感動の実話を映像化した大ヒット映画「ビリギャル」
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2015年に公開された映画『ビリギャル』は、成績が学年ビリのギャルが偏差値70の超難関・慶応義塾大学に合格するまでの、実話を元にしたサクセスストーリー。
慶応義塾大学を目指し勉強を始めたギャルが成長する姿と、それを見た周りの人達が影響を受けていく感動作です。
原作は、塾講師・坪田信貴によるノンフィクション本「学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話」。
累計発行部数120万部を突破し話題となった大人気作品です。
掲示板「storys.jp」に小林さやかさんを指導する日々を綴った坪田先生の投稿がSNSで拡散されたことがきっかけで、2013年に書籍化が実現。
2014年には書籍年間ベストセラー4位を獲得し、注目を浴びました。
そんな話題作を映像化したのは、ドラマ『逃げるが恥だが役に立つ』や映画『いま、会いにいきます』を手掛けた土井裕泰監督です。
本作の興行収入は28億円を超え、観客動員数230万人突破と大ヒットを記録。
主演の有村架純は本作で第39回日本アカデミー賞の優秀主演女優賞と新人俳優賞を受賞しました。
受験生だけでなく、社会人からも高く評価される映画『ビリギャル』のあらすじや見どころを紹介していきましょう。
映画「ビリギャル」のあらすじを紹介
主人公・工藤さやかは小学生時代、控えめな性格で周囲から孤立していました。
心配していた母は、明蘭女子中学校の制服に憧れる彼女を見て入学を薦めます。
入学した明蘭女子中学校は大学までエスカレーター式の学校だったため、彼女は全く勉強をしなくなり、学年ビリの成績となっていきました。
高校二年のある日、たばこが見つかってしまった彼女は停学処分になってしまいます。
内部進学さえ危うくなった彼女は、母の勧めで個別指導塾へ通うことになりました。
その塾の講師・坪田義孝先生との出会いが、彼女の人生を変える転機となったのです。
坪田先生は、彼女の見た目や間違った問題の多さに驚くことなく前向きに接します。
その姿勢に感化された彼女は「イケメンがたくさんいそう」という理由で、慶應義塾大学を目指すことを決意。
担任教師や父から無理だと言われながらも、彼女は慶應義塾大学合格に向けて走り続けるのでした。
さやかの苦悩と成長、家族再生のキセキに注目
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本作は、主人公が受験勉強を通して逆境に立ち向かいながら成長し、周りの人も変えていくストーリーです。
主人公・工藤さやかは、素直で何事にも一生懸命な母親想いの優しい人物。
しかし、彼女には父との間に大きな壁がありました。
受験を反対する父親を見返そうと誰よりも早く塾へ行き、先生に褒めてもらうために勉強に打ち込む彼女。
夏休みの3週間で中学英語をマスターし、苦手な長文読解も読書を重ねることでクリアしてきましたが、ある時壁にぶつかります。
日本史の点数が上がらず、模試の結果がE判定となり合格が絶望的になっていたのです。
睡眠時間を削って勉強を頑張ってきた彼女の心は限界でした。
そこに追い討ちをかけるように、弟の飲酒が発覚し家庭内の雰囲気が険悪になってしまいます。
彼女はこの逆境をどのように乗り越え、家族との関係をどう修復させるのか注目してみてください。
俳優陣の熱演に胸を討たれる
本作では、俳優陣の熱演が見どころのひとつです。
主人公を演じる有村架純は、勉強を楽しむ姿や成果が出ず苦悩する姿を繊細に演じ、彼女の感情をありのままに表現しています。
彼女の等身大の魅力を引き出し、思わず感情移入してしまうような主人公を演じきりました。
塾の講師である坪田先生を演じたのは伊藤淳史です。
彼は坪田先生から「きちんと生徒の目を見て話す」「話す時は心の中でその相手を抱きしめるイメージをする」など先生の心構えを教わったそうで、演技でしっかりと表現されています。
生徒想いで努力家の坪田先生の魅力を忠実に表現した伊藤淳史の演技に注目です。
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さやかの受験のために奮闘する母・ああちゃんを演じたのは吉田羊です。
どんな時も彼女を信じ続ける母親を熱演しています。
ああちゃん本人に会いに行き、彼女の人柄を掘り下げながら演技したそうです。
また、さやかの受験を反対し、息子を野球選手にさせたい父・徹を田中哲司が演じました。
感情表現が下手で不器用な父親ですが、実は母しか知らない良い一面を持っています。
さやかと心の距離が縮まる場面は必見です。
他にも野村周平、安田顕など魅力的な俳優が多数出演しています。
俳優陣の心に響く名演技に注目してみてください。
自分に自信が湧いてくる坪田先生の名台詞に注目
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映画や原作において、坪田先生の胸に響く言葉が魅力のひとつです。
彼の言葉は、指導する側の理想を一方的に押しつけるのではなく、相手の可能性を信じることの大切さを教えてくれます。
そして、自分の可能性を信じてくれる人がいることがやる気につながるということに気づかせてくれるのです。
彼女の可能性を信じ続ける坪田先生の言葉が、厳しい受験戦争を勝ち抜く力を与え、成功できたように感じられます。
物語の中では、観る人の心を揺さぶる台詞がたくさん登場します。
さやかの受験勉強を支え、成功できた証といえる言葉を噛みしめてみてください。
モデルとなった小林さやかの現在と夢
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ビリギャルのモデルとなった小林さやかは慶応義塾大学卒業後、ブライダル企業に入社。
ブライダルプランナーとして3年働いた後、フリーに転身しました。
その後は全国で講演活動をしながら学生や保護者向けのセミナー等の企画も行っています。
2019年3月には初の著書『キラッキラの君になるために ビリギャル真実の物語』を出版。
同年4月から自分の体験を教育学の理論で説明できるようにするため、大学院に進学したそうです。
2020年1月からはYouTubeに活動の幅を広げ、「ビリギャルチャンネル」で坪田先生と心理学や勉強法、本の裏話など様々な情報を発信しています。
「目をキラッキラにして生きていく後輩たちが増えること」を目標に精力的に活動中の彼女。
彼女の今後の活動と成長に期待せずにはいられませんね。
聴く人の背中を強く押してくれる熱い主題歌「可能性」
本作の主題歌『可能性』を歌うのはアラフォー3人組バンド、サンボマスター。
まっすぐで情熱的なロックサウンドや時折見せる繊細な歌詞が彼らの楽曲の魅力です。
ボーカルの叫びが彼らの音楽に深い味わいをもたらしています。
土井監督から主題歌オファーを受け、この楽曲が制作されました。
『可能性』は痛快なサウンドに「可能性終わらせるなよ」の熱いメッセージと、耳に残るメロディを乗せた情熱的な楽曲。
歌詞は、自分に自信が持てない人達に寄り添い、強く背中を押してくれる内容です。
この楽曲は映画との相性も抜群で、さやかと坪田先生のように強くて優しく、頼もしい楽曲となっています。
サビで繰り返される「ダメじゃないよ僕たち 終わらせんな可能性」という歌詞は、坪田先生が自分を応援してくれているように感じるでしょう。
また、「もっともっと強く思ってやる」という歌詞からは、担任教師や父親に「合格は無理」だと言われても諦めずに受験勉強に打ち込むさやかの姿が目に浮かんできます。
「人に何を言われても関係ない、人生は一度きりだからなりたい自分になろう」と伝えてくれる、熱い応援ソングです。
MVは、登場人物がこの楽曲を笑顔でくちずさむ楽しい映像となっています。
晴れやかな気持ちになれる映像とともに堪能してみてくださいね。
主人公の夢を叶えたい気持ちが伝わる挿入歌「START ME UP」
本作の挿入歌『START ME UP』を歌うのはSaku。
タワーレコードで店員として働きながら音楽活動を行ってきたシンガーソングライターです。
『START ME UP』はさやかが合格を目指して頑張る姿を後押しするように「新しいあたし好きですか?」と歌い上げる、高揚感抜群なギターロック。
優しさもあり力強い歌声によって、心に響くドラマチックな音楽になっています。
サビ後半の「だからあと少し あと少しあたしも強くなりたいもっと」と振り絞るような歌声が胸をぎゅっと締め付けますよ。
この楽曲は、母や坪田先生の想いに応えたい気持ちや、絶対夢を叶えたいさやかの意志が表現されているように感じられます。
『START ME UP』は高い目標に向かって頑張る人を応援してくれるでしょう。
MVではSakuの一週間が描かれ、有村架純とSakuの出会いから、友情が芽生える日までを描いています。
7種類の衣装で可愛く力強く歌い上げるSakuの魅力が詰まったMVにも注目してみてください。
可能性を信じることと頑張ることでキラキラ輝く自分になれる
映画『ビリギャル』は、受験だけでなく生きる上で大切なことを教えてくれます。
それは、可能性を信じることと何事も諦めずに頑張ることの大切さ。
さやかには可能性を信じて指導してくれる坪田先生と、どんな時も自分の味方でいてくれる母がいました。
そんなふたりのおかげで彼女は自分の可能性を信じ、勉強し続けることができたのでしょう。
毎日ひたむきに勉強してきた彼女は、挫折や失敗をしても気持ちを切り替えて合格することができました。
諦めずに挑んだことで、現在のキラキラした輝きにつながっているのでしょう。
自分には何もないと思っている人も、新しいことに挑戦することで可能性が見つかるかもしれません。
やってみなきゃ分からないという前向きな姿勢で受験勉強に挑む彼女から、人生を成功させるヒントが見つかるでしょう。
映画『ビリギャル』を観て、前向きに生きるパワーを受け取ってみてくださいね。
TEXT Asakura Mika