Netflixで大好評!韓国ドラマ「梨泰院クラス」とは?
パク・ソジュン主演の韓国ドラマ『梨泰院クラス』が、今注目されているのをご存じですか?
新型コロナウイルス感染防止策として外出自粛が広がる現在、動画配信サービスNetflixでは、韓国ドラマが大きく注目を浴びています。
なかでも、今日の総合ランキングベスト3に入る作品が『梨泰院クラス』です。
主人公が居酒屋の社長となって、飲食業界のトップを狙う復讐劇。
次回が気になるストーリー展開が、多くの視聴者の心を掴んで離しません。
韓国では、2020年1月から3月までケーブルテレビで放送されました。
初回放送は4.9%だった視聴率が、最終回では16.5%を記録したほど人気を博しました。
度重なる逆境を乗り越える主人公達のかっこよさにドキドキが止まらない、そんなドラマの面白さに迫っていきましょう。
「梨泰院クラス」のあらすじを紹介
主人公は警察官を志す高校生のセロイ。
父親は飲食業界のトップ企業「長家(チャンガ)」の部長でした。
彼は、父とふたり暮らしで、転勤である田舎に引っ越します。
転校初日、陰湿ないじめをする「長家」会長の御曹司チャン・グニョンを殴ってしまいます。
自分の正義感と信念を貫き、グニョンに謝らなかった彼は退学処分。
父も長家を辞めざるを得ませんでした。
セロイと父が平穏な日々を過ごしていた矢先、事件が起きてしまいます。
父が交通事故で亡くなってしまったのです。
葬儀の日、セロイは警官が落とした事故現場の写真を拾いました。
そこに映っていたのは、グニョンの車。
グニョンが父をひき逃げし、事実を隠蔽したと知った彼は、父の敵討ちを決意します。
セロイはグニョンのいる病院に立ち入り、彼をタコ殴り。
駆けつけた警官に補導され、殺人未遂罪で懲役3年に服すことになったのです。
刑務所の中で彼は長家会長の自伝を読み、店を出す夢を抱きます。
復讐のため、父の夢を継ぐため、片思い中の同級生・スアが気に入った街・梨泰院に店を構えることに決めたセロイ。
彼と仲間達の反撃と下克上の物語が、ここから始まります。
中毒性抜群!巧妙に練られたストーリーにハマる
画像引用元 (Amazon)
原作は、2017年から2018年まで連載されたチョ・グァンジンによるウェブ漫画です。
掲載されたウェブ漫画サイト「Daum」の歴代売上1位。累積ヒット回数2億2000回を記録した大ヒット作となっています。
ドラマのシナリオも原作者自ら手がけ、ドラマ『雲が描いた月明り』『恋愛の発見』のキム・ソンユン監督がメガホンを取りました。
ヒットの要因は復讐劇にサクセスストーリー、恋愛要素、仲間との絆を盛り込み、さらに社会的マイノリティに切り込んだことにあります。
敵の仕掛けたピンチに陥っても主人公は土壇場から這い上がり、仲間とともに乗り越えていく姿を観ていくうちに心が熱くなり、どんどん作品の深みにはまっていきます。
予想外の展開が巧く織り込まれており、毎回続きが気になり、気づいたら一気見しているほどの中毒性があります。
主人公を取り巻くキャストふたりも魅力的です。
セロイの初恋の相手で長家のエリート社員のオ・スアと、彼の店「タンバム」を有名店に導く若き天才マネージャーのチョ・イソ。
スアは長家のグニョンが片思い、イソは同級生のチャン・グンソも惚れてしまうほど、どちらも可愛くて魅力がありますね。
様々な恋の三角関係が物語をさらに面白い展開に導き、一話たりとも見逃せません。
「タンバム」に集まった若者達も、元ギャング・トランスジェンダー・長家会長の愛人の息子・外国人ハーフなど、複雑な生い立ちや事情を抱えた人物ばかり。
彼らを温かく認めるセロイに勇気と力が貰えるはずです。
様々な魅力が詰まった傑作ドラマです。
シンクロ率120%!完成度の高い演技に注目
ヒットした要因のもうひとつは、役と俳優のシンクロ率の高さにあります。
主演のパク・ソジュンは、92回アカデミー賞にノミネートされた『パラサイト 半地下の家族』でエリート大学生・ミニョクを演じた人気俳優です。
パク・ソジュンは、セロイを演じるにあたって原作通りに頭をイガグリ頭にして撮影に挑みました。
「セロイの発言が社会的にどのような影響を与えるか」を意識しながら役に向き合ったそうです。
お金も家族もないセロイが逆境に負けず目標に向かって邁進する姿や、仲間を信じる姿を見ているだけで、心の奥が熱くなってくるはず。
目標を見つめる真摯なまなざしと、自分が中卒で前科者であることを諦める理由にしない強い気持ちが台詞に乗っていて、最高にかっこいいです。
彼の元に集まってくる仲間達も、俳優の持つ雰囲気と役のイメージがぴったり。
特に、チョ・イソ役のキム・ダミのつかみ所のないナチュラルな演技がはまっています。
チョ・イソはIQ167の天才高校生で、フォロワー数76万人のインスタグラマー。
社会性がなく、ストレートな物言いをするヒロインです。
キム・ダミは、難しい役どころだからこそ挑戦したいと強い意気込みで演じたといいます。
彼女の登場によって物語が一気に面白くなり、恋をして素直になっていく彼女の魅力にハマってしまうファンも多いそうですよ。
全体的にキャストの演技のクオリティが高く、制作発表会で原作者が感激して「120%満足した」と述べるほど、演技を通して作品に引き込まれます。
悪役はとことん悪く演じられ、彼らが真剣に悩み、奮闘する姿にいつの間にか魅了されていく。
そんな俳優陣の演技も注目してご覧くださいね。
主題歌級の完成度!「始まり」が背中を押す
韓国ドラマでは挿入歌がふんだんに盛り込まれており、物語を鮮やかに彩っています。
梨泰院クラスの挿入歌も作品やシーンに、はまる名曲揃いです。
中でもひときわ存在感を現した楽曲『始まり』は、韓国のヒットチャート1位を記録。
多くのドラマ視聴者の心を掴みました。
歌うのは、シンガーソングライターのGaho。
ドラマ『皇后の品格』『私の恋したテリウス』など様々なドラマの挿入歌を担当した人気実力派シンガーです。
この楽曲は、不合理な世の中に立ち向かう主人公達の姿を軽やかに表現した曲。
爽やかなメロディーにGahoの優しくてハリのある歌声が心地よく、サビに力強い合いの手が入ることで、耳なじみのいい楽曲に仕上がっています。
聴いているだけで元気や勇気が湧いてきて、何度も聴きたくなるでしょう。
サビの「俺は空を飛べる 絶対立ち止まらない 疲れて倒れるまでは」からは、主人公の自身の夢を実現させようとする強固な意思がよく伝わってきます。
ドラマを観てからこの曲を聴くと、自分も頑張ろうと思えますよ。
ひたむきな主人公の姿と曲の魅力が見事にリンクした、最高に気持ちをあげてくれる応援歌です。
オープニングテーマは気合いと信念が心を熱くする!
オープニングテーマとして使用された『石ころ』を歌うのは、ハ・ヒョヌ。
ロックバンド・GUCKKASTENのボーカルで、2018年10月から歌手として活動しています。
作詞を原作者でシナリオを担当したチョ・グァンジンが担当し、土壇場から這い上がる主人公の強い信念が綴られています。
レスリングの入場曲のような力強い歩みを感じさせるイントロから心を鷲掴み。
これから戦いに赴くような「やってやろう」という意志が、パワフルな歌声からも強烈に伝わってきて痺れますね。
歌い出しの
----------------ただ決められた通りに従えと
그저 정해진 대로 따르라고
그게 현명하게 사는 거라고
쥐 죽은 듯이 살라는 말
≪石ころ 歌詞より抜粋≫
----------------
それが賢明に生きることだと
息を殺して生きろという言葉
くだらない言葉 誰のための人生か
からも主人公の反骨精神、信念を曲げない男らしさがかっこよくて、聴き入ってしまいます。
決して揺るがない主人公のかっこよさ、気合いの籠もったボーカルにエネルギーを貰える最強のオープニングテーマです。
気合いを入れたいとき、この曲を聴けばやる気を一押ししてくれることでしょう。
ヒットの火付け役!BTSのVが歌う名曲
数ある挿入歌の中で一番注目されている楽曲は、人気K-POPグループ・BTS(防弾少年団)のメンバーV(キム・テヒョン)が歌う『Sweet Night』です。
この曲は、配信開始日に韓国の主要音楽チャートで1位に輝きました。
さらに77ヶ国のiTunesトップソングチャートでも1位になったほど、世界的に高く評価されています。
今回のタイアップは、主演俳優のパク・ソジュンとの縁で実現しました。
ふたりは公私に渡って互いを支え合う親友どうし。
アーティスト活動が多忙な中、親友パク・ソジュンのために書き上げた楽曲が『Sweet Night』です。
タイトルの『Sweet Night』を韓国語に訳した『タンバム』は、主人公の経営する居酒屋の名前です。
苦しく辛い人生にいつか甘い夜が、訪れてほしいという彼の願いがこめられています。
一度聴けば、アコースティックギターの音色とVの深みのある低音ボーカルが醸し出す甘美なサウンドのトリコ。
後半に流れるVのハミングとバイオリンのハーモニーが美しくてじっくり聴き入りたくなるでしょう。
歌詞には、大切な人が振り向くのを待ち続けるふたりが、同じ境遇だと気づき、運命の人なのではと思いを巡らせる様子が綴られています。
友達以上恋人未満の微妙な距離感。相手のことで自分の心が埋め尽くされる感覚。
相手の気持ちを知りたい思いがひしひしと伝わってきます。
まるでスアに思いを寄せているセロイ。
そんな彼が好きなイソの心を歌っているようで、ふたりの今後の関係性に期待が膨らむでしょう。
ドラマでも魅力的なシーンで使用されていますので、聞き逃さないようにしてくださいね。
「梨泰院クラス」は生きる力を教えてくれる
『梨泰院クラス』は、確固たる信念を持った主人公セロイの発言や生き方を通して、生きる力や勇気を貰える作品です。
彼の無理と決めつけずに挑戦する姿、自分の人生を他人にゆだねず、自分で望みを叶える姿を観ているだけで、憧れを抱く魅力があります。
女性のみならず男性からもこのドラマが支持される理由は、彼の信念を貫く姿勢に胸を打たれたからではないでしょうか?
彼のまっすぐな生き方を通して、生きていく中で大切なことに気づけるはずです。
ぜひ、何度観ても熱くなり、心が晴れやかになれるドラマ『梨泰院クラス』をじっくり堪能してみてください。
TEXT Asakura Mika