旅立ちを、曲が応援してくれる
いよいよ卒業式のシーズンがやってきます。
なじみある場所に別れを告げなければいけない寂しさがある一方、春から始まる新たな生活に胸を躍らせる時期でもあります。
しかし、新しい生活に対して何の不安もない、などという人はいません。そんな新たな旅立ちを迎える人の背中をそっと押してくれる歌を紹介します。
手紙~拝啓十五の君へ~/アンジェラ・アキ
1番の歌詞は15歳の自分から未来の自分へあてた手紙、2番は未来から15歳への返信という形になっています。
「15歳」という年齢は思春期であり、人生で初めて「進路」という選択を迫られる時期だと思います。「自分とは何でどこへ向かうべきか問い続ければ見えてくる」。
「自分とはなにか」なんてわかっている大人は案外少ないと思います。だから、問い続けることで初めて見えてくるのです。その問いかけとして、未来の自分や15歳の自分に手紙を出してみてはいかがでしょうか。
YELL/いきものがかり
卒業を前に不安に思う気持ちを描いた、いきものがかりの大ヒット曲です。
ともに「さよなら」と告げるのは切ないけれど、決して悲しいことではなく、独りで新たな場所へと旅立つための「YELL」なんだ、そんな思いが込められています。
RPG/SEKAI NO OWARI
大人気バンド「SEKAI NO OWARI」の曲です。卒業とは、たった一人で次の場所へと旅立つこと。
でも、それまで一緒だった友達とは離れ離れになるけど、決して永久の別れではない。「怖くても大丈夫 僕らはもう1人じゃない」という歌詞で、聞く人の隣にそっと寄り添ってくれます。
フロンティア/HOME MADE 家族
>軽快なトラックに載せて旅立ちを応援してくれる一曲です。新たな旅立ちへ尻込みする人の背中を、ポンと軽く押してくれます。
シングル『NO RAIN NO RAINBOW』のカップリングとして出された、隠れた名曲です。
我ら思う、故に我ら在り/氣志團
2015年10月から放送している「仮面ライダーゴースト」の主題歌。
番組の趣旨に添い、この歌のテーマも「命」ですが、軽快なロックと氣志團独特の世界観で、重苦しさを感じさせません。
「人生はだれも一度きり。誰しも必ずいつか死ぬ。だからこそ、後悔することなく思いのままに生きろ!」という熱いメッセージが込められています。
Fanfare/Mr.Children
「自由」や「旅立ち」をうたわせたら右に出る者はいないバンド、ミスチルが、大人気アニメ「ONE PIECE」の劇場版「STRONG WORLD」の主題歌として書き下ろした曲です。
新たな航海の前に不安を感じるのは当たり前。そこから一歩踏み出してこその冒険です。不安でいいパイな人の背中を力強く押す、風となってくれる一曲です。
「卒業」という一歩を踏み出して
「港に泊まっている船は安全である。しかし、船はそのために作られたのではない」。
19世紀アメリカの宗教学者、ウィリアム・シェッドの言葉です。卒業とは港を出て、新たな海へと漕ぎ出すこと。不安すら推進力に変えて前へ進みましょう。そのための力となってくれる1曲を見つけてください。
TEXT ノック88