「ボカロ曲」というとポップな曲やユニークな曲をイメージする人も少なくないと思いますが、実はかっこいい楽曲もたくさんあるとご存じですか?
この記事ではかっこいいボカロ曲を、4つのテーマに分けて20曲紹介します。

この記事でわかること
疾走感がかっこいいボカロ曲5選
まずは溢れ出すような疾走感がかっこいい、ボカロの神曲を5曲紹介します。
それぞれの楽曲が醸し出す、独特な世界観とスピード感に注目です!
ニビョウカン / MARUDARUMA
「ニビョウカン」は2012年1月に公開された、ボカロP・MARUDARUMAによる楽曲。
ベースを効かせたクールなイントロからはじまり、その後徐々に音が厚みを増していく王道のロックサウンドを楽しめる一曲です。
タイトル通り、歌詞では「二秒」がキーワードになっており、全体を通して自分の人生を切り開いていこうとする強い意志が歌われています。
音楽に疾走感を求めている時はもちろん、音楽で気持ちを奮い立たせたい時にもおすすめです。
脳漿炸裂ガール / れるりり
「脳漿炸裂ガール」は2012年10月に公開された、ボカロP・れるりりによる楽曲。
スピード感のあるピアノソロからはじまる、まさに疾走感溢れる一曲です。
リズムが大きく変わるパートもあり、緩急溢れる曲構成も魅力的なポイント。
また、同曲は「ドMな女の子の歌」と紹介されている通り、やや自虐的な歌詞が印象的です。
初音ミク&GUMIのオリジナルバージョンに加え、鏡音リン&鏡音レンのセルフカバーVerも公開されているので、ぜひどちらもチェックしてみてください。
脱獄 / Neru
「脱獄」は2016年5月に公開された、ボカロP・Neruによる楽曲です。
歪んだギター、激しいドラミングから幕を開ける同曲は、まるで映画のようなストーリー性と、それを盛り上げるドラマティックなサウンドが魅力的。
タイトルからも分かる通り、歌詞では閉鎖された環境から脱獄を試みる主人公の心情が表現されています。
歌詞とバッチリリンクするアニメーションMVも見応えたっぷりなので、ぜひご覧ください。
おどりゃんせ / ユリイ・カノン
「おどりゃんせ」は2016年10月に公開された、ボカロPのユリイ・カノンによる楽曲。
リズミカルなギターからはじまるノリノリの楽曲で、終始疾走感たっぷりです。
サウンドも歌詞も独特な世界観が印象的ですが、歌詞をしっかりと紐解いていくと、非常にポジティブなメッセージが込められている点がユニークなポイント。
中毒性のあるサウンドの虜になり、何度も繰り返し聴き込むうちに、いつしか気持ちが前向きになるかもしれません。
拝啓ドッペルゲンガー / kemu
「拝啓ドッペルゲンガー」は2017年5月に公開された、ボカロP・kemuによる楽曲。
人気音楽ゲーム「太鼓の達人」に収録されるなど、ボカロの世界を飛び出して愛されている一曲です。
そんな同曲は鋭さ溢れるアップテンポなサウンドが印象的ですが、歌詞で表現されているストーリーもまた印象的。
ドッペルゲンガーに存在を奪われてしまう主人公の心情が歌われており、まるでホラー映画のようです。
ぜひ歌詞にも注目しながら聴いてみてください。
低音・がなりがかっこいいボカロ曲5選
続いては胸にズンズンと響くような低音、または魂のこもったがなりがかっこいいボカロ曲を5曲紹介します。
ぜひ音の響きや歌声に注目しながら聴いてみてくださいね。
偽物人間40号 / ¿? shimon
「偽物人間40号」は2021年6月に公開された、ボカロP・¿? shimonによる楽曲です。
サビからはじまる曲構成で、冒頭はflowerの高い声が印象的ですが、ワンフレーズ終わると急転。
一気に重厚感の溢れる分厚いサウンドへと変化し、楽曲の世界観に引き込まれます。
ちなみに、歌詞で表現されているのは、生きにくさを感じている主人公の自虐的な心情。
重厚感溢れるサウンドが主人公の葛藤や苛立ちを表しているかのようで、思わず感情移入してしまう一曲です。
ウルトラトレーラー / マサラダ
「ウルトラトレーラー」は2023年11月に公開された、ボカロP・マサラダによる楽曲です。
スラップベース風のイントロがクールで、ベース音好きにはたまらない一曲。
その後は伸びやかで広がりのある爽やかなメロディへと展開していきますが、複雑なベースが曲全体をしっかりと支えているので、ぜひ注目して聴いてみてください。
新たな世界の幕開けを表現したかのような、ユニークな歌詞・MVも必見です。
ボトム / 柊キライ
「ボトム」は2021年3月に公開された、ボカロP・柊キライによる楽曲。
迫り来るようなベース、踊るようなピアノからはじまる楽曲で、思わず没入したくなる独特な世界観が魅力的な一曲です。
重たいサウンドを引き立たせるflowerのがなり・跳ねるような高音ボイスも、「ボトム」の世界観を盛り上げているポイント。
歌詞は非常に抽象的なのでなんとも言えないところですが、それも含め中毒性たっぷりの楽曲と言えるでしょう。
ロキ / みきとP
「ロキ」は2018年2月に公開された、ボカロP・みきとPによる楽曲です。
重厚感溢れる歪んだサウンドがかっこいい楽曲ですが、こちらはがなりにも注目したいところ。
特に、楽曲中盤の「お互いにな!!」というフレーズはがなり声が印象的で、一度耳にするとカラオケでチャレンジしたくなる人は少なくないはず。
同曲は音楽を発信する人たちに向けたメッセージが歌われていると言われているので、ぜひ歌詞の意味を理解し、思いを込めて歌ってみましょう!
フューエル / 鬱P
「フューエル」は2024年10月に公開された、ボカロP・鬱Pによる楽曲です。
どちらかといえばキュートなイメージが強い初音ミクを使用した曲ですが、サビ直前の力強いがなり声は圧巻!
「フューエル(fuel)」とは燃料という意味の英単語ですが、まさに燃料に火をつけるようなたくましい歌声に魅了されます。
全体的に激しめでテンポの良い楽曲なので、自分の気持ちに火をつけたい時に聴いてみてください。
ロック調のかっこいいボカロ曲5選
続いては、ロックバンド顔負けのロックな雰囲気がかっこいいボカロ曲を5曲紹介します。
ギター、ベース、ドラム等を演奏できる人は、カバーするのもおすすめですよ。
Decode / niki
「Decode」は2017年10月に公開された、ボカロP・nikiによる楽曲。
漫画アプリで連載されていた「リセット・ゲーム」とのタイアップ曲です。
イントロだけを聴くとロックではないものの、楽曲が展開されていくにつれギター・ベース・ドラムの音が徐々に厚くなり、中盤以降はラウドロックへと変貌する点が魅力的。
歌詞の内容は漫画のストーリーとリンクしていると評判ですが、漫画を知らなくても心打たれるものがあるので、ぜひ注目してみてください。
黙ってロックをやれって言ってんの! / 猫舘こたつ
「黙ってロックをやれって言ってんの!」は2024年8月に公開された、ボカロP・猫舘こたつによる楽曲です。
歌詞で「ギターとベースとドラムと歌だけのロックチューンが恋しくてたまらない」と歌われている通り、シンプルなロックサウンドと青春ロックを彷彿とさせる爽やかなメロディが印象的。
ロック街道を突き進もうとするストレートな歌詞は、邦楽ロック好きの心をくすぐること間違いなしです。
才能シュレッダー / ナナホシ管弦楽団
「才能シュレッダー」は2011年9月に公開された、ボカロP・ナナホシ管弦楽団による楽曲。
才能のなさを憂う歌詞、主人公の荒れる心のうちを表現したかのような激しいロックサウンドに圧倒される一曲です。
ハードロックサウンドを盛り上げる早口すぎる歌唱も、「才能シュレッダー」の魅力を引き立てるポイント。
歌いこなすのは難しそうな楽曲ですが、同曲にハマった人はぜひカラオケでチャレンジしてみてください。
コピペ / いめ44
「コピペ」は2024年5月に公開された、ボカロP・いめ44による楽曲。
疾走感も重厚感も兼ね備えた、クールなロックチューンです。
そんな同曲で歌われているのは、劣等感に駆られ、自分自身を見失ってしまった主人公の辛い心情。
畳み掛けるようなサビの歌詞とメロディは胸を打つものがあるので、同じく劣等感や揺らぐアイデンティティに悩む人は何か感じるものがあるはず。
ポジティブな曲ではありませんが、感傷的な気分に浸りたい時には最適です。
消しゴムで描いた未来 / Nei.
「消しゴムで描いた未来」は2025年9月に公開された、ボカロP・Nei.による楽曲。
明るく前向きなバンドサウンドが印象的で、歌詞に耳を傾けずともポジティブな気分になれそうな一曲です。
とはいえ、未来は夢や希望で溢れていると思わせてくれる歌詞も非常に魅力的。
「『歳を取れば楽になる』と信じ続けてまだ16年」という歌詞から同曲の主人公は16歳であることがわかりますが、大人が聴いても「まだ頑張れそう」と励まされます。
ダークでかっこいいボカロ曲5選
続いては、ダークな世界観がかっこいいボカロ曲を5曲紹介します。
J-POPの世界にはあまり存在しない、オリジナリティ溢れるストーリーやサウンドに注目です。
チルドレンレコード / じん
「チルドレンレコード」は2012年7月に公開された、ボカロP・じんによる楽曲です。
ハードなサウンドからはややダークな雰囲気を感じる同曲ですが、実は歌詞は前向き。
動画説明文の「少年少女は無我夢中。さぁ、ここから延長戦」や「立ち向かう子供達の話。」からわかる通り、戦いの上で何かを掴み取ろうとする熱い気持ちが歌われています。
楽曲のストーリーとリンクするアニメーションMVも公開されているので、ぜひチェックしてみてください。
Jesus / ちいたな
「Jesus」は2019年5月に公開された、ボカロP・ちいたなによる楽曲。
タイトルの「Jesus」は落胆を表すスラングと思われ、歌詞では思わず「Jesus!」と叫びたくなるような恋愛模様が歌われています。
「君」への思いに気づいた途端、ズブズブと君に溺れていく様子がちょっぴりダーク。
抜け出せなくなるような恋をしている人なら、思いっきり共感できるのではないでしょうか。
ダンサブルなサウンドも聴きごたえがあるので、恋をしていない人も要チェックです!
シャンティ(SHANTI) / wotaku
「シャンティ(SHANTI)」は2021年9月に公開された、ボカロP・wotakuによる楽曲です。
チャイナタウンにいる中国マフィアをモチーフにした楽曲で、サウンドも歌詞も非常にダーク。
特に、恐怖を煽るような重厚感のあるサウンドは圧巻で、本当にチャイナタウンに迷い込んだかのような不安に駆られます。
ちなみに、この組織のボスは「マフィアちゃん」という楽曲で描かれているので、気になった人は聴いてみてください。
KING / Kanaria
「KING」は2020年8月に公開された、ボカロP・Kanariaによる楽曲。
どこか不穏な空気が漂う鉄琴の音からはじまり、イントロだけで「ダークな感じがする!」とワクワクできる一曲です。
歌詞のモチーフになっていると言われているのは、18世紀に起こったフランス革命。
国王であるルイ16世が処刑されましたが、同曲でも幽閉されている人物に「You are KING」と言っていることから、リンクしていると思われます。
もちろんこのストーリーが正解とは限らないため、自分でも楽しんでみてください。
マシュマロ / DECO*27
「マシュマロ」は2025年10月に公開された、ボカロP・DECO*27による楽曲です。
キュートなタイトルが印象的ですが、サウンドはまさかのハードロック。
歌詞では歪んだ愛情が表現されており、ヘビーなサウンドと相まって心穏やかでない主人公の胸の内がひしひしと伝わってきます。
「僕の「好きだ」も全部嘘だったよ」という曲紹介も闇深く、何から何までとことんダーク。
人間関係において自暴自棄になっている時に聴くと、ピッタリとハマるかもしれません。
最強にクールなボカロ曲がたくさん!がっつり聴き込めば歌いこなせるかも!?
ボカロソングに対してポップなイメージを持っていた人は、この記事でご紹介した20曲のかっこよさに驚いたかもしれませんね。
「かっこいい」と一括りにしてもその雰囲気や世界観は様々なので、ぜひお気に入りの一曲やジャンル、テイストを見つけてみてください。
すると、ボカロの世界に徐々にハマり、ゆくゆくは歌いこなしているかもしれません。
「もっといろんなボカロ曲を聴いてみたい!」という人は、ぜひApple Musicを利用してみましょう。
月額1,080円で、人気ボカロソングを心ゆくまで聴くことができます。
まずは無料トライアルからはじめてみてくださいね。
