チェッカーズは1980年代から90年代前半にかけて、多くのヒット曲を出した伝説のバンド。
独特な衣装やビジュアルが人気のアイドルバンド時代から、作詞作曲もメンバーが手がけた中期以降まで、バラエティに富んだ名曲が世代を超えて愛されています。
この記事でわかること
チェッカーズのデビュー曲は「ギザギザハートの子守唄」
チェッカーズのデビューシングルは1983年リリースの「ギザギザハートの子守唄(こもりうた)」です。
全身チェックの衣装と当時流行していたツッパリ路線の曲調で、アマチュア時代にドゥーワップを主に歌っていたメンバーは、最初は違和感を覚えたとか。
しかし、翌年ヒットした「涙のリクエスト」との相乗効果により大ヒットを記録し、彼らの代表曲として解散までに1番多く歌われた歌になりました。
「ちっちゃな頃から悪ガキで」の歌いだしは、替え歌などでも有名ですよね。
チェッカーズの人気曲14選
チェッカーズはリードボーカル・サイドボーカルの3人と、サックスを含むバンド4人による男性7名の構成で、ビジュアルだけでなく高い音楽性のあるバンドでした。
イントロだけで曲の世界観に浸れるキャッチーな曲が多く、カラオケでもよく歌われるものが多いです。
はじめに、チェッカーズの人気曲14選を紹介します。
HEART OF RAINBOW ~愛の虹を渡って~
「HEART OF RAINBOW ~愛の虹を渡って~」は、1985年に「ブルー・パシフィック」とともに、両面A面シングルとして発売された曲です。
7分以上の長い楽曲で、ランキング番組などであまり披露されませんでしたが、お菓子のCMソングに起用されてヒットしました。
発売から19年後にリリースされた、チェッカーズのベストアルバムの収録曲になったほどファンからの人気が高く、虹をテーマにしたスケールの大きなラブソングです。
哀しくてジェラシー
1984年リリースの「哀しくてジェラシー」は「涙のリクエスト」「ギザギザハートの子守唄」とともに、3曲同時にベストテン入りを果たした大ヒット曲です。
哀愁に満ちたメロディーと浮気された男性をテーマにした失恋ソングで、ポップなビジュアルのアイドルバンド、チェッカーズらしくないビターな愛の歌でした。
サビの「男と女で見る夢は いつでも裏切り背中合わせ」のフレーズの意味は、大人になって初めて分かるかもしれません。
Long Road
「Long Road」は1986年リリースの「FLOWER」に収録されたアルバム曲。
作詞が藤井郁弥、作曲は藤井尚之で、チェッカーズがファンへの感謝の気持ちを込めて制作した歌として、ファン投票で特に人気の高いバラードです。
ピュアな歌詞とオルガンの伴奏は、ウェディングソングにもふさわしい美しい楽曲で、藤井兄弟のツインボーカルで歌われたこともあります。
解散ライブでこの曲を演奏する際、メンバーたちの感極まった表情でのパフォーマンスも印象的でした。
Song for U.S.A.
1986年にチェッカーズが主演した、同タイトルの映画の主題歌として制作された曲が「Song for U.S.A.」です。
チェッカーズのベースである、ロックやドゥーワップなどを生み出したアメリカへの賛歌で、夢を持ち続けることの素晴らしさをテーマにした元気を与えてくれる曲。
スローテンポな歌いだしからサビへかけて盛り上がっていく曲調と、藤井フミヤ(当時は藤井郁弥)の表現力にファンが多く、カラオケでも人気の歌です。
Blue Moon Stone
「Blue Moon Stone」は1992年リリースで、藤井フミヤが出演した自動車のCMソングに起用された、ドライブシーンにもぴったりの爽快な曲です。
イントロのサックスや「両手広げ すべてを受けとめよう」という歌い出しは、ポジティブなエネルギーを感じさせ、嫌なことがあっても気分が晴れる歌として人気のナンバー。
この時代のチェッカーズやフミヤの艶のある歌声と歌唱力も、多くの人から高い評価を得ています。
Cherie
1989年リリースの「Cherie (シェリー)」は、フミヤが出演したTBSドラマ「オイシーのが好き!」の主題歌に起用された曲です。
作曲を担当した鶴久政治(マサハル)が、自身の歌の中でも特に気に入っている曲としてライブでよく歌っています。
せつない失恋をテーマにした歌詞はドラマの男女関係をイメージしており、爽やかなメロディーを引き立てるチェッカーズらしいコーラスが、歌の世界観を彩ります。
素直にI’m Sorry
「素直にI’m Sorry」は1988年にリリースされた曲で、作詞作曲は藤井郁弥、尚之兄弟です。
恋人と喧嘩した後で意地を張っていても、相手の一瞬の無防備な表情に思わずキュンとしてしまう恋愛でのワンシーンが、キュートに描かれたラブソング。
聴いているとこちらまで微笑みがこぼれてしまうような温かい曲調から、チェッカーズらしい優しさが感じられます。
普段は喧嘩ばかりしているけれど大切に思っている人に、捧げたくなる曲です。
涙のリクエスト
チェッカーズ初の大ヒット曲となった「涙のリクエスト」は、1984年発売の曲。
作詞を担当した売野雅勇によれば、映画「アメリカン・グラフィティ」をイメージした歌詞で、曲調も60年代のアメリカを感じさせるポップなナンバーです。
実はこの曲はデビュー曲のB面にする予定でしたが、事情により2曲目のシングルとしてリリースしたところ、社会現象ともいえる空前のヒットを記録しました。
レトロなアメリカのムードがキャッチーで、明るいムードの失恋ソングです。
ONE NIGHT GIGOLO
スタイリッシュなイントロからの「Kill you」が有名な「ONE NIGHT GIGOLO」は、1988年リリースの曲。
作曲はチェッカーズのリーダー、トオルこと武内享で、意味深な歌詞とクールなサウンドで危ない大人の恋をセクシーに歌っています。
この頃からチェッカーズはビジュアル、音楽性共に、アイドルからアーティストへと大人っぽく変化していきました。
とんねるずのコントで使われたことから「スリッパの歌」として記憶している人も多いでしょう。
ジュリアに傷心
藤井尚之(ナオユキ)の哀愁を帯びたサックスで始まるイントロに、思わずテンションが上がる「ジュリアに傷心(ハートブレイク)」は1984年リリースの曲。
チェッカーズらしくアメリカの60年代ムードが漂う曲で、メロディーのインパクトが強いのですが、歌詞の内容はクリスマスシーズンの失恋ソングです。
最近、DISH//とのコラボにより若い世代からも注目を集めるようになり、レコード売上、配信を含めてチェッカーズ最大のヒット曲になっています。
NANA
「NANA」は1986年発売のシングル曲で、セクシーな歌詞が問題視されて一時はNHKで放送禁止となったこともある話題作です。
作詞作曲は藤井郁弥、尚之兄弟で、シングルとしては初のメンバーによる楽曲であることから、チェッカーズの気合が感じられるナンバー。
「ギザギザハートの子守唄」に次いで、チェッカーズのライブで最も多く演奏された歌です。
センターのフミヤと高杢禎彦(タカモク)のパフォーマンスも注目を集めました。
俺たちのロカビリーナイト
フィンガースナップ(指ならし)のイントロにバンド・ボーカルが重なっていく、ロックテイストな「俺たちのロカビリーナイト」は1985年リリースの曲です。
チェッカーズのデビュー当時に流行していた、不良っぽい少年をテーマにした歌で、TBSドラマ「うちの子にかぎって…」最終話の主題歌にも起用されました。
ロカビリーにはまった世代や、この当時に青春時代を送った人たちにとって、懐かしい思い出が蘇る曲でしょう。
あの娘とスキャンダル
「あの娘とスキャンダル」は1985年にリリースされた曲で、アイドルバンド・チェッカーズの魅力があふれる、みずみずしくてポップな歌です。
チェッカーズが初めて主演した映画「CHECKERS IN TAN TAN たぬき」の主題歌にも起用されました。
この歌は、当時の若者に大人気の番組「夕焼けニャンニャン」のオープニングテーマだったこともあるので、おニャン子世代にとって懐かしい曲ともいえるでしょう。
神様ヘルプ!
「神様ヘルプ!ヘルプ!ヘルプ!ヘルプ!」と、激しいシャウトを何度も繰り返すサビが耳に残る「神様ヘルプ!」は、1985年発売のシングル曲です。
片思いの女性への思いがつのって炸裂するこの曲について、チェッカーズのリーダー、トオルは「シャウトする演歌」と評しています。
抱えている問題を吹っ切りたい時やブルーな気持ちから抜け出したい時は、カラオケでこの歌を思い切りシャウトすれば、心が晴れるかもしれません。
チェッカーズの切ない曲5選
ロックテイストやポップな曲のイメージが強いチェッカーズですが、胸に刺さるエモいバラードや、泣きたくなるようなラブソングの名曲も数多くあります。
カラオケで歌う時は、フミヤになりきって歌いあげると気持ちいいでしょう。
続いては、チェッカーズの切ない曲5選を紹介します。
星屑のステージ
シャウトするように歌うサビ「胸に頬をうづめ」から始まる「星屑のステージ」は1984年リリースの曲です。
スローテンポを繰り返しながら、転調で盛り上がって行くメロディーラインがドラマチックで、夜空を見つめながら失った恋人を思い出している悲しみが痛いほど伝わります。
この曲はTBSドラマ「うちの子にかぎって…」の主題歌に起用された他、高校野球の入場曲としても使われたことがある、チェッカーズの代表曲の1つです。
夜明けのブレス
1990年リリースの「夜明けのブレス」は、この年にフミヤが結婚したことからシングルカットされたといわれている、ストレートな愛を描いた曲です。
フミヤが妻のために作った曲といわれ「君のことを守りたい」というまっすぐな愛情が歌詞から伝わってくるので、ウェディングソングとして結婚式でもよく歌われます。
チェッカーズのバラード曲の中でも特に人気が高いラブソングで、映画「タスマニア物語」のキャンペーンソングにも起用されました。
I Love you,SAYONARA
「アイラブユー」と「さよなら」の真逆の意味の言葉を合わせたサビが印象的な「I Love you,SAYONARA」は、1987年リリースの曲です。
相手のためを思うからこそ別れを選んだ辛い気持ちと、まだ相手への思いを断ち切れない思いの両方が胸を締め付ける失恋ソング。
作曲はチェッカーズのサブリーダー、ユウジこと大土井裕二で、せつない歌詞がいっそうドラマチックに心に響くメロディーとアレンジが秀逸な曲です。
ミセスマーメイド
はかない夏の恋をテーマにした「ミセスマーメイド」は1991年リリースの曲。
ジャジーなムードとクールなベースラインが特徴的で「チェッカーズで1番ファンキーな曲」と絶賛されています。
タイトルから、人妻に恋した男性の不倫をテーマにした曲と分かるのですが、フミヤのボーカルや曲調もセクシーで、艶めかしい2人の関係性が伝わってきます。
遊びから本気になったことで終わりを迎えた恋の思い出が、夏の風景とともに胸に焼き付けられる大人のラブソングです。
Room
レゲエ調のAメロと歌謡曲テイストなサビの組み合わせに中毒性があって、カラオケでも人気の「Room (ルーム)」は1989年発売の曲。
一緒に暮らしていた恋人が去ってしまった部屋で、1人悲しみにくれている主人公の心の痛みが伝わってくるような悲しい失恋ソングです。
この曲はチェッカーズが平成になって初めてリリースしたシングルで、有線放送などからじわじわと人気に火がついて、ロングヒットとなりました。
チェッカーズのファンが選ぶ隠れた名曲5選
チェッカーズの曲には、シングル曲やヒット曲でなくてもファンから圧倒的な支持を受けている隠れた名曲もあります。
知れば知るほど、あなたも彼らの魅力にハマってしまうかもしれません。
最後は、ファンが選んだチェッカーズの隠れた名曲を紹介します。
鳥になった少年の唄
「鳥になった少年の唄」は1988年にリリースされた、チェッカーズのセルフプロデュースアルバム「SCREW」に収録されている曲です。
悲しげなメロディーラインと「鳥になった少年」が象徴するミステリアスな歌詞が、聴く人それぞれのイメージを広げる不思議な曲で、ファンの間で人気の高いナンバー。
亡くなった人のことを歌っているようにも聞こえるため、亡くなったメンバーのクロベエ(徳永善也)のことを連想する人もいるでしょう。
ティーンネイジ・ドリーマー
1984年にリリースされたチェッカーズのオリジナルアルバム「もっと!チェッカーズ」に収録の「ティーンネイジ・ドリーマー」は青春時代を懐かしく振り返るバラード。
ライブでは歌詞に出てくるようにフミヤのハーモニカから始まって、ファンを感動させました。
「もっと!チェッカーズ」にはTBSドラマ「うちの子にかぎって…」シリーズに使用された曲が多く収録され、この曲は「うちの子にかぎって…パート2」の主題歌に起用されました。
眠れるように
「露草に埋もれた膝」「白い絹のような雲」など、幻想的な歌詞と曲調で独特な世界観が広がる「眠れるように」は1990年発売のアルバム「OOPS!」の収録曲。
優しげなサックスの音色や物憂げなメロディーで、聴いていると物語の世界に迷い込んでしまいそうな不思議な世界観を持つ曲です。
「OOPS!」は当時流行のハウスミュージックを取り入れ、コンピューターによる打ち込みでアレンジした曲も多く、チェッカーズの目指した新しい方向性が感じられます。
誤解さCherry
爽やかな真夏のムードの曲「誤解さCherry」は、1991年リリースのアルバム「I HAVE A DREAM」に収録されています。
作曲もボーカルもマサハルが担当しており、恋人の誤解を解くために必死な男性の歌です。
随所に女性の声で「I love you」という声がサンプルされていてとてもユニーク。
最後の「I love you, too」は、彼女との仲直りを表現しているのか、誘惑に負けやすい男性の性格を表しているのか、どう聴こえたかチェックしてみて下さいね。
おまえが嫌いだ
ドキッとするような「おまえが嫌いだ」というサビから始まる「おまえが嫌いだ」は1986年リリースのシングル「OH!!POPSTAR」のB面曲です。
ロックンロールなメロディにのせて、クールな自分のスタイルをかき乱すような女性の魅力に抵抗しようと、強がる男性の心境を歌った歌。
チェッカーズが好んでライブで演奏した、隠れた名曲です。
「Shaking baby」のフレーズは収録の際に訂正された歌詞で、元々はもっと過激な歌詞だったとか。
チェッカーズはアイドル時代の曲から大人の歌まで魅力がたくさん!
チェッカーズは1980年代から90年代前半に多くのヒット曲を出した伝説のバンド。
独特なコスチュームやツッパリ調の曲のアイドル時代から、ミュージシャンとして自ら楽曲の提供も手掛けた中期以降の大人っぽい歌まで、さまざまな人気曲があります。
また、ロックやポップスだけではなく、せつないバラードや隠れた名曲も豊富です。
バラエティに富んだチェッカーズの人気曲や名曲を聴いて、曲の世界観に浸ってみましょう。
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この記事のまとめ!
- チェッカーズは80年代から90年代の社会現象にもなった人気バンド
- ポップなアイドル時代からミュージシャンとして成熟した中期以降まで魅力がいっぱい
- 若手ミュージシャンとのコラボで再ブレイクした曲もある
- せつないバラードや泣けるラブソング、隠れた名曲も要チェック
- チェッカーズのおすすめ曲を聴いて新たな魅力を発見しよう