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これからもUVERworldは走り続ける「PRAYING RUN」

UVERworldが2017年8月2日に発売したアルバム、「TYCOON」に収録されている「PRAYING RUN」は、ボーカルTAKUYA∞自身の走る足音と息遣い、そして微かなピアノの音で始まっていく。ファンの間では周知の事実だが、TAKUYA∞は10キロ走ることを日課としている。
体調が優れない日だってあるだろうし、天気がすこぶる悪い日もあるだろう。それでも彼は欠かすことなく、どんな日であろうと走り続けている。走り続ける彼の姿は、他人にどんな風に映るだろうか?そして、走り続ける胸の内はどんな物なのだろうか?

UVERworldの「PRAYING RUN」



走り続けようとする僕に誰かが言った
あなたは強い人 怖いものはもうないでしょ
そんなわけない 違うよ


“強い”という表現は、決して人をけなすような言葉ではないし、バカにするような言葉でもない。むしろ褒め言葉だ。

しかし、“強い人だから…”という言葉は、時に人を孤独にする。それは、最初から強い人なんて居ないからだ。

日々を過ごす中で、何かを選ばなければいけない瞬間は意外とたくさんある。

例えその選択肢が難しい選択だろうと自分が選びたい物なら率先して選び、自ら道を切り開き、走り続けようとする人は、確かに強く見える。

しかし、それはその人が強い人だから、選べている選択肢ではない。

もともと強かったのではなく強くなりたいからこそ、がむしゃらに走るのだ

迷いのない強い人だねって 違うこの迷いを
どうすればいいかわからず走って 汗をかけば楽になると思ったのに
それ以上にあふれてくる思いが 水になって目からこぼれてゆく


走り続けているからといって、確かな答えを持っているわけでもない。どうしたら思い描く自分になれるのかも分からない。

前に向かって走っているという保証すらない。

側から見ると、真っ直ぐ目標を持って、正しい場所に向かって走っている様に見えるが、走っている本人の胸は不安や焦り、悲しみでいっぱいだったりする。

走って加速している分、不安や焦りなどマイナスな感情はより大きくなっている場合もある。

強い人だから走れているわけではない。むしろ、強くなりたくて走っている。強くなりたいからこそ、ただ、がむしゃらに走っているのだ。

人生はよく道に例えられる。違う景色が見たくて走る人、大切な物を守る為に走る人、何かを成し遂げる為に走る人、何かを続ける為に走る人。

道を走る理由は、走っている人の数だけある。UVERworldが走る理由は、1番のサビで語られている。

先が見えなくても不安でもいつか起きる奇跡を信じて突き進む

僕は止まるのが本当は怖くて
何もかもが一緒に止まってしまいそうで
まだ終わらないでくれって祈るように走って
いつか起きる奇跡を信じて


走って行く道の先がどこに続いて行くのかは、誰にも分からない。

綺麗で意味のある場所にたどり着くかもしれないし、そうじゃないかもしれない。でも、そんなことは彼らには関係ないのだ。

Aメロ、Bメロで何度も繰り返される「全部やって確かめりゃいいだろう」という言葉がそれを表している。

”どこにたどり着いてもいい。強くなんかないけど、自分から行動しなきゃ人生は変わらない。だから怖くても、全部確かめて、走るんだ。”という、彼らの深い覚悟と強い決意が曲全体を通して伝わってくる。

曲の最後は始まりと同じように、微かなピアノの音、走る足音、そして息遣いで終わって行く。

それは、彼らがこれからも走り続けていることを表している。

強くなくても、行き先がわからなくても、涙が溢れても、走ることをやめないUVERworldは、やっぱりかっこいい。

TEXT:柚香

滋賀県出身6人組バンド。 2000年に結成し、2005年D-tecnoLifeでデビュー以来、36枚のシングル、10枚のアルバムをリリースしそのほとんどがオリコントップ5にランクインしている。 2010年には結成10周年、メジャーデビュー5周年を迎え東京ドームライブを敢行し42,000人を集客し大成功を収めた···

この特集へのレビュー

男性

ハルゾウ

2019/11/17 23:05

濃いなぁ

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