「花咲くいろは 」とは?
劇場版アニメ『花咲くいろは HOME SWEET HOME』は、P.A.WORKS制作によるオリジナル劇場作品。
2011年4月から9月まで放送された、TVアニメ『花咲くいろは(公式略称・花いろ)』の劇場版作品です。
アニメ『花咲くいろは』は、P.A.WORKSにとって単独製作したアニメで、初の完全オリジナル作品。
ファンによる聖地巡礼が盛んに行われていたため、主要舞台のモデルとなった湯涌温泉では、劇中に登場する架空の神事「ぼんぼり祭り」を2011年秋から毎年開催しています。
『花咲くいろは』は、P.A.WORKSの「お仕事シリーズ」の第一弾アニメで、第2弾「SHIROBAKO」、第3弾「サクラクエスト」と続きます。
芸術性と創造性をもつ作品として、平成23年度(第15回)文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品に選ばれました。
過去と現在が交錯して綴られる絆
祖母の四十万スイが経営する温泉旅館「喜翆荘」で、仲居として働く高校生の松前緒花は、仕事に慣れてきて「輝きたい」という気持ちが薄れていることに、複雑な思いを抱いていました。
そんなある日、倉庫にあった古い業務日誌を読むと、母・皐月がかつて上京しようとした時、スイに「輝きたい!」と言っていたことが書かれていました。
緒花は、若い頃の母が自分と同じように「輝きたい」と思っていたことを知って驚きます。
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業務日誌に書かれていたお客のカメラマン(松前綾人)とは、亡くなった自分の父親でした。
緒花の両親は、この「喜翆荘」で出会っていたのです。
業務日誌には若かりし頃の母のことが赤裸々につづられており、緒花は大人だと思っていた母にも悩んでいた時期があったことを知って衝撃を受けます。
「緒花」とは今は亡き父親の綾人が付けた名前。
ハワイの言葉で「家族」という意味なのでした。
キラキラと輝いて!
『花咲くいろは HOME SWEET HOME』は、オリジナル・エピソード。
長さも66分なので、あっという間に終わってしまいますが、中身はぎゅっと凝縮され、丁寧に作られています。
緒花、民子、菜子、結名がそれぞれ活躍するシーンがあり、緒花の母親・皐月の若かりし頃も描かれていますよ。
親子三代の家族の物語を軸に、現代の話がクロスオーバーしています。
兄弟姉妹の年長者として、母親の役割まで背負わされている菜子に「ちゃんと大人やれてるよ」と泣きじゃくる緒花の場面は、涙を誘われるでしょう。
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悩みながらも、前を向いて一生懸命に生きようとするヒロインたちは、素敵ですね。
「もっと輝きたい」という憧れから「自分に負けられない」という決意へと変わっていく姿は、心に刺さります。
仕事に誇りをもって戦う姿が格好よく、お仕事アニメとしても、家族アニメとしてもパワーをもらえる、素晴らしい作品です。
作画も美しく、優しい気持ちと静かな感動が魅力的ですよ。
観た後に「明日からもまた頑張ろう」と思える名作です。
日常の素晴らしさを描くスタッフに拍手!
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劇場版アニメ『花咲くいろは HOME SWEET HOME』は、TVアニメを制作していたP.A.WORKSが担当。
また、TVアニメ版で監督を担当した安藤真裕が監督を務めたのをはじめ、テレビアニメ版を制作したスタッフが再結集しました。
≪キャスト一覧≫
松前緒花:伊藤かな恵
鶴来民子:小見川千明
押水菜子:豊崎愛生
和倉結名:戸松遥
松前皐月:本田貴子
TVアニメの後日談ではなく、その本編の間に入るストーリー。
何でもない日常を丁寧に描ききったスタッフの力量が素晴らしいですね。
本作はがんばってる人にはエールを、休んでる人には少しの励ましを与えてくれる作品です。
いつもの声優陣の演技も、安定して上手いですよ。
前向きな主題歌「影踏み」
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劇場版アニメ『花咲くいろは HOME SWEET HOME』主題歌の『影踏み』は、nano.RIPEが担当。
nano.RIPEは、これまでにも『花いろ』シリーズのさまざまな歌を担当しているおなじみバンドですね。
『影踏み』が流れた時は、感動が膨らみすぎて思わず泣いてしまった、という人も多いのではないでしょうか。
『影踏み』を聴いていると、頑張ろうという気持ちが湧き上がってきますよね。
あなたもキラキラ輝こう!
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劇場版アニメ『花咲くいろは HOME SWEET HOME』は、いつ見ても心温まり、元気をくれる素晴らしい作品です。
あなたも『花いろ』を観て、ぜひキラキラ輝いてください。
TEXT 有紀