King & Princeの“本気”を詰め込んだシングル
King & Princeが2021年5月19日に発売した7thシングル『Magic Touch / Beating Hearts』は、全く異なるタイプの楽曲がラインナップされています。
『Magic Touch』は、全編英語詞からなる上質なダンストラックです。
特に、現在Youtubeで公開されているMV ‐Dance ver.‐は、King & Princeの本気度がうかがえるハイクオリティな映像に仕上がっています。
そして『Beating Hearts』は、キャッチーで軽快なポップチューンです。
作詞を担当したのは、過去にKing & Princeの『Mazy Night』などを手がけたRUCCA。
今回の『Beating Hearts』の歌詞でも、日本語と英語を組み合わせた耳なじみの良いリズムが特徴的です。
そして、作曲を務めたのが川口進とAdrian McKinnon。
川口は日本の音楽業界でも有名な作詞・作曲家です。
そのキャリアを振り返ると、ジャニーズ内だけでも、SMAP、V6、Kinki KidsからジャニーズJr.に至るまで大物アーティスト達の楽曲をたくさん担当してきました。
Adrian McKinnonは、SHINeeやBoA、EXOなどの韓国人アーティストを中心に楽曲提供をしています。
冒頭はベースをメインとしたシンプルな編成で、クールかつ大人っぽい印象を残しますが、サビでは金管やストリングスを取り入れたダンサナブルな雰囲気で盛り上がります。
1曲の中で、全く異なる印象を与える不思議な楽曲です。
「Beating Hearts」が意味するものとは?
King & Prince史上初となる全編フルCGとなる今作のMV。
冒頭からSF映画のような異空間へと誘われます。
今回、60台以上のカメラを使って360度から撮影し、ボリュメトリックキャプチャという技術を使って映像制作されました。
これは、実在する人物や対象物、場所などをキャプチャーして3次元データに書き起こし、それらを高画質で再現するという最先端の技術です。
これにより、物理的にカメラが入れない角度への視点配置が可能になり、キンプリが異空間に実在するかのようなリアルな映像が完成しました。
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Carry on my faith 安穏なWorld
Whenever you wish 手を取って連れ出すBroad
アタマ 爪先までもpitter-patter
"Just in love" そのVerse! Sure! 知り過ぎても
≪Beating Hearts 歌詞より抜粋≫
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英語部分を対訳と照らし合わせながら歌詞の内容を見ていきましょう。
「Carry on my faith」とは「自分の信念を貫く」という意味です。
「安穏」は何もなく穏やかな事。
「穏やかな世界の中で、自分の信念を貫く」という意味だと解釈できるでしょう。
「Whenever you wish」は「君が願う時はいつでも」。
「broad」は広々としたという意味のほかに、(心が)とらわれないというような意味合いでも使われます。
つまり、「君が願う時はいつでもその手をとって広々とした世界へ連れて行ってあげるよ」という意味になりますね。
「pitter‐patter」は「ドキドキ」を表す擬音語です。
頭からつま先まで全身で鼓動を感じている様子が伝わってきます。
『Beating Hearts』というタイトル通り、心臓の鼓動をダイレクトに表現している部分です。
では、なぜこの主人公はこんなにもドキドキしているのか。
その答えは「Just in love(恋愛中)」だからです。
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"Oh my goodness"
Baby, why!? Can you feel my sexy sugar?
Enemy comes...
厭わず Down, downせず Trying crazy!
Tickets to ride!
≪Beating Hearts 歌詞より抜粋≫
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「Oh my goodness」は「Oh my god」と同意義で、衝撃を受けた時に出る感嘆詞です。
「can you feel my sexy sugar?」における「sugar」は、恋人への親しみを込めた呼称。
「厭わず(いとわず)」は嫌な感じでも避けようとしないさまのことで、敵が来ようとも構わずダウンさせるという強い気持ちを感じさせます。
「Tickets to reide!」は「乗車券」を意味し、サビに向けて走り出そうとする疾走感を感じさせるようです。
J-POP×ディスコ調のキャッチーなサビ
サビ直前のダンスの音ハメも最高にカッコいいので注目ポイントです。
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Ready!? Always let it go!
ご覧 I mean it, let it go!
Keep coming, dancing, grooving in the light
Merry on the radio!
ほら I mean it, let it go!
まだ満ち足りず Beating your heart
Just I addicted to her
≪Beating Hearts 歌詞より抜粋≫
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「Ready!?(準備はいいかい!?)」に続く「always let it go!」は「いつでも手放せる」「いつでも忘れられる」という意味があります。
何物にも縛られず、常に自由でいようとする気持ちが感じ取れるようです。
「I mean it!」は直訳すると「それを意味する」となりますが、これは既に言ったことを強調するためのフレーズ。
「(言ったことは)本気だからね」というように念押しをするようなニュアンスが含まれています。
「Keep going」は「ひっきりなしにやって来る」。
「(Keep)dancing, grooving in the light」は「踊り続けよう、楽しみ続けよう光の中で」となります。
「Merry on the radio!」は「ラジオに乗せて陽気に」、「Just I (am) addicted to her」は「彼女に夢中なだけ」という意味になり、MVにも登場するディスコのような場所で、2人が楽しむ画が浮かび上がります。
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Ah, kindle to the kingdom!
Gonna be loved!
ほら More than joy!
Ah, kindle to the kingdom!
Wanna be loved!
さあ Step and go!
Ready!? Always let it go!
ご覧 I mean it, let it go!
Gotta take you higher, Beating my heart
Just I addicted to her
≪Beating Hearts 歌詞より抜粋≫
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「kindle to」は「を焚きつける、を明るくする、を輝かせる」といった意味があるので、「kindle to the Kingdom」とは、王国を輝かせるという意味になります。
「Gonna be loved!」は「愛されるだろう」なので、このディスコのような空間を2人だけの王国に見立て、愛し合うことでさらに発展していくさまを描いているのではないでしょうか。
レベルアップし続けるパフォーマンス力
『Beating Hearts』は、クールで艶やかな冒頭からポップでキャッチーなサビまで、ジェットコースターに乗ったような気分で楽しめる楽曲でした。
この楽曲で注目していただきたいのは、キンプリの総合的なパフォーマンス力がさらにパワーアップしているところです。
リズムを活かしたしなやかなダンスはもちろん、次々と変化していく美しいフォーメーションは見どころです。
ぜひ、MVと合わせて楽しんでみてくださいね。
【Profile】 2018年1月17日原宿のユニバーサル ミュージック新社屋で行われた記者会見にてジャニーズ事務所とユニバーサル ミュージックとの新レーベルJohnnys’ Universe(ジャニーズ ユニバース)から”King & Prince”がレーベル第一弾アーティストとしてデビューすることが発表。 5月23日、記···