歌ったり踊ったりするのが大好きなお子さんは多いですよね。
かつて、みなさんが童謡を家族や保育園・幼稚園の先生に教えてもらったり、友達と一緒に歌ったりして覚えていったように、今の子供たちにも童謡は歌い継がれていくのです。
童謡の特徴は歌詞が簡単で短いものが多く、覚えやすいこと。
それは世界のどこでも同じで、日本でも手遊びや数え歌になっているものがたくさんあります。
日本で有名な世界の童謡とは?
もとは外国の童謡ですが、日本でも親しまれている歌をご紹介していきます。
【ドイツ】かえるのうた|橋本潮,森の木児童合唱団
かえるのうたが
きこえてくるよ
クヮクヮクヮクヮ
ケケケケケケケケ
クヮクヮクヮ
歌の追いかけっこ、輪唱で知られている『かえるのうた』。
この原曲の作詞をしたのが、ホフマン・フォン・ファラースレーベン(正式にはアウグスト・ハインリヒ・ホフマン・フォン・ファラースレーベン)です。
日本ではあまり知られていませんが、実は「ぶんぶんぶん」や「かっこう」など誰でも知ってる楽曲の作詞もこの人です。
ドイツでは、ドイツ連邦共和国の国歌「ドイツの歌」の作詞者として有名で、その名前をつけた小惑星があるほどです。
【ドイツ】野ばら|由紀さおり,安田祥子
清らに咲ける
その色めでつ
あかずなんがむ
くれないにおう
野中のばら
「わらべは見たり、野中のばら」の歌い出しで広く知られる『野ばら』。
原曲の歌詞は、ドイツの詩人「ゲーテ」によるものです。
この歌詞にシューベルトやヴェルナーをはじめとする人たちがそれぞれメロディをつけました。
その数は150以上にものぼります。
日本ではシューベルトのメロディがメジャーです。
【ドイツ】ちょうちょう|野田恵里子,森の木児童合唱団
桜の花の 花から花へ
とまれよ あそべ
あそべよ とまれ
誰でも歌える唱歌『ちょうちょう』ですが、原曲はドイツの狩りの歌のメロディにフランツ・ヴィーデマンが歌詞をつけた『幼いハンス』という童謡だとされています。
歌詞のモチーフは、ヨハン・ネポムク・フォーゲルの詩と共通するところがあります。
ちなみに、メロディに使われた狩りの歌は、1807年にヨハン・グスターフ・ゴットリープ・ビューシンクとフリードリヒ・ハインリヒ・フォン=デア=ハーゲンにより出版された『Fahret hin fahret hin』という曲です。
【アメリカ】森のくまさん|童謡
あるひ もりの なか
くまさんに であった
はな さく もりの みち
くまさんに であった
日本でもよく知られている『森のくまさん』は、元はアメリカの民謡です。
NHK「みんなのうた」で原曲を日本語の歌詞にアレンジした歌が放送され有名になりました。
日本語版は、落としたイヤリングを拾ってくれた優しいくまさんとお嬢さんが一緒に歌う、という平和で幸せな歌です。
けれども、アメリカの原曲では、くまが人間に「銃を持っていないなら逃げろ」と警告する、というなんとも物騒な歌詞になっています。
【ドイツ】白鳥の歌
シューベルトの死後、友人や出版社がまとめた遺作による歌曲集です。
ハイネら3人の詩人による14曲をまとめた本作と「冬の旅」「美しき水車小屋の娘」は、シューベルト三大歌曲集とよばれています。
2016年には、クラシックのバリトン歌手でありながら、ロックから現代音楽まで幅広いレパートリーを持ち絶大な人気を誇る「トーマス E. バウアー」さんが来日。
ウタ・ヒールシャーさんのピアノ演奏で白鳥の歌を披露して話題になりました。
【スウェーデン】アップル・パップル
スウェーデンの数え歌『アップル・パップル』は、日本でいう「どれにしようかな 天の神様の言うとおり」のように、2つ以上のものから1つを選ぶときに歌うものです。
【チェコ】我が母の教えたまいし歌
チェコを代表する音楽家「ドヴォルザーク」が作曲した「ジプシー歌曲集」の中の歌曲『我が母の教えたまいし歌』。
歌詞は、チェコの詩人・作家のアドルフ・ヘイドゥクの詩です。
原作はチェコ語ですが、歌曲ではドヴォルザークの手によりドイツ語になっています。
日本発祥の子供に人気の童謡ソング
ここでは日本で生まれた童謡をご紹介します。
誰もが子供の頃に歌ったことのある定番曲ばかりです。
犬のおまわりさん|童謡
ニャン ニャン ニャン ニャン
ニャン ニャン ニャン ニャン
ないてばかりいる こねこちゃん
いぬのおまわりさん こまってしまって
ワン ワン ワン ワーン
ワン ワン ワン ワーン
迷子になった子猫ちゃんを助けようとした犬のおまわりさんが、結局困ってしまってワンワン鳴いてしまう『犬のおまわりさん』。
作詞は「アイスクリームのうた」などの作詞で知られる佐藤義美さん、作曲は「サッちゃん」や「おなかのへるうた」などで知られる大中恩さんです。
こぶたぬきつねこ|斉藤昌子,杉並児童合唱団
こぶた たぬき
きつね ねこ
『こぶたぬきつねこ』は、NHKの子供向け教育音楽番組「おかあさんといっしょ」で放送された言葉遊びの歌です。
歌詞は、「こぶた」「たぬき」「きつね」「ねこ」の動物4匹の名前がしりとりのようにつなげられています。
映画「男はつらいよ」の主題歌を手掛けた音楽家の山本直純さんが、作曲とともに珍しく作詞も担当した童謡です。
紅葉|童謡
松をいろどる楓(かえで)や蔦(つた)は
山のふもとの裾模樣(すそもよう)。
明治44年に小学校2年生用の唱歌として発表された『紅葉』。
作詞は高野辰之さん、作曲は岡野貞一さんです。
合唱曲として音楽の授業で歌った人も多いのではないでしょうか。
高野さんと岡野さんのコンビは、「故郷(ふるさと)」「春が来た」「春の小川」「朧月夜(おぼろづきよ)」などの日本の名曲を数多く残しています。
子供が喜ぶ!おすすめ人気定番曲
そんな子供が喜ぶこと間違いなしの定番曲をご紹介します!
「おかあさんといっしょ」のトルコ行進曲|速水けんたろう,茂森あゆみ
みど ふぁど れっしー そらお
ドレミファどーなっつ
じゃじゃまる ぴっころ ぽろり
にこにこぷんがやってきた
ぽこぴーに きゃっぴーに
がっぽ がおーねに しっぴーに
ふしぎなあのこは すてきなこのこ
『「おかあさんといっしょ」のトルコ行進曲』は、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの「トルコ行進曲」に歌詞をつけて歌われたもの。
1996年春のファミリーコンサートで、速水けんたろうお兄さんと茂森あゆみお姉さんのお二人が歌ったのが最初だそうです。
ちなみに速水けんたろうさんが歌で参加している4枚組アルバム「こどものうたベスト100」には、『おもちゃのチャチャチャ』や『あめふりくまのこ』など、誰もが知っている曲が収録されています。
小さいお子さんがいるご家庭にぴったりの商品です。
マル・マル・モリ・モリ!|薫と友樹、たまにムック。
マル・マル・モリ・モリ チャレンジするよ
ツル・ツル・テカ・テカ 明日も晴れるかな
フジテレビ系ドラマ「マルモのおきて」のエンディングテーマに採用されたヒットソング『マル・マル・モリ・モリ!』。( 発売日は2011年5月25日)
薫と友樹、たまにムック。は、芦田愛菜ちゃんと鈴木福くんのドラマの役名とドラマに登場する犬の名前です。
振り付けをしながら歌っている姿が可愛らしく、マネする人が続出しました。
この振り付けは「マルモリダンス」と名付けられ、曲とともに社会現象を巻き起こしたのです。
ようかい体操第一|Dream5
ヨーでる ヨーでる ヨーでる ヨーでる
ようかいでるけん でられんけん
ヨーでる ヨーでる ヨーでる ヨーでる
ようかいでるけん でられんけん
TVアニメ「妖怪ウォッチ」の初代エンディングテーマとして、5人組ダンス&ボーカルユニットのDream5が歌った人気曲「ようかい体操第一」。
ダンスの振り付けはラッキィ池田さん。
エンディングでアニメキャラクターたちが可愛らしく踊る姿が大人気となりました。
第65回NHK紅白歌合戦の企画コーナーでは、Dream5とラッキィ池田さん、アニメキャラクターが出演してパフォーマンスを披露しています。
童謡で子どもたちと盛り上がろう!
世代を越えて一緒に楽しめる童謡。
子供に愛され歌い継がれている素晴らしい歌が、今も昔も変わらずたくさんあります。
幼稚園や保育園では、季節にあった童謡を教えてもらえるので、家で一緒に歌っておさらいしてみるのも楽しいですね!
童謡はこどもだけでなく、おじいちゃん、おばあちゃんも一緒に歌えるので、家族の絆を深めてくれるはず。
手遊びや振り付けを交えて、楽しんでみてはいかがでしょうか。
アンパンマンなどのアニメの歌もいいですが、『かごめかごめ』や『おもちゃのマーチ』など、ちょっと昔の子供の歌も味わい深いものです。
こどものうたCDやカラオケ付CDを流して親子で歌えば、大人も子供心を思い出して懐かしい気分に浸れますよ。
この記事のまとめ!
- 童謡は世代を越えて楽しめる
- 日本だけでなく外国生まれの童謡もたくさんある
- 手遊びや振り付けで楽しめるのも魅力