者全員と観客が一体となって歌われたアンコール曲「いーあるふぁんくらぶ」では、今日ここで打ち立てられた金字塔をみんなで祝うかのように、笑顔と充実感で会場が満たされた。