仕事でもプライベートでも、人付き合いの中で飲み会の次に出てくるシチュエーションが「カラオケ」です。
「歌うことは好きだけど、人前で歌うほど自信がない…...」
「カラオケが苦手だから、なんとか人並みに歌えるようになりたい……」
カラオケに行く機会が多いからこそ、このような悩みが絶えない方も多いのではないでしょうか?
この記事でわかること
あなたは当てはまる?音痴な人の3つの特徴
さまざまなボイストレーニング本で、歌を上達させるボイストレーニング法が書かれています。
しかしどんなに本を見ながら練習をしても、「音痴」の仕組みを理解しないことにはなかなか上達しません。
まずは音痴な人の3つの特徴を解説します。
どうして音痴になってしまうのか、その原因を紐解いていきましょう。
自分自身の声が聴こえていない
音痴とは、「自分の出している声」と「あなたが出していると思っている声」の、脳の認識のズレによって生じる現象です。
つまり、あなたが口から出している声そのものを、あなたの耳がちゃんと聴けていないということが原因で、音程が取れていないのかもしれません。
自分に合わない選曲をしている
ある程度音程が取れているのにも関わらず、音痴だと思われてしまうのであれば、あなたの音域に合わない選曲をしている可能性があります。
特に近年の音楽番組に出演するようなアーティストの人気曲は、ハイトーンボイスやミックスボイスを使わないと歌えないような超高音曲が多いので、無理やり高い声を出そうと喉を絞めて歌ってしまう方も多いはず。
また、女性が男性アーティストの曲を原曲キーで選曲してしまい、Aメロが低すぎて出ないなんてこともよくあります。
曲をしっかり覚えていない
音痴だと思われてしまう理由のひとつとして、曲をしっかり覚えていないということも挙げられます。
「覚えたつもりが歌ってみたら実はメロディが違った」ということでは、どんなメゾットを試してもテクニックを習得しても、なにも意味がなくなってしまいます。
もしあなたが音痴で悩んでいるのなら、歌いたい曲を今一度しっかり聴き直してみましょう。
また、最近のカラオケにはメロディラインが表示される精密採点の機能が付いています。
カラオケで練習する際は、音程を確認しながら歌うことができるため、精密採点の機能をオンにして歌うことをおすすめします。
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はじめに知っておきたいカラオケで歌うときのポイント
これからお伝えする部分を雑にしてしまうと、どんな練習法もまったく意味がなくなってしまうので要チェックです。
喉をしっかり潤す
カラオケで歌うにあたって、「乾燥」は最大の敵です。
声帯は乾燥に弱く、乾燥した状態で歌を歌うと、声帯に傷が付いて声枯れの原因となってしまうので、注意しましょう。
特にカラオケボックスの中はエアコンによって乾燥しやすく、喫煙者が同じ空間にいると空気も悪くなります。
さらにお酒を飲みながらのカラオケは声帯を酷使し、喉を傷める結果になります。
そのため、常に喉をしっかり潤すようにしましょう。
カラオケボックスに入ると、必ずドリンクバーかワンドリンクを注文しなければなりません。
もちろん炭酸飲料や砂糖を多く含んだジュースなどは喉に良くないのですが、もうひとつ気をつけなければいけないのが「ウーロン茶」です。
ウーロン茶は声帯に付着した必要な油分を洗い流してしまうので、カラオケの際には注意をしましょう。
おすすめは常温の水です。
冷たすぎても熱すぎても声帯への負担がありますので、もし数曲歌うだけで声が枯れてしまうようであれば、必ず「常温」の水を飲むようにしましょう。
マイクを正しく持つ
マイクには正しい持ち方が存在します。
カラオケにあるマイクは”ダイナミックマイク”といわれるマイクで、単一指向性といって一定の方向からの声しか拾わない仕組みになっています。
逆に、よく歌手がレコーディングで使うような俵型のマイクをコンデンサーマイクといい、360度あらゆる角度からの音声を拾うことができます。
ダイナミックマイクの指向性は、マイクのヘッドの1点になります。
そのため、マイクは口に対して上向きすぎても下向きすぎても声をうまく拾ってくれませんので、床と平行にマイクを構えましょう。
また、口とマイクのヘッドの距離は、遠すぎると声を拾えず、近すぎても破裂音でマイクを吹いて(※)しまいます。
声量によってもベストな距離は変わりますので、調整してみてください。
※マイクを吹く・・・マイクを吹くとは「ば」や「ぼ」などの破裂音によって、「ぼふっ」というようなノイズが入ること
さらに、声が大きくなるなどの理由から、ヘッドに手をかぶせてマイクを持つ方もいますが、声がこもったり、ハウリングのもとになったりするので、必ずマイクの中央を握るようにしましょう。
喉に余計な力を入れずリラックスする
さて、正しくマイクを持つことができたら、あなたの音域に合った楽曲を歌いましょう。
その際の確認すべきポイントは、力が入っていないかどうかです。
力んだ歌い方は声帯を痛めるだけでなく、音域も狭めてしまいます。
とにかくリラックスをすること。
もちろん喉や表情筋の力を抜くことも大事ですが、基本的に筋肉は繋がっているので、肩や背中などの上半身もしっかり脱力しましょう。
身体の力を抜いてリラックスをすることで、喉も傷めず、高音と低音が出しやすくなります。
歌いはじめる前に力が入っていないかチェックしましょう。
キレイな高音を出すには姿勢も大事
正しくマイクを持ち、上半身の余計な力も抜けましたか?
リラックス状態になったら、姿勢を正しましょう。
そもそも、肺から送り出した空気に声帯の振動が乗っかることで「声」として外に出てきます。
そのため、正しく息を吐くことができなければ、キレイな高音を出すことができません。
しかし、姿勢をよくしようとするあまり、胸を張りすぎたり、力が入ったりしては意味がありません。
そこで、リラックスしながらしっかり姿勢をよくするトレーニングをご紹介します。
- 頭のてっぺんに糸が付いていて、天井から吊るされているイメージをします。
- そのイメージを維持しながら、つま先立ちをします。
- 吊るされた糸が切れたイメージで、ストンとかかとを下ろします。
場所を選ばずにできるので、ぜひやってみてコツをつかんでください。
腹式呼吸を意識する
腹式呼吸とは、肺と内臓の間にある「横隔膜」という筋肉の膜を下に下げることで、肺に入る空気の量を増やす呼吸法です。
腹式呼吸をすることで、吐き出す空気が一定になるため、安定した発声ができるようになります。
さらに息の量が増えることで、声量のアップも見込めます。
このようにメリットだらけの腹式呼吸はあらゆる表現の大もとになるので、マスターしましょう。
例えば、高音域の表現。
今までサビの高音の部分で声が出ずに裏声になってしまっていたフレーズも、腹式呼吸でお腹を支えることで、地声でパワフルに歌い上げることができます。
そんな歌の上達に欠かせない腹式呼吸ですが、みんな自然と腹式呼吸をしている瞬間があります。
それが「寝ている時」です。
仰向けで寝転がることで、背中や肩の位置が固定されるため、腹式呼吸にならざるを得ないのです。
腹式呼吸が上手くできないという方は、一度仰向けに寝転がり腹式呼吸を感じてみましょう。
その後立ち上がった状態で腹式呼吸ができるか挑戦してみてください。
自分でやってみてなかなか上手くいかない人は、ボイストレーニング教室に通ってプロの指導を受けてみてもいいかもしれません。
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確実に歌が上手くなる5つの方法
確実に歌を上手くする練習方法は、とにかく自分の声をたくさん聴くことです。
あなたの歌が、あなたの声が、客観的にどのような聴こえ方をしているのかを知る必要があります。
歌声を録音する
まずはあなたの歌声を録音しましょう。
おすすめは課題曲は『かえるのうた』です。
単調なメロディで、音域も広くないので練習曲にはおすすめです。
童謡ならなんでもいいのですが、こういった簡単な曲を素直に歌えるようにしましょう。
特定の歌手に影響を受けすぎていたり、声の出し方がよくないと、こういった曲を歌っても癖がでているものです。
また音域を調べるためには、さまざまな音域の歌手の曲をカラオケで歌い、全て録音してみましょう。
上達には、まず己を知ることからです。
曲を何度も聴いて覚える
先ほどもお伝えしたように、覚えているつもりだった曲も、いざカラオケで歌ってみるとメロディが違っていることがあります。
もちろん歌詞やメロディを聴き込むことも大事ですが、ぜひ歌の後ろで鳴っている楽器も聴いてみましょう。
- どんな楽器がどういうメロディを奏でているのか
- ベースラインはどうなっているのか
- ドラムはどういうリズムなのか
曲の隅々までしっかり聴き込む癖をつけることで、音程やリズム感がより安定することでしょう。
実際に覚えた通りに歌う
歌詞・メロディを覚えることができたら、覚えた通りに歌ってみましょう。
その際に、先ほどお伝えした音楽の聴き方でインプットしたものを、しっかりアウトプットできるように、後ろで流れているリズムや楽器を感じながら歌いましょう。
これを意識することで、よりあなたの歌声と楽曲がマッチし上手に聴こえるようになるでしょう。
その後、再度歌声を録音し、癖が出ていたり、違った音程を歌ったりしているようであれば、童謡を歌って癖を抜いていきましょう。
ボーカル教室に通ってテクニックを習得する
自分一人で練習するのもいいのですが、より早く上達したいのであれば、ボーカル教室に通うのもいいかもしれません。
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また、そのなかで発声法などの基礎以外に習得できるテクニックは大きく分けて3つあります。
【アクセント】
アクセントとは、簡単に説明すると「音の強弱」のことです。
アクセントがない歌だと、極端に言えばお経のような平坦な歌に聞こえてしまいます。
あなたも普段お友達としゃべっている時には無意識にアクセントがついているはずです。
しかし、歌を歌うときになると突然アクセントがなくなるのは不自然なことなのです。
歌はあくまでも日常の喋りの延長線上にあります。
普段の喋りに音程とリズムがつくことで「歌」になるので、しっかりアクセントをつけて歌うようにしましょう。
細かいテクニックはたくさんありますが、一番最初に抑えておきたいのは「フレーズの頭の音を強く」歌うようにしましょう。
これだけで十分抑揚がついたように感じさせることができます。
【ファルセット】
歌の表現に関する悩みで多いのはファルセット(裏声)です。
ファルセットは地声で出ない音域を歌う時に使う人が多いのですが、あまりおすすめはしません。
ファルセットは出ないから使うのではなく、あくまでも表現方法のひとつなので、自分が無理なく歌える曲で意図的に使えるようにしましょう。
また、ファルセットの悩みのなかでも多いのが、ファルセットになると急に音圧が弱くなってしまうということです。
なぜそのような状態になるのかというと、音を抜くことでファルセットを出すのですが、本来使うべき「声帯」と「腹式呼吸」の力も抜けてしまい、弱々しい音になってしまっているのです。
ですから、しっかりお腹に力を入れて、声帯を使って発声するようにすれば、ファルセットを強く出すことができるでしょう。
※ 声帯を使うと言っても締め付けてしまうと喉を潰してしまうので注意しましょう。
地声で歌っている時と同じような声帯の使い方ができるのが理想的です。
【ビブラート】
歌の表現に関する悩みのなかで、ファルセットと同じくらい多いのがビブラートです。
そもそもビブラートとは、主にフレーズの後ろのロングトーンで声帯を揺らして音を震わすテクニックです。
ビブラートができると、歌の上手い人へグッと近づくことができます。
ビブラートが上手にできない人は、声帯をうまくコントロールすることができていない人になります。
簡単な練習方法としては、ビブラートをゆっくりやってみるということです。
ビブラートは、音の振動ですから、ビブラートをかけたい音とその音の半音上の音を行き来してみましょう。
行き来するときのスピードを徐々に上げていくと、ビブラートに近づいていきます。
ポイントは最初はゆっくりはじめること。
いきなり音の行き来を速くしすぎてしまうと、音の上がり下がりが曖昧になってしまい、キレイなビブラートにはなりません。
おすすめのカラオケ練習曲
声が高い人・低い人によっておすすめの練習曲も変わりますので、あなたにどの曲が合っているのか当てはめてみましょう。
Story|AI
1人じゃないから キミが私を守るから
強くなれる もう何も恐くないヨ…
時がなだめてく 痛みと共に流れてく
日の光がやさしく照らしてくれる
数いる女性シンガーの中でも比較的音域の低いAIさん。
男性で声が高い人・女性で声が低い人にはおすすめです。
スローテンポで音域の幅も狭いため、苦なく歌うことができます。
なごり雪|イルカ
今春が来て君はきれいになった
去年よりずっときれいになった
中間音域または高音域の女性向けです。
学生時代に合唱コンクールなどで歌ったことがあるという方もいるのではないでしょうか。
1970年代の楽曲で、近年の楽曲のようにメロディやリズムが複雑ではありません。
そのため練習にもってこいの楽曲でしょう。
家族になろうよ|福山雅治
いつかお父さんみたいに大きな背中で
いつかお母さんみないな静かな優しさで
どんなことも越えてゆける家族になろうよ
男性アーティストのなかでも低音域が魅力の福山雅治さんの楽曲は、声が低い男性におすすめです。
『家族になろうよ』はスローテンポで歌いやすい楽曲なので、丁寧に歌い上げてください。
ヒトカラが苦手な人必見!人気カラオケアプリ『Smule』
ヒトカラが苦手なうえに、なかなかカラオケに行く時間もお金もないなんて方も多いはず。
そんなあなたに自宅にいながらカラオケを楽しめるおすすめアプリをご紹介します。
自分の歌声を自宅で簡単に録音できる
人気カラオケアプリ『Smule』をご存知でしょうか?
数百万曲から選べる歌詞付きのカラオケアプリで、スマホとイヤホンさえあればいつでもどこでもカラオケを楽しむことができます。
また、実際のカラオケのように声にエコー効果をかけたり、ボカロのような声にしたりと、さまざまなエフェクト機能があります。
録音が可能なので、まずは自分で歌って保存し、歌声を聴いてみましょう!
プロ並みに上手い人の歌が聴ける
アプリ内では他のユーザーの歌を聴くことができます。
なかにはプロ並みに上手なカラオケマスターもいるので、歌い方や聴かせるテクニックなどぜひ参考にしてみましょう!
ハモリの練習もできる
カラオケアプリ『Smule』では、自分で歌い、他の人たちの歌を聴くだけでなく、一緒に歌うこともできます。
普段ハモリを練習する機会なんてあまりないと思いますが、コラボ用にアプリを活用してみてもいいかもしれません。
もちろん自分の歌に重ねて撮ることもできます。
録音データには鍵をつけることができるので、歌の練習はしたいけど他の人に聴かれるのは恥ずかしい……という方でも安心です。
\わからないところはプロに聞こう!/
歌が上手くなるともっとカラオケが楽しくなる!
いかがでしたか?
実は生まれつき音痴な人は存在しません。
自分の声がちゃんと聴けていなかったり、発声がよくなかったり、細かい原因を探っていくと、音痴を直すことができます。
少しずつでも歌が上手くなると、カラオケがもっともっと楽しくなります。
それが自信になり、さらに上手に歌うことができる好循環に入っていくことでしょう!
この記事のまとめ!
- 自分の歌声を録音して、しっかり分析する
- 正しい姿勢・正しいマイクの持ち方でリラックスをして歌う
- 腹式呼吸をマスターして歌声をコントロールする
- 普段の音楽の聴き方を、ボーカルだけでなく楽器やリズムも注意して聴く