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Bentham、10倍の応募があったフリーワンマンで会場一体に


Benthamが4月30日(土)代官山UNITにて、自身初のワンマンライブを無料で開催した。


代官山UNITのキャパシティー500人の10倍に及ぶ5,000人の応募があったとのことで、その中から1/10の確率で当選したラッキーなファンが集結し、ライブがスタート。シンセサウンドに合わせメンバーが手を振りながら登場し、1曲目『After party』が始まるとオーディエンスは勢いよく一斉の手拍子で応える。

「さぁさぁさぁ! 準備できてますかー! 後ろの方まで全部見えてるよー」小関(Vo,G)の声とともにノンストップで『HEY!!』『TONIGHT』へ。立て続けのタテノリナンバーで、会場はあっという間にお祭り騒ぎとなった。バンドメンバーもオーディエンスもこの日をどれだけ待ち望んでいたか、ひしひしと伝わってくる光景だ。

「初ワンマンです。やったー! みんな来てくれてありがとー」「やったー!」と、小関の直球のメッセージに、須田(Gt)と辻(Ba)鈴木(Dr)も礼を続ける。その後も「どんどん行くぞー」と会場を盛り上げた。小関のハイトーンボイスに、須田のテクニカルなギター、辻の心地よいベースの重低音と、鈴木の早打ちドラム。シンプルな4ピース編成でありながら、各自の演奏力がしっかり際立っていて、厚みがありつつも華やかなサウンドを楽しませてくれる。


次のMCは須田(G)が担当。「初ワンマンで1つやりたいことがあって…。今日、Benthamを観に来た人ー!」オーディエンスは全員手を上げ、それを眺めてご満悦という初ワンマンならではの光景を楽しみつつ、今回のライブ実現までの経緯を語った。


須田のMCが終わると小関が「須田くんがつくったイイ曲です!」と『スローモーション』を紹介。リズミカルでありながら切ない歌詞が印象的なこの曲を、ギター持たずマイクを握りしめて歌い上げた。さらにイントロのリズムが個性的な『ハイルーフ』、ドラムソロから始まる『雨と街』とミドルナンバーが続く。

一瞬静まりかえる会場。「高校の時にコピーバンド的なことをっやって、あのバンドこのバンドかっこいいなぁって思いながら、音楽に何度も助けられてきました。だから"届く人にはちゃんと届けたい"と思って続けています。今の姿を高校の時のオレに見せてあげたい。絶対に夜は明ける、大丈夫だって」そんな小関のMCに続いて披露されたのはCD未収録の『夜明けのうた』。

ハイトーンボイスが胸に刺さる切ない曲だが、これらのミドルナンバーもBenthamが奏でると巧みに音が重なりあい、切なさの中に疾走感が見え隠れし、思わず踊りだしたくなる旋律になる。


ここで鈴木(Dr)のMCが入り、先ほどまでのシックな雰囲気を一気にひっくり返す。唐突に始まったパクチー食べ放題に行った話から、旅先のホテルでの個人的なお楽しみまで馬鹿馬鹿しいトークでオーディエンスを笑わせた。


いよいよライブもクライマックスへ。「騒がないと損だから!イケますかー?」小関のシャウトで『アイマイミーマイン』が始まると、再びオーディエンスも一斉にヒートアップ。『手の鳴る方へ』では、ワンマンならではの大歓声でのコール&レスポンスで盛り上がり、小関はモッシュエリアにダイブまでしてみせた。

ここまで来ると勢いは止まらない。続く『Undulate』では、レーザービームが照らされる中、ステージとオーディエンスの距離感が一気に縮まり、会場全体が心地よいグルーブ感に包まれた。これもワンマンでなければ出し得ない空気感。

そしてラストチューン『パブリック』のイントロが始まると「ついに来た」と言わんばかりのざわめきが起こる。「この曲で始まったと言っても過言ではありません。みんな踊ってくれますかー!」小関の「踊れー!」を合図に飛び上がるオーディエンス。気づくと会場が一体となって「どうやって君の事振り向かせたらいいの」のサビを口ずさんでいる。


キャッチーでありながら刺さるフレーズもBenthamワールドの魅力。わかりやすい言葉と心地よいサウンドが見事に融合し、彼らの世界を創り出していた。


ステージ裾に戻ったと思いきや、間髪入れずにアンコールの嵐が巻き起こる。初ワンマンの喜びを抑えきれないファンの声。Tシャツに着替えたメンバーが再登場すると、7月に4枚目となるEPをリリースし、それにともない全国でワンマンツアーを行うといううれしい発表が。

さらにその中に収録される新曲『サテライト』を初披露。激しいビートで優しさや情熱をまき散らすかのような突き刺さるサウンドで会場を盛り上げた。

「ワンマンやりてえなぁ、って思ってたけど、いざやってみるとあっという間でした。まだまだ至らないところもあるけど、届くかな?って思ってライブやってます。そしてこんな僕でも言える言葉。大丈夫、なんとかなるから!」

小関の気持ちのこもったMCからの熱い想いの込められた『アナログマン』がアンコール最後の曲となった。


厚みのある演奏力と、伝わる言葉で紡がれた歌詞の世界。そして4人それぞれが曲を作り、個性的なMCで会場を盛り上げる。初ワンマンライブを成功させ、7月には4枚目のEPリリースを控えた彼らからますます目が離せなくなりそうだ。


◆「祝!初ワンマン〜タダだ!タダだよ!全員集合〜」
公演日時:4月30日(土) 会場:代官山UNIT
セットリスト

M1.After party
M2.HEY!!
M3.TONIGHT
(MC)
M4.APOLLO
M5.YUMEMONOGATARI
M6.クレイジーガール
M7.FOO FOO
(MC)
M8.スローモーション
M9.ハイルーフ
M10.雨と街
M11.夜明けのうた
(MC)
M12.アイマイミーマイン
M13.contact
M14.手の鳴る方へ
M15.Undulate
M16.パブリック

EN1.(新曲)
EN2.タイムオーバー
EN3.アナログマン


<リリース情報>
Bentham
4th EP「ExP」
2016.07.06 release
KOCA-91 ¥1,800(税抜)

《全7曲収録》
1,サテライト
2,恋は白黒
3,僕から君へ
4,KIDS
5,AROUND
6,カーニバル
7,fine.

<関連リンク>
公式サイト http://www.bentham-web.com/

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