夢を追いかける人たちへ
夢を追いかけていてる人は、諦めようと時々は思ったりしながら、毎日弱気になって過ごしているかもれない。そんなときに聞いてほしいのがBUMP OF CHIKINの『分別奮闘記』だ。
この楽曲が収録されているCOSMONAUTがリリースされた際、ラジオ番組でこの曲を流したあとに、BUMPのメンバーとリスナーと電話で話すやりとりがあった。
リスナーは、漫画家になりたかった。才能がないと諦めようと思い、持っていた道具を捨てたが、想い出のある万年筆だけは捨てられなかったという…。そのことがあったあと、この曲を聞いて号泣し、再びペンをにぎって、「本当は描きたかったんだ。」と強く思ったそうだ。
このことにBUMPメンバーも「よかった。」という思いを口にしていた。
色々なことを潜り抜けてきたメンバーだからこそ「よかった」と温かい気持ちを口にできた。その悩んだ過程を知っているからだろう。この曲の歌詞はとても厳しく、自分を水辺まで連れて行ってくれる。
だけど、その水を飲むか飲まないかは自分で決めること。描いていた夢とは違っていてもやりたかったことなら、共感できるところが見つかるはずだ。
分別奮闘記
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君の夢がゴミと化してはや幾星霜
捨ててこそゴミでしょうと勇ましく
見るからにしぶとそうだ不燃物だろう
指定された火曜日ほっと一息
≪分別奮闘記 歌詞より抜粋≫
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ゴミとは夢がただの空想にすり替わってしまったこと。ただの空想は捨てられるものだ。現実味のないものなら歳を重ねれば大体あきらめがつく。
しかし、夢となると人は自分しか見えなくなる。自分が今どの立ち位置にいて、どのくらいの能力かと分析することなく高い目標を掲げる。夢とはつねに現実と繋がっている必要がある。それに気付かないから不燃物なのだ。
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燃えるのかこれ燃えるのか
燃えなさそうでも燃えるのか
燃えますよ灰に出来ますよ
あなたがそうしたくないだけなのでは
≪分別奮闘記 歌詞より抜粋≫
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”あなたがそうしたくないだけのでは”がグサリと胸に突き刺さる。あっさりと燃えてしまうとうすうす気付いているからだ。
燃やせない状態と思っているほうが一番都合がいい。なぜなら、努力も苦労もしなくていいからだ。
それは”ゴミ”なんかじゃない
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ゴミですよそれ邪魔ですよ
放っておいたらもはや公害
≪分別奮闘記 歌詞より抜粋≫
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夢がただの願望になってしまっては、何年もつまらない人生を過ごしていくことになるだろう。
昔は、ああだったなとか、未来はこんなふうになるのかななど、今生きることに焦点があっていないからだ。こんな自分ではないと思うことは、今の自分を愛してくれている人が傷つことでもある。
これは公害以外のなにものでもない。
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捨てないのなら違いますよ
持ち主がいるのなら夢ですよ
≪分別奮闘記 歌詞より抜粋≫
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夢は自分でコントロールしていくものだ。着実に一歩一歩道を進んでいくことが、夢を叶える方法だ。
TEXT 丸・美和子
BUMP OF CHICKENは、トイズファクトリーに所属する4人組のロックバンド。独特な世界観とボーカル藤原の圧倒的歌唱力、更にはドラマの他、アニメやゲームとのタイアップ曲も多く、幅広い年齢層から支持を集めている。 幼稚園時代からの幼馴染であり、1994年、当時中学校の同級生であった4人が、文···