アイドルが歌うアイドルファンのピュアな想い
指原莉乃がプロデュースするアイドルグループ・=LOVE(イコールラブ)の17thシングル『絶対アイドル辞めないで』。2024年7月31日のリリースに先行し、6月22日にYouTubeにてMVが公開されました。
体調不良により5月28日から活動休止をしていた佐々木舞香がセンターを務め、紫色の藤の花に囲まれて歌い踊るイコラブの姿に魅了されます。
また、指原莉乃が作詞を務めた歌詞がアイドルファンの気持ちを映し出した内容になっていることも、SNSで話題を集めています。
どのように表現されているのか、さっそく歌詞の意味を考察していきましょう。
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絶対 アイドル辞めないで(ずっと)
輝いてる君を見たい
もう ずっとずっとずっと
ステージにいて
≪絶対アイドル辞めないで 歌詞より抜粋≫
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アイドルファンである主人公は、タイトルのように「絶対アイドル辞めないで」と願っています。
「輝いてる君を見たい」から「ずっとステージにいて」と、ストレートに気持ちを歌っています。
これはアイドルファンが皆、推しに対して抱えながらも言わないようにしている言葉でしょう。
どんなに人気を獲得しているアイドルでも、いつかはそれを辞める日がやって来ることを知っています。
だから心の中では「絶対アイドル辞めないで」と命令にも似た強い願いを持ちながらも、推しのためを思って言わないようにしているのです。
今作では、あえてその言葉をはっきりと言い表すことで、ファンのピュアな気持ちへの理解を示す歌詞となっていますね。
自身もアイドルオタクを自称する、元アイドルの指原莉乃だからこそ描けたテーマのように感じます。
大好きなアイドルはファンタジーのままで
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私がもし君のとこ 離れたなら
君はちょっと寂しくなるかな
いじわる 考える
好きな人がいるのなら 内緒にして
ねえ神様は 将来と指輪を
どこかに隠してね
≪絶対アイドル辞めないで 歌詞より抜粋≫
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主人公の「私」は、もし推しである「君」のファンをやめたら、少しくらい寂しがってくれるだろうかと考えているようです。
数多いるファンの一人に過ぎないとしても、好きな人に自分を恋しがってほしいと思うのは、人として自然な感情です。
実際にファンを辞めるつもりはなくても、ふとそんないじわるなことを考えてしまうのでしょう。
「好きな人がいるのなら内緒にして」というフレーズも、まぎれもないファンの切実な気持ち。
アイドルが元々「偶像(Idol)」を意味する単語からきているように、アイドルはファンに夢を与えるファンタジーな存在です。
それでもアイドルたちも人間なので、恋愛することもあります。
だから好きな人がいてもいいけれど、熱愛情報でその人間らしさを見ることにはなりたくないというのが本心。
「神様は将来と指輪をどこかに隠してね」と、卒業後や結婚を意識させないでほしいとの思いが綴られています。
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君の「好き」に合わせたんだ 髪の色
私の中 君だけで
過剰摂取は中毒へ
責任とってね 大好きです
≪絶対アイドル辞めないで 歌詞より抜粋≫
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推しの好きな色やメンバーカラーに合わせて、持ち物を選ぶ方も多いでしょう。
ここでは「髪の色」を取り上げることで、自分の一部を推しの色にするほどの深い愛や、ライブや握手会で推しに認知されたい気持ちを表現しているのかもしれません。
そして「私の中 君だけで」という一言で、主人公の心や生活が推しで満たされていることが伝わってきますね。
その魅力を知れば知るほど「中毒」になるように、どんどん好きになって逃れられないほどのめり込んでいきます。
そこまで「大好き」にさせたのだから、責任を取ってほしいくらいです。
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絶対 アイドル辞めないで(ずっと)
優しい目も 真面目顔も
全て知ってる私が言う!
絶対 空で輝いて(ずっと)
星は街じゃ輝かないの
眩しい君が世界一だよ
≪絶対アイドル辞めないで 歌詞より抜粋≫
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主人公は推しの「優しい目も真面目顔も全て知ってる」からこそ、アイドルとしてステージで輝いているのがその人に一番合っていると感じています。
「星は街じゃ輝かないの」とあるように、輝かしく美しい象徴ともいえる星も、街のきらびやかなネオンの中では十分輝けません。
簡単には手の届かない場所で眩しく輝き続けているから「世界一」好きなのだ、という真っ直ぐな想いが歌われています。
ただのエゴだけどずっとステージで歌っていてほしい
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君の夢は何ですか?教えて欲しい
その夢がアイドルじゃなくても
覚悟はしてるから
星のいない空 それが当たり前で
暗い道に目が慣れずに
踏み出すのも怖かった
そんな時 やっと見えた光
≪絶対アイドル辞めないで 歌詞より抜粋≫
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推しの夢なら、それがたとえ自分の願いとは違っても、応援する覚悟はできています。
それは主人公にとって、推しがかけがえのない人だからです。
その人を見つけるまでは「星のいない空」のように、憧れる存在や希望がない日常が当たり前でした。
「暗い道に目が慣れずに踏み出すのも怖かった」と、不安な毎日を送っていたことを明かしています。
しかし、ある時推しを見つけ、その瞬間から推しが生きる希望となってくれたのです。
だからこそ、推しの夢がアイドルとはかけ離れていたとしても、変わらず応援したいのでしょう。
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絶対 君は歌ってて(ずっと)
ただのエゴとわかってても
君はキラキラ衣装が似合う!
絶対 大きなステージで (ずっと)
一列でも前で感じたい
今日の歌い方 なんか好きだなあ
≪絶対アイドル辞めないで 歌詞より抜粋≫
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「絶対君は歌ってて」と願いつつも、それが「ただのエゴ」だということも分かっています。
とはいえ「君はキラキラ衣装が似合う!」と確信しているため、大きなステージで歌い続けてほしいのが本心です。
そして、その輝きを「一列でも前で感じたい」とも思います。
「今日の歌い方 なんか好きだなあ」としみじみ聴き入っている様子が、何気ないファンの姿を映し出しています。
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君の努力、私の愛
成り立つ この関係は
強くて脆いの
星の幸せを願った
だけど…
≪絶対アイドル辞めないで 歌詞より抜粋≫
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ファンとアイドルは、アイドルが努力しファンが推すからこそ成り立つ、独特な関係です。
強い絆ですが、どちらかが手を抜けば壊れてしまう脆さも持ち合わせています。
推しの幸せを願いつつも「だけど…」とこぼしているところに、ファンの複雑な心境が表されています。
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でもね
だって君はアイドルよ(ずっと)
初めて目が合った日から
今日も明日も 君ばかりだ
絶対 アイドル辞めないで(ずっと)
これは報われないおとぎ話
恋よりも もっと好きだ
魔法よどうか 解けないままで
≪絶対アイドル辞めないで 歌詞より抜粋≫
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しかし、どうあっても自分にとって推しは「アイドル」です。
画面越しに「初めて目が合った日から」ずっと推しのことを考えていて、これからもそうだと断言しています。
「これは報われないおとぎ話」で、「絶対アイドル辞めないで」という祈りも星は叶えてくれません。
それでも「恋よりももっと好き」だから、今かけられている「魔法よどうか解けないままで」という切実な言葉で締めくくられています。
ちなみに、MVで幻想的な美しさを表現している藤の花には「優しさ・歓迎・恋に酔う・忠実な・決して離れない」という花言葉があります。
さらに、紫の藤の花の花言葉は「君の愛に酔う」です。
どれも好意を示す言葉で、ファンからアイドルへ、またアイドルからファンへの、両方の気持ちを表現してるように思えます。
お互いに、自分の理想と現実の間で揺れ動く気持ちを抱えながら、その関係を保っています。
いつか終わりが来ると分かっているからこそ、今見ている夢みたいなこの瞬間が永遠に続いてほしいと願う、純粋な想いが心に沁みますね。
推しがいるならきっと共感できる!
=LOVEの『絶対アイドル辞めないで』は、アイドルファンの気持ちをストレートな言葉で詰め込んだ楽曲です。ここでいう「アイドル」には推しとなる対象全てが含まれ、誰もが自分の推しを当てはめて解釈できる点が大きな魅力と言えるでしょう。
ぜひファンとしての自分の想いを再確認しながら、楽曲の良さを味わってくださいね。