EXILEの冬の名曲「Lovers Again」
『Lovers Again』は2007年にリリースされたEXILEの22thシングルです。
リリース当時はauのCMソングとして話題を集め、今でも“冬の名曲”として認知している方も多いのではないでしょうか。
そんな『Lovers Again』では、別れた男女の切ない恋心が男性目線で描かれています。
冒頭から順に、歌詞の意味を考察していきましょう。
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初雪にざわめく街で 見覚えのあるスカイブルーのマフラー
ふり向いた知らない顔にうつむく
あのひとが部屋を出てから この退屈な街に二度目の冬
僕はまだ想いの炎消せずにくすぶっている
≪Lovers Again 歌詞より抜粋≫
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楽曲の舞台は、初雪が降る冬の街。
街を歩く中で、主人公はスカイブルーのマフラーをした人物を見かけたようです。
スカイブルーのマフラーはかつて一緒に暮らしていた恋人=「あのひと」がよくしていたものと同じだったのでしょう。
そんな「あのひと」は2年前に、部屋を出ていってしまったようです。
見慣れたマフラーをした人物を見て、もしかしたら「あのひと」ではないかと期待した様子の主人公。
しかし、すれ違った人物は「あのひと」ではありませんでした。
冒頭の描写からは、主人公がまだ別れた恋人を意識していることが想像できそうですね。
恋愛の難しさが描かれた歌詞
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ひとりでは 愛してる証さえ曖昧でせつないだけ
ふたりでは やさしく見守ること続けられない...
もう一度会いたいと願うのは 痛みさえいとしいから
ときめきを失くした永遠より 熱い刹那を
≪Lovers Again 歌詞より抜粋≫
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恋愛に限らずですが、誰かに何かを話すことで自分がどう思っているのかが明確になったという経験がある方もいるのではないでしょうか?
同じように、2人がまだ恋人関係にあれば、一緒に過ごす中でお互いの気持ちを確かめ合うこともできたかもしれません。
しかし、1人で考え込んでいては、自分の気持ちがよく分からず曖昧になってしまうものです。
一方で、2人でいることはお互いを傷つけてしまうリスクもあるでしょう。
実際に、主人公と「あのひと」は“別れ”という「痛み」を背負うことになってしまいました。
サビではそんな恋愛の難しさを描きながらも、主人公のリアルな心情を歌っていると思われます。
「ときめきを失くした永遠」=別れた後よりも、「熱い刹那」=付き合っていた頃の方が幸せだったと、主人公は感じているのではないでしょうか?
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「さよなら」は僕から告げた 後悔ならば何度したことだろう
時間だけ巻き戻せたらいいのに
唇を薄く開いて「もう平気よ」とつぶやいたあのひと
つよがりと本当は気づいていたよ この僕でも
≪Lovers Again 歌詞より抜粋≫
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2番では、2人の別れが主人公から切り出されたものだったことが語られます。
「あのひと」は平気だと告げていましたが、それが強がって言っていることは主人公も気づいていました。
そんな別れのシーンを思い出しながら、なぜあの時別れを告げてしまったのかと主人公は後悔しているようです。
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ひとりでは 愛された記憶さえ儚くてむなしいだけ
ふたりでは 想いあたためる意味見つけられない
もう二度とあんなに誰かのこと愛せない そう思ってた
でも今は情熱が目を覚ます予感がしてる
≪Lovers Again 歌詞より抜粋≫
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同時に、付き合っていた頃の2人を思い返しながら、今思い出しても虚しさが募るだけだと主人公は考えているのでしょう。
「ふたりでは 想いあたためる意味見つけられない」「もう二度とあんなに誰かのこと愛せない そう思ってた」という歌詞からは、主人公が恋愛の難しさに悩んでいたことが読み取れそうです。
悩むくらいならと、主人公は「あのひと」と別れてからは1人で生きて行こうと考えていたのかもしれません。
一方で、2番サビのラストは主人公が再び恋愛を意識し始めたかのような歌詞で締めくくられています。
懐かしい思い出を振り返ったことにより、主人公の心情に変化が訪れたと考えられそうですね。
ラストの歌詞が意味するのは復縁?
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If I ever fall in love,again もう一度めぐり会えたら
その手を離さない もう迷わないさ
I just don't know what to say to you 言葉にできないままで
想いはあふれてく Get back in love,again
≪Lovers Again 歌詞より抜粋≫
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もしも恋人関係に戻れたらと考える主人公。
「その手を離さない もう迷わないさ」の歌詞からは、主人公の強い意志が感じられます。
1人で生きていくのではなく、主人公はもう一度「あのひと」とやり直したいとはっきり思ったのでしょう。
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もう一度会いたいと願うのは 痛みさえいとしいから
ときめきを失くした永遠より 現実を生きる
もう二度とあんなに誰かのこと愛せない そう思ってた
でも今は情熱が目を覚ます予感がしてる
≪Lovers Again 歌詞より抜粋≫
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1人で悩んでいるだけなら、おそらく今の「ときめきを失くした永遠」が続くだけ。
一方、もう1度連絡を取るなどの行動を起こせば、主人公が「もしも…」と考えていたことは現実になるかもしれません。
歌詞中で具体的なことは描かれていませんが、主人公はこの後、悩むのをやめて何かしらの行動を取ったように思えるのではないでしょうか?
歌詞は楽曲タイトルの『Lovers Again』=復縁を匂わせる形で締めくくられています。
続きを想像したくなる歌詞
EXILE『Lovers Again』の歌詞の意味を考察しました。『Lovers Again』の歌詞の面白いところは、後半になるにつれて主人公の「もう1度やり直したい」という気持ちが強くなっていくところのように思います。
ただ終わった恋愛を振り返るのではなく、終盤は新たな始まりを予感させるような歌詞が続いており、続きの物語を想像したくなってしまいそうですね。
この後、主人公と「あのひと」はどうなったのか、皆さんも続きの物語を考えてみてはいかがでしょうか?