CMソングとして話題!藤井風「きらり」
歌唱力、演奏スキル、楽曲センス、そしてルックス・・・どれを取っても欠けるところが一つもない天才アーティスト『藤井風』。
そんな彼が2021年5月3日に新曲『きらり』をリリースしました。
今回の楽曲はHonda「新型VEZEL」のCMソングとして制作されたもの。
「GOOD GROOVER」がテーマだったという楽曲の歌詞には、一体どのような意味が込められているのでしょうか?
本人が自身のYouTubeで解説しているように、「藤井風」といえば現実世界を調節した世界観が多いのもポイント。
今回もその観点から『きらり』の歌詞を考察していきます。
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荒れ狂う季節の中を二人は一人きり さらり
明け行く夕日の中を今夜も昼下がり さらり
≪きらり 歌詞より抜粋≫
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タイトルは「きらり」なのに、冒頭では「さらり」という擬音が使われているのが面白いですね。
登場人物が二人いることがわかりますが、「一人きり」とも歌われているのがやや難解。
「一人」とカウントしてしまうほどに密な関係なのか、それとも一緒にいるのに相容れないという意味で「一人」なのか、現時点では不明です。
また、夕方〜夜にかけての描写と「昼下がり」というフレーズが混在するのも難解なポイント。
もしかしたら朝も夜もない世界のことや、時空を超えた空間の話なのかもしれませんね。
時空を超えて「君」を探している?
前述の歌詞に続き、『きらり』が現実世界だけの話ではないと思えるポイントが次の歌詞です。
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色々見てきたけれどこの瞳は永遠に きらり
あれほど生きてきたけど全ては夢みたい
あれもこれも魅力的でも私は君がいい
≪きらり 歌詞より抜粋≫
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「あれほど生きてきた」というフレーズはなんだか不思議ですよね。
もしかしたらこれは「何度も生まれ変わった」という意味なのではないでしょうか?
前世というと大げさですが、主人公は前世でも今世でも色々なものを見てきて、魅力的なものにも出会ったけど、やはり「君」が好き。
そんな愛を歌っているのかもしれません。
それを元に考えると、冒頭の「二人は一人きり」というフレーズは「二人だけの世界にいる」という意味であると解釈できますね。
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どこにいたの 探してたよ
連れてって 連れてって
何もかも 捨ててくよ
どこまでも どこまでも
荒れ狂う 季節の中も 群衆の中も
君とならば さらり さらり
新しい日々も 拙い過去も 全てがきらり
≪きらり 歌詞より抜粋≫
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これまでを踏まえると、続くサビで歌われているのは「君」との出会いに対する喜びでしょうか。
時代を超えようやく出会えた「君」とであれば、今までのしがらみをクリアにし、どんな過酷な環境もさらりと乗り越えることができるでしょう。
また、これまでの経験もこれからの未来も全てがきらりと輝く。
「君」は恋人なのか、友達なのか、はたまた家族なのかはわかりません。
しかし、そんな特別な存在との出会いは自分自身や人生を「きらり」と輝かせてくれるという広い意味での「愛」が歌われているのではないでしょうか。
メッセージ性の強い歌詞に注目
『きらり』は胸を打つようなメッセージ性の強いフレーズが多いのも魅力です。
例えば、次の歌詞。
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何のために戦おうとも動機は愛がいい
≪きらり 歌詞より抜粋≫
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人は、時に戦わなくてはならない場面もあると思います。
その動機が自分自身のエゴや利益のためではなく、何かに対する「愛」であってほしいというのはとても素敵な考え方ですね。
このフレーズに続く次の歌詞もまた魅力的です。
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新しい日々は探さずとも常に ここに
≪きらり 歌詞より抜粋≫
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「何か新しいことはじめようかな」「環境を変えたいな」なんて思うことも多いですが、そんなことせずとも、いつも目の前には新しい日々が広がっている。
大切なのに見落としがちなことにハッと気づかせてくれるようなフレーズです。
楽曲を通して歌われているのは特別な存在との出会いが自分を輝かせてくれるというメッセージですが、ぐっと胸に響くようなフレーズも非常に多い曲です。
皆さんもぜひお気に入りのワンフレーズを探してみてくださいね。
「藤井風」の他の楽曲も要チェック!
藤井風の『きらり』は、CM同様ドライブに聴くもよし、じっくりと意味を考察するもよし。
様々な楽しみ方ができる一曲です。
また、YouTubeには藤井風の過去の弾き語りやライブ映像がアップされています。
『きらり』をきっかけに藤井風を知ったという方は、ぜひ他の楽曲もチェックしてみてくださいね。