過度な力を入れなくていい、ゆるっと日常コメディ「みなみけ」とは
画像引用元 (Amazon)
「この物語は、みなみけ三姉妹の平凡な日常を淡々と描く物です。過度な期待はしないでください。」というナレーションから始まるアニメ『みなみけ』。
2007年から2013年にかけて4期にわたってTVアニメを放送、OVA2作品が発売された人気作品です。
原作は、2004年から『週刊ヤングマガジン』で隔週連載中の桜場コハルによる漫画。
元気でイタズラ好きな次女の夏奈、クールで毒舌だが実は姉が大好きな三女の千秋、そんな妹たちを笑顔で見守る家庭的な長女の春香を中心としたほのぼのストーリー。
彼女たちの周りには、いつも個性的な友人がたくさん。
そんな三姉妹たちの学校や家での平凡な日常を面白く描いた作品です。
あらすじと魅力を淡々と紹介
画像引用元 (Amazon)
南家の三姉妹は、三人暮らし。
親代わりである長女の春香の帰りが遅いある日、晩ご飯を次女の夏奈が作ることに。
料理の下手な夏奈は簡単なホットケーキ作りに挑戦しますが、出来上がったのはクリームシチュー?!
その数日後、夏奈はクラスのイケメン藤岡からからラブレターを貰うのですが、手紙を怪しむ千秋の発言で思わぬ展開を招いてしまうことに。
温かい友情とコミカルな会話、ツッコみたくなるシーン満載。
個性豊かなキャラクターがたくさん登場するので、普通の日常、王道展開を描いているのについクスッと笑顔がこぼれます。
他の日常系作品のように4、5人の少人数で話を展開していくのではなく、小・中・高別の交友関係、年代を超えたやりとりを存分に堪能することができますよ。
また、深夜アニメにある百合やBL要素もないので誰でも気軽に楽しめます。
深く考える必要もなく、ほのぼのした雰囲気とシュールな会話に癒される日常系アニメの傑作ですよ。
魅力は個性豊かなキャラクターたち!
画像引用元 (Amazon)
アニメ『みなみけ』の魅力は、キャラクター達の個性の強さです。
可愛いキャラから、ハマらずにはいられないあくの強いキャラまで幅広く登場します。
長女・春香(cv.佐藤利奈)は、品行方正で家事も完璧、誰もが羨む完璧女子高生ですが、人がいないところではのんびりしがち。
怒らせると怖いところもあり、南家の母親的存在です。
一方、次女の夏奈(cv.井上麻里奈)はおバカキャラでハイテンション。明るい性格ゆえ友達が多い中学生。
彼女なしには物語が進まないといってもいいほどキャラが立っていて、彼女の行動、発言から目が離せません。
そんな夏奈を「バカ野郎」とツッコむのが三女・千秋(cv.茅原実里)。
普段はツンツンしていますが、春香に甘えるところがとても可愛いです。
そして圧倒的な存在感を持つ、春香の高校の先輩・保坂(cv.小野大輔)も見逃せません。
妄想力が豊かでキッチンでもない場所でパスタをゆでる動きを再現したり、南春香と結ばれた将来を妄想したり、ワイシャツのボタンを全開にし胸元をさらけだすなど、彼の奇抜でイタい行動にクスッと笑わずにはいられません。
それでも一度も話したことがない春香に献身的に尽くそうとするところ、彼女のためにとことん美味しい料理を追求するところがとても愛らしいですね。
他にも、千秋の同級生でボーイッシュな女子・南冬馬(cv.水樹奈々)と彼女の個性的な兄たち。
華奢な体つきで女装が似合う千秋のクラスメート・まこと(cv.森永理科)、夏奈のことが好きなクラス1のイケメン・藤岡(cv.柿原徹也)、南家三姉妹の従兄弟で女性に振られ続ける会社員・タケル(浅沼晋太郎)など、個性的なキャラクターがたくさん登場します。
魅力的なキャラと豪華声優陣が年齢性別問わずたくさん登場するので、誰かしら気になるキャラを見つけられるでしょう。
ぜひ、お気に入りのキャラクターを見つけてみてください。
癒しと笑いが満載、家族のような温かさに注目!
画像引用元 (Amazon)
『みなみけ』は、平凡な日常を描いた作品ですが、キャラクター達のノリがとてもいいため、観ていて飽きません。
登場人物がどこか抜けていて、ボケに対する突っ込みがないまま物語が進んでいくので、見ていて楽しいですよ。
思わずツッコミたくなるシーンやキャラクターの可愛さが満載。
仕事や勉強で疲れていても頭を空っぽにしてクスッと笑えます。
また、年齢性別の垣根を越えたつながりは、まるで家族のように温かくほっこり癒されるでしょう。
そして、シリーズ毎に制作スタッフが異なっており、作画や雰囲気が違っているのも特徴です。
アニメ1期で主要キャラさえ覚えれば、あとは自由に自分の好きな作風のシリーズを見て楽しむことができますよ。
1期は原作の雰囲気を大事にしたほのぼの路線、2期『みなみけおかわり』は放送当時流行したダークなシリアス路線、3期『みなみけ おかえり』はとことん原作に忠実な作風、4期『みなみけ ただいま』は1期の魅力を復活させた作風で作画を今風にアレンジした作品となっており、どのシリーズにも味があります。
元祖にして定番!「経験値上昇中☆」
画像引用元 (Amazon)
『みなみけ』を語るのに外せない楽曲といえば、アニメ1期の主題歌『経験値上昇中☆』です。
歌うのは、南春香(佐藤利奈)/南夏奈(井上麻里奈)/南千秋(茅原実里)の三姉妹です。
作詞はうらん、作曲は大久保薫が担当。
人気アニメ『ご注文はうさぎですか?』のED『ぽっぴんジャンプ』など数々のヒットソングを生み出した豪華タッグが手がけています。
また、『経験値上昇中☆』は2019年に発表された『平成アニソン大賞』キャラクターソング部賞(2000年-2009年)を受賞しました。
この曲の魅力は、三姉妹の綺麗な歌声と軽快な合いの手にあります。
メロディーラインがシンプルで耳馴染みがよく、ポップで爽やかな音楽と三姉妹の可愛い歌声の相性が抜群です。
三姉妹の合いの手が盛り上げてくれて聴いていて楽しい気持ちになれますよ。
オープニングのアニメ映像も、合いの手を歌う度にちびキャラになった春香達の友人が飛び出すのが愛らしいです。
特に「M・I・N・A・M・I・K・E(Let’s go)」の弾むリズム感は一度聴いたら忘れられません。
シリアスな2期以外の3作品の主題歌にこのフレーズが盛り込まれるほど、『みなみけ』の可愛さとエネルギーを感じられるフレーズです。
『みなみけ』の原点にして、何気ない日常の輝きを歌った爽やかな主題歌です。
元気パワーアップ!4期OP「シアワセ☆ハイテンション↑↑」
画像引用元 (Amazon)
次に紹介するのは、人気のある4期のオープニングテーマ『シアワセ☆ハイテンション↑↑』。
歌うのは引き続き、南春香(佐藤利奈)/南夏奈(井上麻里奈)/南千秋(茅原実里)の三姉妹です。
曲の最初と最後に「M・I・N・A・M・I・K・E(Let’s go)」が入っており、曲も第1期の『経験値上昇中☆』に少し似ていて、1期を見ている人なら懐かしさを感じられるでしょう。
3人それぞれのボーカルの違いを十分に堪能でき、突き抜けるようなサビが最高に心地いいです。
1期の『経験値上昇中☆』よりサビの合いの手がふんだんに盛り込まれていて、最高に楽しい気持ちになれますよ。
オープニングアニメ映像は、春香が朝、カーテンを開けて妹たちを起こすところから始まり、春香の笑顔と温かい日常にほっこりしますよ。
サビ前に「ときめきファンファーレでいこう」の夏奈がダッシュして雨から青空に変わっていく演出、サビで三姉妹が空を跳ぶ演出も爽快感があって最高です。
これぞみなみけのOPテーマ曲といいたくなるクオリティの主題歌ですね。
勇気、元気が湧いてくるポップなED「カラフルDAYS」
画像引用元 (Amazon)
1期エンディングテーマ『カラフルDAYS』は元気が湧いてくるガールズポップナンバー。
作詞はうらん、作曲は山口朗彦が担当しています。
夢を叶えるための一歩を後押ししてくれる歌詞と弾けるサウンドは放送から10年以上経っても色褪せていません。
特にサビの「嬉し楽し全部集めて とにかく今を駆け抜けましょう! 泣いちゃう時とかも そりゃまぁあるけど」という寄り添いながら励ます温かさに惹かれます。
南家三姉妹の透明感のある可愛い歌声と温かいサウンドとの相性も抜群で、何度も聴きたくなりますね。
温かくて癒され元気になれる『みなみけ』の魅力がぎゅっと詰まった名エンディングテーマです。
ポジティブが溢れ出す爽やかED「絶対カラフル宣言」
画像引用元 (Amazon)
3期『みなみけおかえり』のエンディングテーマ『絶対カラフル宣言』は爽快感と温かさ、弾けるキュートな歌声が最高のエンディングテーマ。
作詞はうらん、作曲は山口朗彦と『カラフルDAYS』を手がけたタッグが担当しています。
歌詞全体にキュートな雰囲気が漂い、夏の海での三姉妹の楽しい姿を描いたエンディング映像と見事に合った爽やかな楽曲です。
エンディングアニメでは、Aメロの「ジャンプしたら」のタイミングで両手を上げてジャンプする夏奈が可愛いです。
アップと引きのカメラアングルで色っぽさと可愛さを使い分けていて、三姉妹の魅力を存分に堪能できますよ。
サビの「そうだっ!ハチャメチャ元気に ハッピー集めちゃいましょ 真面目じめじめ悩んでないで カラッと笑い飛ばせ」 という歌詞のように、落ち込んだ時に聴いても、明るい気持ちにさせてくれるでしょう。
最初から最後まで楽しい気持ちでいられる『みなみけ』の作風とマッチした魅力的なエンディングテーマです。
この曲なしに「みなみけ」は語れない!最高の挿入歌
画像引用元 (Amazon)
『みなみけ』シリーズで特に人気のある挿入歌といえば、3期『みなみけ おかえり』2話で保坂(小野大輔)と千秋(茅原実里)が歌った『カレーのうた』です。
本編では、ターメリックなどが何の食材が分からない千秋のために、保坂がカレーの香辛料だとさりげなく教えるために歌っていました。
ストリングスやピアノの奏でる壮大なクラシック風の音楽と、保坂らしいオーバーな歌い方がクセになる楽曲です。
歌い出しの「全ては愛のターメリック」から保坂節炸裂。
ナルシスティックな彼の世界に引き込まれます。
歌詞には「ハラハラハラペーニョ 泣かれちゃやだもん シナモン カルダモン」のように、繰り返しや韻を踏んだフレーズが盛り込まれていて歌いやすく、口ずさみたくなりますね。
これを聴いた千秋が帰り道に口ずさんでいたように、一度聴いたら忘れらないインパクトがあります。
2番は千秋が歌ったものになっており、一部だけ覚え間違えたところがとても可愛いです。
保坂の個性全開のボーカル、心地いいクラシックサウンド、親しみやすいメロディーが見事に調和した中毒性抜群の挿入歌です。
あなたも温かい「みなみけ」においでませ!
画像引用元 (Amazon)
『みなみけ』は、原作第1話が掲載されて15年、アニメ1期が放送されて12年も経ちますが、癒しと笑いが絶妙で何度見ても楽しい気持ちにさせてくれます。
一息つきたいとき、日常に疲れてほっとしたい時、『みなみけ』を見れば、肩の力が抜けて気分もリセットできますよ。
原作もまだまだ連載中で、今からでも楽しめます。
まだ見たことがない方も、昔ハマっていた方も『みなみけ』の日常を楽しんでみてください。
最新情報はこちら
▷原作公式ホームページ
▷みなみけ公式Twitterアカウント
TEXT Asakura Mika