ガールズグループ・Kep1er(ケプラー)のデビュー曲を考察
世界中で放送され人気を集めた、日中韓合同オーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』。日本ではガルプラの略称で親しまれ、デビューを夢見る若き女性たちの戦いに、数多くの視聴者が引き込まれました。
そんな実力者たちの激戦の末、韓国人6名、日本人2名、中国人1名の9人からなるガールズグループ・Kep1er(ケプラー)が誕生したのです。
そして、2022年1月3日発売の1stミニアルバム『FIRST IMPACT』の収録曲『WA DA DA(ワダダ)』をタイトル曲にひっさげ、ついにデビューを果たしました。
リリース当日にYouTubeで公開されたMVはたった2日で再生回数1000万回を突破。
彼女たちの注目度の高さを証明しています。
またTBS系音楽番組『CDTVライブ!ライブ!』で披露されたフルサイズでの日本初パフォーマンスも話題となり、大きな盛り上がりを見せています。
『WA DA DA』はメンバーたちの歌唱力とダンスの実力の高さはもちろんのこと、ノリの良いキャッチーなメロディとパワフルな歌詞が魅力的な楽曲です。
英語と韓国語で歌われる歌詞を和訳しながら、デビュー曲に込められたメッセージを考察していきましょう。
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Hey!
It’s you & I
Let’s start
N-N-Now 도착한 이 Place
N-N-Now 到着したこの場所
Watch my step
나의 신호를 따라 5 4 3 2 1 (A-ha)
私の合図に従って 5 4 3 2 1
꿈꿔온 모험 가까이 있어 (있어)
夢見てきた冒険が近くにある
Take off With me With me Let’s go
Muah!
한 발 한 발 내디뎌 갈수록
一歩一歩踏み出して行くたびに
≪WA DA DA 歌詞より抜粋≫
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楽曲冒頭はファンへの呼びかけから始まります。
「you & I」つまりファンと自分たちKep1erの音楽がここから始まるんだという気合いや興奮が伝わってくるようです。
続く部分では「今行き着いたこの場所 足元に気をつけて」とあります。
デビューを迎えた今、メンバーたちが行き着いた場所とは、世界で活躍するガールズグループになるという夢のスタートラインと言えるかもしれません。
その道は、注意していなければ足元をすくわれてしまうような険しいものでしょう。
とはいえ「私の合図に従って」とためらいなく行動する意欲を示しています。
そして「夢見た冒険はすぐそこだよ 私と一緒に行こう」と、大きな夢の実現に向けてファンを手招きしています。
ここで出てくる「Muah」はキスの音を表現したスラングで、日本でいう「チュー」のようなフレーズです。
メンバーたちからファンへの愛情表現と解釈できるでしょう。
次の二文は「一歩一歩踏み出すにつれ私の心は震える」と訳せるので、夢に近づこうと前進していく度に期待や感動で胸が高鳴っている状態だと分かりますね。
「鮮明になってきた夢 感じているはず」とあるように、ファンもKep1erの堂々としたパフォーマンスを見て、夢の実現がそう遠くはないと感じたのではないでしょうか?
自分たちの可能性を信じていることがこの歌詞から読み取れます。
「WA DA DA」は韓国の擬音語?
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私の心は震える
(Like it)
선명해진 Dream 느껴지는 걸
鮮明になったドリームを感じるでしょう
Eh Oh Eh Oh
≪WA DA DA 歌詞より抜粋≫
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次の部分の前半二文では「顔を上げて夢に向かって走れ 走れ 立ち上がれ 君と私の夢 もっと高く」と歌われています。
夢を追いかけている時、不安や苦しさに俯いたり立ち止まってしまったりするのは当然のこと。
それでも顔を上げて夢を見据え、走り続ければきっと夢は叶う。
歌詞からは、そんな熱い思いを感じ取ることができました。
Kep1erが叶えたい夢はファンと見たい夢。
高みを目指して懸命に前進しようとする姿に胸を打たれますね。
後半は「誰よりも早く走って行くよ 君がいる場所へ」と訳せます。
おそらくファンの元へ走って行くという言葉は、コロナ禍のためにまだ会えないファンに早く直接会いたいという思いの表れでしょう。
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Eh Oh Eh Oh
Heads up 꿈을 향해 달려 달려
Heads up 夢に向かって走れ走れ
Stand up 너와 내 꿈 Higher higher
Stand up あなたと私の夢 Higher higher
누구보다 빨리 달려갈 거야
誰よりも速く走って行くの
네가 있는 곳으로
あなたのいるところに
≪WA DA DA 歌詞より抜粋≫
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タイトルにもなっているサビの「WA DA DA」のフレーズには、どんな意味があるのでしょうか?
これは韓国語の擬音語で、駆けつける時の足音を表現しているようです。
ファンの考察としてほかにも、エチオピア語の「愛」や英語圏のスラングの「今どこにいるの?」という意味が挙げられていました。
明確な答えは得られていませんが、走るというフレーズが多く出てきたことを考えると、メンバーが夢に駆けつける様子を擬音語で演出していると解釈するのが有力でしょう。
続く英語詞を訳すと「走って 超音速のように」となります。
「vroom」はエンジン音を指す単語なので、それほど速いスピードで走っているイメージを表しています。
次の韓国語詞の一文には「心臓がバクバクするよ 狂ったように」とあるので、走っている時の心拍数の上昇と興奮のドキドキを重ねていると考察しました。
また、サビではデビュー曲らしくグループ名の「Kep 1」のフレーズも登場します。
ちなみに「Kep1er」というグループ名は、自分たちの夢をつかむことを意味する「Kep」と、1つになって最高になることを意味する「1」を組み合わせたもの。
そのため「Kep 1 going」というフレーズはKep1erが進んで行くことだけでなく、グループ名に込めた思いを必ず実現させるという決意表明でもあるのではないでしょうか。
エネルギッシュなサビはリスナーの心にもきっと元気を与えてくれるでしょう。
一緒に夢へと駆け出そう
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心臓がバクバク高鳴る 狂ったみたいに
WA DA DA WA DA DA
Kep 1 going WA DA DA DA
Oh Oh Oh Woah
(Hey!)
Oh Oh Woah
≪WA DA DA 歌詞より抜粋≫
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夢にたどり着くために大切なのは「確認」することと「慎重」であること。
「もっとしっかり立ててレーダー」と続くように、よそ見をせず夢に向かって的確に行動していくなら実現は難しくはないはずです。
次の韓国語詞は「気づくと思うの この震えに」と歌っていて、周囲から見て分かるほどの武者震いと同時にどこか不安も抱えている様子が読み取れます。
それでも続く「勇気を出して そう 息を整えてもう一度」の言葉に、たとえ不安でも失敗しても勇気を出して冷静に再び挑もうとする心の強さも感じられます。
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あなたのところへ WA DA DA DA
Oh Oh Oh Woah
(Yeah Yeah)
Oh Oh Woah
≪WA DA DA 歌詞より抜粋≫
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この部分の前半では「顔を上げて 恐れなんか吹き飛ばして 立ち上がれ 私たち一緒に もっと高く」と、自分たちを鼓舞しているようです。
夢へ向かう過程では失敗への恐れはつきものですが、恐れてばかりでは行動を起こすことすらできません。
しかし夢を叶えたいという熱い思いがあれば、きっと恐れを吹き飛ばして立ち上がる原動力になるはずです。
そして「描いてきた場所へ」早く走っていくと宣言しています。
必ず夢へたどり着くのだという堅い決意がはっきりと示されていますね。
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誰よりも速く走って行くの
그려왔던 곳으로
描いてきたところに
WA DA DA DA
Running vroom vroom vroom
Like a supersonic
(Let’s go)
WA DA DA WA DA DA 달려
WA DA DA WA DA DA 走れ
≪WA DA DA 歌詞より抜粋≫
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英語の「走り回って」や韓国語の「止まらないで」という言葉から、夢への道は回り道が多く決して平坦な道ではないことがイメージできるでしょう。
無駄に走り回っているように思えてもこれは「夢が叶う冒険」だからその歩みに無駄はない、諦めないでというメンバーたちの応援が聞こえてくるかのようです。
次の「どこにいるの?私が見える?」という歌詞は、多くのアーティストがひしめくこの時代に、ファンから自分たちが見えなくなるかもしれないという気持ちを表現していると考えられます。
それに対し「じゃシグナルを送るから捕まえて」とあるように、そんな時にはパフォーマンスで存在を知らせるから、絶対に見つけて離さないでと求めているのです。
終盤の「息が切れても諦めない 走って 私が見えるはずだから」という歌詞からも、見据えているのがKep1erとファンの夢だからファンたちにも一緒に走ってほしいと願っていることが伝わってきます。
それだけファンの存在がKep1erにとって大切なものだと強調するような歌詞が素敵ですね。
見応えのある華やかなMVも必見
ガルプラ発のガールズグループ・Kep1erのデビュー曲『WA DA DA』からは、メンバーたちの夢を叶えようとする情熱や決意が感じられます。歌唱力の高さに引き付けられるだけでなく、スピード感ある細やかな振り付けから「Wa DA DA」のフレーズに合わせたコミカルな振り付けまでこなすメンバーの、かっこよさとかわいさの両面を楽しむことができるでしょう。
また、MVでは超能力や宇宙をイメージさせる壮大な演出も施されていて、こちらも見応えのある作品となっています。
ぜひ楽曲とMVを合わせてチェックして、Kep1erを一緒に応援しましょう!