ベースの練習といえば、弦楽器用の教則本を見ながらひたすら反復する方法もありますが、やはり練習曲を決めて実際に演奏してみるのが最も効率的に思えますよね。
とはいえ、音楽のジャンルはさまざま。
どんな曲が練習曲に相応しいのか、迷ってしまうという人もいるのではないでしょうか?
そこで今回はベースの練習におすすめの楽曲を難易度別にご紹介します。
この記事でわかること
ベース【初心者】におすすめの練習曲
まずは、ベースをはじめて間もない初心者さん向けの楽曲をご紹介します。
TAB譜を用意して目で追いながら、ベースラインを耳で追ってみるのがおすすめです。
小さな恋のうた|MONGOL800
ほら あなたにとって大事な人ほど
すぐそばにいるの
ただ あなたにだけ届いて欲しい
響け恋の歌
沖縄発のロックバンド、モンゴル800が2001年に発表した1曲。
年月を経た今でもCMで使用されるだけではなく、さまざまなアーティストにカバーされている知名度の高い曲です。
使用するフレット数が少なく細かく動かす部分もないので、ベースをはじめたての人でも挑戦しやすいのがポイント。
ドラムのリズムに合わせながら、先走らないことを意識して弾いてみましょう。
特におすすめなのは、ピック弾き。ピックの使い方と、リズムの刻み方を覚える基礎練に最適です。
ないものねだり|KANA-BOON
ゆらゆらゆらゆら僕の心、風に吹かれて
ゆらゆらゆらゆら君の心、はなればなれ
ゆらゆらゆらゆら二人の恋は宙に舞っていく
ゆらゆらゆらゆら綿毛みたいに揺れてる
スリーピースロックバンド、KANA‐BOONの人気曲です。
キャッチーでわかりやすいメロディーラインが特徴。ノリ良く弾きこなしたくなりますね。
ベースラインも比較的シンプルなので、練習にも最適です。
ところどころにあるブレイクや、リズムを細かく刻む部分はしっかりとリズムを取りながら弾くのが重要。
最後のサビに入る部分も、他の楽器としっかりと合わせましょう。
風の日|ELLEGARDEN
雨の日には濡れて 晴れた日には乾いて
寒い日には震えてるのは当たり前だろ
次の日には忘れて 風の日には飛ぼうとしてみる
そんなもんさ
約10年の活動休止期間を経て、2018年に待望の再始動を果たしたELLEGARDENの1曲。
ベースの基本であるルート弾きの練習曲として適しています。
リズムがブレないように、ドラムをしっかりと聴くのがポイント。
グルーヴ感を意識して、強弱を付けて弾いてみるのもおすすめです。
ベース【中級者】におすすめの練習曲
続いては、基本的な弾き方は身に付いていて、さらなるステップアップを目指す中級者さん向けのおすすめ練習曲です。
シャングリラ|チャットモンチー
シャングリラ 幸せだって叫んでくれよ
意地っ張りな君の泣き顔 見せてくれよ
ガールズバンド、チャットモンチーのヒットソング。
この曲の大きなポイントは、オクターブ奏法。
指がバタつかないフォームを意識して弾くことを心掛けてみてください。
ミュートを上手く利用するなどしてノイズを最小限に抑えると、キレイに聞こえますよ。
スライド部分でも滑らかな移動をキメたいですね。
完全感覚Dreamer|ONE OK ROCK
This is my own judgement!! Got nothing to say!!
もしも他に何か思いつきゃ速攻言うさ!!
「完全感覚Dreamer」がボクの名さ
世界で活躍するロックバンド、ワンオクの4枚目のシングル曲。
BPM190の速い楽曲なので、疾走感を損なわないように弾くのが重要。サビの部分は音の粒を意識して、キレイにまとまった演奏を。
それ以外の部分では細かく動く箇所も多いため、指がもたつかないように気を付ける必要があります。
グッと難易度が上がりますが、弾きこなせるようになると演奏力も大きくアップする1曲といえるでしょう。
銀河|フジファブリック
このまま
U.F.Oの軌道に乗って あなたと逃避行
夜空の果てまで向かおう
独特の世界観が人気のロックバンド、フジファブリックの冬をテーマにしたナンバー。
29歳という若さで急逝したバンドの中心人物、志村正彦さんが作詞作曲した1曲でもあります。
ベースラインはルート弾きをメインとしていますが、Bメロ部分で難易度が上がるのが特徴的。
ピッキングも小刻みになるので、リズムキープに気を付ける必要があります。
また、間奏後からラストのサビに入る前にコード弾きの箇所があるのもポイント。
和音が濁らないように、美しく響くように奏でましょう。音作りにもこだわってみたくなりますね。
ベース【上級者】におすすめの練習曲
続いては上級者向けの楽曲です。
ベース演奏者としてもっと高みを目指したい、テクニカルな演奏スキルを磨きたいという人は、ぜひご紹介する楽曲が掲載された楽譜集を手に取ってみてはいかがでしょうか。
キラーチューン|東京事変
ご覧、ほらねわざと逢えたんだ
季節を使い捨て生きていこう
夜も秋も盗めないよ
貴方は私の一生もの
シンガーソングライター、椎名林檎さんがボーカルのバンド、東京事変の1曲。
演奏技術の高いメンバーで構成されているバンドだけあって、ベースの難易度も高いです。
注目すべきはジャズでも使用されることの多い、ウォーキングベースライン。
運指が重要なのはもちろんのこと、スウィング感が出るように弾くことも大切です。
曲の雰囲気作りをするつもりで弾いてみると良いかもしれません。
Heaven’s Drive|L’Arc~en~Ciel
壊れそうなスピードあげて連れ去ってくれ
世界に火をつけるのさ
ride on heaven’s drive
明日をうばって笑いあかそうぜ
新しいその箱船にのって
日本だけではなく、中国や台湾にもファンが多いL’Arc~en~Cielの15枚目のシングル曲です。
左手が休む間もなく細かく動くだけではなく、細かくリズムを刻む部分や動く部分が非常に多いため、とても難易度が高いといえるでしょう。
また、ハンマリングとプリングを連続で行うトリル奏法を多用しているのも特徴的。素早くキレイに音が響くように意識してみてください。
STAY TUNE|Suchmos
ブランド着てるやつ もう Good night
Mで待ってるやつ もう Good night
ジャズやヒップホップの要素を取り入れたSuchmos(サチモス)のナンバー。
ジャズのようなアシッドなベースラインがカッコイイです。
曲全体を通した躍動感を損なわないように、リズムキープを念頭に置くようにしましょう。
5弦ベースを使用した楽曲ではありますが、4弦ベースの場合は自分なりにアレンジして演奏してみるのもおすすめ。
スラップを入れてみてもカッコイイですよ。
【アニソン・ボカロ・洋楽】おすすめベース練習曲
アニソンやボーカロイド、洋楽は演奏が難しいイメージがあるかもしれませんが、初心者でも弾きやすい楽曲が意外と豊富。
演奏動画やカバー動画も多いので、見ながら練習できるのも魅力的です。
God knows…|涼宮ハルヒ(平野綾)
https://www.youtube.com/watch?v=DfXYpscdiTE
私ついていくよ
どんな辛い世界の闇の中でさえ
きっとあなたは輝いて
人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の劇中歌として使用された楽曲です。
ギターの難易度が非常に高いことで有名な1曲ですが、ベースの難易度はそれほど高くありません。
BPMは150とやや速めなので、リズムが走らないように気を付けることが重要。
細かく指を動かす部分はあまりないので、落ち着いて弦を押さえてキレイな音を鳴らすようにしたいですね。
千本桜|WhiteFlame feat.初音ミク
千本桜 夜ニ紛レ 君ノ声モ届カナイヨ
此処は宴 鋼の檻 その断頭台で見下ろして
ボーカロイド楽曲の中でも特に知名度が高く、カラオケでも大人気の『千本桜』。
イントロとサビ部分のベースラインがやや細かく動くので、パターンを覚えて落ち着いた運指を心掛けるようにしましょう。
また、ネット発の楽曲だけあって演奏動画が豊富なのも特徴のひとつ。
初心者向けに簡略化したものや、スラップを多用した技巧的なものまで幅広い演奏動画があるので、参考にしながら練習するのも良いですね。
American Idiot|Green Day
Welcome to a new kind of tension.
All across the alien nation.
Where everything isn’t meant to be okay.
アメリカのスリーピースパンクロックバンド、Green Dayの人気楽曲です。
曲の展開もベースラインも比較的シンプルなので、初心者用の練習曲としておすすめ。
ギターやドラムといった他のパートをよく聴きながら、リズムキープを意識すると基礎が身に付きますよ。
パンクバンドらしいグルーヴ感も出していきたいですね。
スラップなどを習得するなら、楽譜・tab譜で繰り返し練習!
ベースの練習におすすめの楽曲をご紹介させていただきました。
ベースをはじめたての人は、なるべくシンプルなルート弾きメインのものを選曲するのがおすすめ。
基礎に慣れてきたら、少しずつフレーズが複雑なものを選んでスキルを高めていきましょう。
最初は手が思うように動かなくても、継続すればベースソロをカッコよくキメることだって可能です。
最近ではCD付きの教本も多く揃っているので、耳と目の両方で学べるのが嬉しいですね。
スラップなどの演奏スキルを習得するなら、楽譜やtab譜を見ながら繰り返し練習することは欠かせません。
最近ではインターネットで楽譜ダウンロードができるサービスも増えてきているので、ぜひチェックしてみてください。
また、ベースと音作りの関連性は切っても切れないもの。
アンプやスピーカー、エフェクターといった機材に実際に触れたり、ベース用マガジン等の書籍で研究したりするのもおすすめです。
ちなみにクラシックのコントラバス曲を弾くこともレベルアップにつながるそうですよ。
楽器の上達には日々の継続が必要不可欠。
好きな楽曲を練習曲にして、じっくりとスキルを高めていってくださいね。
この記事のまとめ!
- まずはシンプルな楽曲で基礎を固める
- 慣れてきたら曲の雰囲気作りを意識
- 継続すれば高度な演奏法もきっと身につく