心を揺さぶられるようなストーリーに、涙無しでは観られないと話題のアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」。
劇中で流れる主題歌、挿入歌はその世界観に合った楽曲が多く、ストーリーに華を添えています。
この記事でわかること
アニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」とは
ヴァイオレット・エヴァーガーデンは、暁佳奈の小説を原作とした日本のアニメです。
ストーリーは、終戦を迎えた世界から始まります。
主人公は戦場で両腕を失った、戦うことしか知らない少女。
その少女の名前こそが「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」なのです。
ホッジンズの元で自動手記人形として働くまでは、感情を持っていなかった主人公。
ギルベルト少佐が最後に残した「愛してる」の意味を理解しようと、仕事を通してさまざまな人と出会いながら徐々に人間の心を身につけていきます。
主人公が愛を探して奮闘する姿に、涙してしまうこと間違いなしの、心温まるヒューマンアニメです。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンのOP・ED主題歌
まずは、TVアニメ版ヴァイオレット・エヴァーガーデンのOP・ED主題歌を紹介します。
いずれも、監督や演出家と話し合いながら制作された主題歌ばかりです。
アニメの世界観や、キャラクターにぴったり寄り添っていると、ファンからの評価が高い2曲。
聴けばきっと、その理由に納得できるはずです。
OP:Sincerely / TRUE
TVアニメ版のOP主題歌は、TRUE(唐沢美帆)が歌うミディアムバラード「Sincerely」です。
元々ヴァイオレット・エヴァーガーデンのために用意していた曲が別にあったのですが、監督と話をし、ストーリーに合わせて曲のテーマを「言葉を伝えることの大切さ」に変更、書き直したのだとか。
聴いただけでアニメの内容を思い出し、泣いてしまうファンも多いです。
MVはED主題歌の「みちしるべ」に繋がるような内容になっていて、アニメ外でも凝った演出がされています。
ED:みちしるべ / 茅原実里
茅原実里が歌う「みちしるべ」は、TVアニメ版のED主題歌に採用されました。
楽曲リリース当時、茅原にとってアニメタイアップ曲の作詞は初めての経験だったそう。
しかし、何度も監督や演出家と話を重ねたことで、「人生」をテーマにストーリーの世界観に合った見事な曲を生み出しています。
誰においても、その人が関わった人全てが人生の「みちしるべ」になると考え、楽曲のタイトルに採用したそうです。
1番はピアノのみでアコースティックに、2番からはオーケストラやリズムが加わる楽曲構成になっています。
感情に語りかけるようなエモーショナルな展開が、アニメの内容と重なって涙を誘う1曲です。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの挿入歌
ヴァイオレット・エヴァーガーデンにおいて、OP・EDだけではなく忘れず注目して欲しいのが挿入歌。
シーンに合わせた選曲で、ただでさえ泣けるストーリーをよりドラマチックに仕上げています。
中には、日本語だけではなく世界各国の歌詞で歌われた、バージョン違いがある楽曲も。
ストーリーを知る前と後できっと聴こえ方が違うので、まだアニメを観たことがない人はぜひ観る前と後での違いを楽しんでみてくださいね。
Violet Snow / 結城アイラ
軍にいた頃、言葉を喋ることさえできなかったヴァイオレット。
そんな彼女を見守り育ててくれたのが、ギルベルト少佐でした。
一途にヴァイオレットを想い続けるギルベルト少佐の気持ちを表した歌詞も魅力的で、「戦場でのつらい経験は忘れて、1人の女性として自由に生きてほしい」と綴られています。
2018年に発売された、「VIOLET EVERGARDEN VOCAL ALBUM Song letters」では各国のネイティブアーティストによって歌われた英語、フランス語、中国語、韓国語バージョンのViolet Snowを聴けます。
Believe in… / 結城アイラ
TVアニメ第9話のED曲にもなっている「Believe in…」。
第9話ではヴァイオレットにとって、ある衝撃的な出来事があります。
その出来事にとても落ち込むバイオレットですが、そこから仲間の力を借りて立ち直るシーンで流れる楽曲です。
暗闇の中に一筋の光を照らし、そこから光を広げるような壮大な楽曲で、聴くと勇気がもらえます。
The Songstress Aria / TRUE
「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」Blu-ray&DVDの4巻に収録されている「Extra Episode」で、オペラ歌手イルマが歌った楽曲です。
イルマの歌唱シーンで実際に歌ったのは、担当の声優ではなくTRUEでした。
TRUEはそれまでオペラを歌ったことがなく、ソプラノ歌手のキーが出せないなどとても苦労したそう。
それでも本物のオペラ歌手が歌ったかのような仕上がりで、その努力が垣間見えますよね。
ちなみにアニメの歌唱シーンは、レコーディング時のTRUEの動きや発声の仕方を参考にしながら制作されたそうです。
Letter / TRUE
The Songstress Ariaと同じく、Blu-ray&DVDの4巻に収録されている「Extra Episode」で挿入歌として使われている楽曲です。
「ヴァイオレットがオペラ歌手のイルマから代筆を依頼され、初めて歌詞を書く」というストーリーに合わせて、TRUE自身がヴァイオレットの気持ちになりきって歌詞を書き下ろしたそう。
これにあたって、「ヴァイオレットだったらどう表現するかということを誰よりも理解していたため、するすると言葉が出てきた」とのエピソードがあります。
作品に対する思い入れが強いからこそ、誰が聴いてもストーリーに寄り添っていると感じる楽曲作りができるのでしょうね。
映画「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のOP・ED主題歌
ヴァイオレット・エヴァーガーデンはこれまでに2本映画公開されています。
2019年公開の「ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 ─ 永遠の自動手記人形」と、2020年に公開された「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」です。
いずれもすでにBlu-ray/DVDとして商品化されており、配信サイトや劇場では手に入らない特典もゲットできるので要チェック。
どの映画にももちろん主題歌があり、テレビアニメ時代から変わらず壮大で心を揺さぶる楽曲になっています。
エイミー / 茅原実里
茅原実里が歌う「エイミー」は、「切なさと愛情たっぷりの楽曲」と評価された外伝の主題歌です。
制作側から、ストーリーの舞踏会のシーンに合わせて三拍子の曲にすること、さらに物語に寄り添うことを条件に提示され、制作が始まりました。
外伝では、離れ離れになった姉妹・イザベラとテイラーのためにヴァイオレットが手紙の代筆をします。
「エイミー」は姉妹を繋ぐ大切な言葉であり、その意味は映画を観た人でないとわかりません。
その意味がわかった後は、聴いただけで泣いてしまうでしょう。
WILL / TRUE
劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンのメインテーマとして制作された「WILL」。
作曲・編曲は、サントラの作曲も担当しているEvan Call。
壮大な曲調だからこそ、歌詞はシンプルで純粋なものにしたかったそうです。
タイトルのWILLは「意志」という意味。
「ヴァイオレットの意志、TRUEの意志、制作者たちの意志、ファンの意志を全て組み込んだ集大成の音楽にしたい」という想いから、このタイトルが名付けられました。
ちなみに劇中で流れるWILLと、シングルに収録されているWILLでは終わり方が違います。
気になる人はぜひ聴き比べてみてくださいね。
未来のひとへ 〜Orchestra ver.〜 / TRUE
2018年発売の「VIOLET EVERGARDEN VOCAL ALBUM Song letters」に、ヴァイオレットをイメージして作った曲として収録されていた「未来のひとへ」のオーケストラバージョンです。
劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンのEDで流れます。
今過ごしている時代の人ではなく、未来の人に向けて作られた曲で、「時代が変わっても、想いを伝える言葉を大事にしてほしい」というメッセージを届けたいとのこと。
聴いた人が優しくなれるように願いを込めたという言葉通り、聴けばきっとあなたも癒されるでしょう。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンの泣けるサントラ5選
ここまで主題歌、挿入歌を紹介してきましたが、まだまだ泣けるサウンドトラックがたくさんあります。
サウンドトラック集「VIOLET EVERGARDEN: Automemories」に収録された楽曲の中から5曲紹介します。
全ての作曲を手がけたのはEvan Call。
こちらのCDの発売日は2018年3月28日で、CDジャケットは仕事をするヴァイオレットのアニメイラスト。
イラストジャケットもファンなら要チェックです。
The Voice in My Heart
TVアニメで一番使われている「The Voice in My Heart」。
ヴァイオレットがどこかに向かうシーンでよく使われています。
何気ないシーンで使われており、ヴァイオレット・エヴァーガーデンのサントラと言えばこの曲をあげるファンが多いでしょう。
移動中に聴けば、ヴァイオレットの気分になりきって歩けるかもしれませんね。
Never Coming Back
「Never Coming Back」は「二度と戻ってこない」と直訳される、もの悲しい曲。
登場人物が昔を思い出すシーンで多く使われています。
誰かが「二度と戻ってこない」という意味合いで使われていることもありますが、幸せな思い出を思い出すシーンでも使われています。
幸せな過去は二度と戻ってこない…なんてただでさえ切ない状況に、その曲調が切なさを増長させます。
An Admirable Doll
TVアニメ第5話で、締めの曲として印象的に使われているのが「An Admirable Doll」。
厳かなテイストで曲が進行します。
第5話でダミアン王子がシャーロッテ姫にプロポーズするシーンで使われており、ファンからは結婚式のBGMとして使いたいとの声も。
その他にも前向きなシーンで使われることが多く、明るい気持ちになれる1曲です。
One Last Message
「One Last Message」を直訳すると「最後のメッセージ」というところから、すぐにギルベルト少佐が残したあのメッセージのことだと気づいた人もいることでしょう。
まさにその通りで、ヴァイオレットが何もわからなかった時から、涙なしでは観られないと有名なあのシーンまで、徐々に愛がわかっていく過程を描いた回想シーンで使われました。
TVアニメだけではなく映画・外伝でも使われているので、どこで使われているかチェックしてみてくださいね。
Unspoken Words
1話でヴァイオレットが病院から出るシーンで、ホッジンズにギルベルト少佐の安否を尋ねた時に流れていたのが「Unspoken Words」です。
その時ギルベルト少佐は未帰還兵で、そのことを言えなかったホッジンズ。
そのシーンで使われたため「言えない言葉」という意味のこのタイトルがつけられたのかもしれません。
このシーンに限らず、TVアニメ10話や外伝でも使用されています。
ヴァイオレット・エヴァーガーデンのOP・ED主題歌は泣ける名曲揃い!挿入歌やサントラ・映画主題歌も聴いてみよう
この記事では、ヴァイオレット・エヴァーガーデンのOP・ED曲と挿入歌、サウンドトラックについて紹介しました。
ストーリー、作画の素晴らしさはもちろんなのですが、エモーショナルな楽曲達があったからこそ、こんなにも泣けると話題になったのではないでしょうか。
主題歌のMVがOP曲とED曲で繋がっているなど、作品外でも面白い仕掛けがされているので、ぜひ動画サイトなどでチェックしてみてくださいね。
この記事のまとめ!
- ヴァイオレット・エヴァーガーデンの主題歌は、TRUEと茅原実里が担当している
- ヴァイオレット・エヴァーガーデンで使われる主題歌・挿入歌は、監督や演出家も制作に加わっている
- ヴァイオレット・エヴァーガーデンのサウンドトラックは、ストーリーと合わせて聴きたい曲ばかり