夢を夢中で追いかける熱い背中
あとひとつ、あとちょっと…そういう瞬間が、人生に1度はないだろうか。追い求めてきたものが手を伸ばせば届く、すぐ目の前にある。そんな場面を前に、人は思わずにはいられない。
「あと少しで、願いが叶うのに」
甲子園に向け高校球児たちが凌ぎを削る夏は特に、そう思わずにはいられない場面に出くわす。夢を背負い、最後まで全力で戦う球児たちが熱気を放っているからかもしれない。その姿に釘付けになる人も多いだろう。
高校球児たちを応援する楽曲
FUNKY MONKEY BABYS『あとひとつ』は、そんな球児たちを主人公に第92回夏の高校野球の応援ソングに起用された。PVに登場する学校はファンモンに合わせてか、よく見るとユニフォームが《SARUGAKU》となっている。
このPVには、ニューヨーク・ヤンキースに所属する田中将大も出演。当時、田中は東北楽天イーグルスに所属していた為、ジャケットはそのユニフォームを着た彼が飾っている。
あとひとつ
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あと一粒の涙で ひと言の勇気で 願いがかなう その時が来るって
僕は信じてるから 君もあきらめないでいて
何度でも この両手を あの空へ
あの日もこんな夏だった 砂まじりの風が吹いてた
グランドの真上の空 夕日がまぶしくて
どこまで頑張ればいいんだ ぎゅっと唇を噛みしめた
そんな時 同じ目をした 君に出会ったんだ
そう 簡単じゃないからこそ 夢はこんなに輝くんだと
そう あの日の君の言葉 今でも胸に抱きしめてるよ
≪あとひとつ 歌詞より抜粋≫
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がむしゃらに追い求めても、全ての夢が叶うわけではない。甲子園もそうだが優勝を胸に勝ち進む学校がいる裏で試合に敗れ、泣き崩れる球児たちがいる。
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そう 簡単じゃないからこそ 夢はこんなに輝くんだと
≪あとひとつ 歌詞より抜粋≫
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『あとひとつ』は、成功した者を祝福する歌ではない。夢を手にする事がどれだけ難しいか。それでも諦めずに、追い求め続ける涙ぐましい努力。スポットライトが当てられる事のない裏側を視点に添えている。
未来を、自分を信じて進む勇気を
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あとひとつの坂道を ひとつだけの夜を 越えられたなら 笑える日がくるって
今日も信じてるから 君もあきらめないでいて
≪あとひとつ 歌詞より抜粋≫
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調子が良かった日、悪かった日。超えなくてはいけない壁にぶつかり、調子を崩してしまった時もあるだろう。
しかし、そこで挫けず明るい未来を信じてきた者だけが、夢の舞台への切符を掴むことができる。
きっとそれは、1人の力ではできない。支え合える仲間と共に歩んでこれた者だけが、あとひとつ先を超えていけるのだ。
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何度でも この両手を あの空へ
≪あとひとつ 歌詞より抜粋≫
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今年もまた、あの熱い夏がやって来る
今年もまた、甲子園の夏がやって来る。
諦めず、積み重ねた日々を信じ続け勝ち上がってきた49校の熱い舞台。きっと、空へ手を伸ばすように彼らは球を追うことだろう。
《夢をこの手に掴むために。》
TEXT:空屋まひろ
FUNKY MOKEY BABYSは、日本の男性3人組音楽ユニットである。所属事務所はイドエンターテイメント、所属レーベルはドリーミュージック、略称はファンモンである。 メンバーはボーカル/リーダーのファンキー加藤、ボーカルのモン吉、DJのDJケミカルである。DJケミカルは、ファンモンのパフォーマ···