ミクスチャーロックという音楽ジャンルを知っていますか?
世間的には認知されていないジャンルかもしれませんが、実は多くのヒット曲があり、意外とみなさんの身近にある音楽なんです。
この記事でわかること
ミクスチャーロックとは?
ミクスチャーロックとはどんな音楽ジャンルなのでしょうか?
ミクスチャーロックの定義
ミクスチャーロックは、主に日本人が使う和製英語です。
世界基準の言葉にするのであれば、ラップロックやラップメタルといわれる音楽ジャンルのことを指します。
つまり、ミクスチャーロックの定義は、バンドサウンドにラップなどのヒップホップ要素を混ぜた音楽となります。
ミクスチャー(混合)という言葉だけみると、別ジャンルの音楽を混ぜればミクスチャーロックになりそうですが、実はロックとラップを掛け合わせた音楽のことだけを指す言葉なんです。
ちなみに、ファンクとロックを混ぜたものはファンク・ロック、ハードコア・パンクにラップ要素を加えたものはラップコアと呼ばれています。
ミクスチャーロックの精神
ロックという白人音楽にヒップホップの要素を取り入れるのは、形だけでなく、根幹の精神的な部分にも大きな影響を与えています。
本来のヒップホップは社会や世の中、あるいは自分たちや他者への怒りから始まった文化です。
黒人音楽として知られ、黒人差別による奴隷時代の貧困や苦悩を嘆くものでした。
そのため、洋楽ロックによくある抽象的な表現や、単純な歌詞のバンドは少なく、何かしらのメッセージ性の強い曲を歌うバンドが多いのが特徴です。
【90年代結成】懐かしい日本の有名ミクスチャーロックバンドおすすめ名曲
90年代に結成された邦楽ミクスチャーバンドとおすすめ曲をご紹介します!
Grateful Days|Dragon Ash
I got sound, I got feel, I got beautiful days
I got song, I got love, I got grateful days
I got it yeah
日本のミクスチャーバンドといえば6人組ロックバンド「Dragon Ash」ですね。
ロックやパンク、ヒップホップ、ラテンなど、さまざまなジャンルの音楽を取り入れた幅広い曲作りが特徴で、日本のミクスチャーを牽引してきました。
彼ら最大のヒット曲『Grateful Days』は90万枚以上を売り上げ、ミクシチャーバンドのシングルとして初のオリコン1位を獲得しました。
この曲はアルバム「Viva La Revolution」に収録されています。
ゲストボーカルにZEEBRAとACOを招いた名曲です。
カミナリ|RIZE
Bring it on,
Cuz we go on
We’re rizing up
high to the sky
ギタリスト・Charの息子であるJESSEさんがボーカルを務める人気バンド「RIZE」。
ドラムは俳優としても活動している金子ノブアキさん、ベースはDragon Ashでレギュラーサポートも務めていた金子ノブアキさんの実弟・KenKenさんという、豪華なメンバーからなるロックバンドです。
メジャーデビューシングル『カミナリ』は、勢いのあるハードなロックサウンドが印象的な1曲。
ライブで盛り上がること間違いなしです!
ブラックホール|山嵐
音革命家のテロ
耳かたむけろ
yo yo 覚まさす目を
1996年に結成。ロックやメタル、ヒップホップなどを融合させた、わかりやすいミクスチャーサウンドが特徴の大ベテラン「山嵐」。
『ブラックホール』は、体に響く重低音が印象的な重めのサウンドに、息継ぎする間も無く詰め込まれたメッセージ性の強いラップが乗る、闘争心を掻き立てるナンバーです。
【洋楽】海外のミクスチャーロックバンドおすすめ名曲
海外のミクスチャーバンドの名曲をご紹介します!
Take A Look Around|Limp Bizkit
Now, I know why you wanna hate me
‘Cause hate is all the world
has even seen lately
絶大な人気を誇るアメリカ、フロリダ州発のミクスチャーバンド「Limp Bizkit(リンプ・ビズキット)」。
日本では映画「ミッション・インポッシブル2」のテーマ曲として有名ですね。
『Take A Look Around』では、ヒップホップファンも虜にする高いラップスキルが余すことなく発揮されています。
Around The World|Red Hot Chili Peppers
I know, I know for sure
That life is beautiful around the world
1984年デビュー。ミクスチャーバンドの先駆け的存在の「Red Hot Chili Peppers(レッド・ホット・チリ・ペッパーズ)」。
2代目ギタリストであるジョン・フルシアンテの影響を大きく受けた多彩な楽曲が特徴です。
その中でも『Around The World』は、何度でも聴きたくなる癖になるサウンドが特徴。
レッチリの魅力を存分に感じられる1曲です。
One Step Closer|Linkin Park
Everything you say to me
(Take me one step closer to the edge
and I’m about to break)
1996年結成のモンスターミクスチャーバンド「Linkin Park(リンキン・パーク)」。
チェスター・ベニントンの繊細さと凶暴さという両極端の要素を持ったボーカルと、ヒップホップ色の強いマイク・シノダのラップとのツインボーカルで世界中で大ヒットしました。
『One Step Closer』は、ツインボーカルそれぞれの魅力と、重厚なサウンドを感じられる名曲です。
2017年にチェスター・ベニントンがこの世を去ってしまったため、この先、生で聴くことはできませんが、音源だけでも十分に魅力を感じることができますよ!
【2019年最新】次世代のおすすめミクスチャーロックバンド
近年、日本はバンド豊作の年が続いています。
ここでは、今後大注目の次世代のミクスチャーバンドをご紹介します!
白日|King Gnu
真っ新に生まれ変わって
人生一から始めようが
へばりついて離れない
地続きの今を歩いているんだ
2019年最も注目度の高かったであろう若手バンドといえば「King Gnu」です。
メンバーは他のバンドに類をみない経歴を持っています。
ボーカル・ギターの常田大希さんは東京藝術大学でチェロを専攻し、ボーカル・キーボードの井口理さんは同じく東京藝術大学で声楽を専攻していました。
幼馴染でもある2人と勢喜遊さん、新井和輝さんの4人からなり、唯一無二のサウンドを奏でます。
『白日』は、彼らにしか出せないサウンドと、世界観や音楽性、音楽スタイルを感じられるナンバーです。
音楽のジャンル分けをしていたのがバカらしくなるくらいに、これまでの考え方をいい意味でぶっ壊してくれる楽曲になっています。
フカンショウ|パノラマパナマタウン
どんなセリフを吐いたって 一人じゃ怖いから
誰かの気にいる方へ
進むような弱い自分だけどさ
2015年に「RO69JACK」でグランプリを獲得し、あれよあれよとあらゆるフェスに出演し注目を浴びた、4人組ロックバンド「パノラマパナマタウン」。
そんな彼らのメジャーデビュー曲『フカンショウ』は、怒りの感情をむき出しにした、ヒップホップの精神を感じるクールで熱いナンバーです。
メンバーVSスタッフという構図で繰り広げられるMVは見ものです!
最後はスタジオがめちゃくちゃになっています。
不便な可愛げ feat アイナ・ジ・エンド(BiSH) |ジェニーハイ
不便よ不便よ不便よ不便よ
私の可愛げは
そんなことをのたまう私は一級品
敬いなさい
- 川谷絵音さん(「ゲスの極み乙女」「indigo la End」)
- 中嶋イッキュウさん(「tricot」)
- くっきー!さん(野性爆弾)
- 小籔千豊さん(吉本新喜劇)
- そしてゴーストライター問題で話題となった作曲家の新垣隆さん
の5人からなる「ジェニーハイ」。
音楽界と芸人界がめちゃくちゃになった、とんでもなく濃いメンバーで結成されたロックバンドです。
どのパートも天才的な演奏技術を持つため、邦ロックのアベンジャーズ感があり、見ていても聴いていてもワクワクするバンドになっています。
『不便な可愛げ』は、このメンバーに「BiSH」のアイナ・ジ・エンドさんを加えリリースされた楽曲。
川谷絵音さんの音楽センスが発揮された豪華な人気曲です。
ミクスチャーロックの名盤は、かっこよくて痺れる!
ロックのサウンドにヒップホップの要素が加わったミクスチャーロック。
ロックの重厚感やかっこよさに、ヒップホップのメッセージ性とクールさが合わさったハイブリッド的音楽ジャンルです。
そのため、ミクスチャーロックの名曲たちは、かっこよくて痺れる楽曲ばかりです。
ぜひ、ミクスチャーロックの沼にハマってみてはいかがでしょうか?
この記事のまとめ!
- ロックとヒップホップのハイブリッド的音楽ジャンル
- ヒップホップの精神を受け継いだ強いメッセージ性が特徴
- ミクスチャーロックの名曲たちは、かっこよくて痺れる楽曲ばかり