犬の歌は、犬を飼っている人だけではなく、世代を超えた多くの人にしみる名曲がたくさんあります。
健気でお茶目で、いつも人間に寄り添ってくれる犬は、ペットと言うより友達や家族のような存在だからかもしれません。
犬がテーマの童謡5選
動物が出てくる童謡はいろいろありますが、犬は特によく歌に登場します。
犬の童謡には、しっかりものの犬や甘えん坊の犬など、犬たちの特徴が表れていて楽しいですよね。
はじめに、そんな犬がテーマになっている童謡を紹介します。
犬のおまわりさん
音楽の教科書に掲載されるほどポピュラーな「犬のおまわりさん」は、迷子の子猫ちゃんに手を焼いて困っている、犬のおまわりさんの歌です。
犬は頼りになるイメージなので、おまわりさんのキャラクターにぴったり。
しかし何を聞いても泣いてばかりの子猫ちゃんには、犬のおまわりさんも「困ってしまってワンワンワワーン」と鳴いてしまうのが、おもしろいですよね。
2番では、迷子の子猫の家をカラスやスズメに聞いてみたものの、手がかりがなく再び途方にくれる犬のおまわりさんが描かれています。
ねむいいぬ
NHKの音楽番組「みんなのうた」で放送された「ねむいいぬ」は、素朴な疑問が気になってしまって、眠いのに眠れなくなっている犬をテーマにした、ユニークな歌です。
「いつも鼻がぬれているのはなぜ?」「チョウを食べたら空を飛べるの?」など、ちょっとしたことに素直に疑問を感じる犬は、まるで人間の子どものようで親近感を覚えます。
NHKの「おかあさんといっしょ」で歌のお兄さんだった坂田おさむが歌っており、作曲も担当しています。
こいぬのマーチ
「こいぬのマーチ」は、子ども向けの音楽クラスで、ピアノなどの鍵盤楽器を練習するシーンでよく使われる曲です。
オリジナルは外国曲ですが、作曲者は不明で「外国民謡」とされている場合もあります。
日本では「よちよちこいぬクンクンクン」で始まる「こいぬのマーチ」と、同じメロディで「バナナのくにはどこだバナナ」で始まる「ばななのくに」の別バージョンがあります。
子犬もバナナも子どもたちになじみがあり、覚えやすいフレーズなので、どちらも子どもたちから人気の曲です。
こいぬのビンゴ
「こいぬのビンゴ」は外国曲で、アメリカではいろいろな替え歌も存在しているようですが、詳しい出典は明らかにされていません。
ビンゴBINGOという名前の子犬の歌で、音楽のクラスでリズムをとる練習として使われている曲です。
同じフレーズを繰り返しながら、曲が進む度にBINGOから「B」「I」「N」「G」「O」を1字ずつ消していき、消した部分を手拍子に替えて歌を続けます。
明るい曲調でゲーム感覚で歌える曲なので、子どもたちが盛り上がる歌です。
おさんぽクンクン
好奇心旺盛な犬が、鼻をクンクンさせながらお散歩を楽しんでいる光景を描いた「おさんぽクンクン」はNHKの番組「おかあさんといっしょ」で歌われた曲です。
花の香りや友達がいる原っぱのにおいをかぎながら、さまざまなメッセージを受け取る犬のことを「おはなでクンクンおたよりよむの」と表現しています。
愛犬と散歩しながら季節の移り変わりを感じたり、一緒に歩く犬に愛情を感じたりする雰囲気が伝わり、ほのぼのしてしまう犬の歌です。
歌詞が泣ける犬の歌6選
犬を飼ったことがある人は、犬と一緒に過ごした日々の喜びや、犬を失った時の悲しみなどを描く歌を聞くと、思わず涙してしまうこともあるでしょう。
犬の歌はラブソングにも通じるものがあるため、愛犬家やペットロス以外の人の心にも響く名曲があります。
続いては、歌詞が泣ける犬の歌を紹介します。


レオ/優里
優里のファーストアルバム「壱」に収録されている「レオ」は、愛犬の死という悲しい体験をもとに作られた泣ける歌です。
子犬の頃から人間の女の子と一緒に過ごしてきたレオは、かけがえのない相手の成長によって次第に距離を感じるようになり、ついに悲しい別れを迎えます。
人間より早く年をとってしまう犬の宿命や、限られた時間の中で精一杯の愛情を注ぐ犬と人間の関係性を描いた曲で、感動的なPVには誰もが涙してしまうでしょう。
赤い首輪/吉田山田
男性デュオ吉田山田が歌った犬の歌「赤い首輪」は、アルバム「欲望」に収録されている泣ける犬の名曲です。
吉田さんの愛犬チャーリーをテーマにした曲で、1番は犬から飼い主への気持ちを、2番は飼い主から犬への心温まるメッセージを、交互に歌っています。
アコースティックの優しい音色は、大切な犬との心のふれあいのようで、聴く人の胸を熱くするでしょう。
愛する存在を失うことは本当に辛いのですが「またいつか必ず家族になろうね」という最後のフレーズから、喪失感を乗り越えられそうなエンディングになっています。
犬のうた ~ありがとう~/エイジア エンジニア
ペットを飼っている人は、言葉を話せない動物が本当はどう感じているのか、気になった人も多いでしょう。
エイジアエンジニアの「犬のうた〜ありがとう~」は、亡くなってしまった犬のことを思い出しながら、本当に幸せだったのだろうかと問いかけている歌です。
その答えは想像することしかできませんが、犬を思い出す度に浮かぶのは感謝の気持ちです。
この曲はメンバーのSHUHEIが、亡くなった愛犬ゴーへの思いを込めて作った曲です。
こんな素敵な歌を作ってもらったゴーは、きっと幸せな犬だったのでしょう。
ワン☆ダフル/SEAMO
大切な犬と過ごした大切な日々を、犬の鳴き声を使ったタイトルで歌っているSEAMOの「ワン☆ダフル」は、映画「犬飼さんちの犬」の主題歌です。
「犬飼さんちの犬」は、名前に反して犬嫌いな犬飼さんと犬の物語で、主演の犬飼さんを演じた小日向文世さんがこの歌をとても気に入ったため、主題歌に起用されたそうです。
犬を飼うこととは、ただ可愛がることばかりではなく、世話をしたり最後まで面倒を見たりと責任感を伴います。
犬と暮らす日々は、そんな大切なことを教えてくれる、泣ける歌詞が印象的な犬の歌です。
はじめてのともだち/ヒャダイン
ヒャダインの「はじめてのともだち」は、ゲーム音楽に歌詞をつけてニコニコ動画に投稿された曲で、せつない歌詞が泣けると話題になった犬の歌です。
女性が歌っているように聞こえますが、ヒャダイン本人がボイスチェンジャーで歌っており、優しい雰囲気のメロディもオリジナルはゲーム音楽で、遊び心が感じられます。
この曲には「はじめてのともだち〜the answer」というアンサーソングがあり、犬の立場から飼い主への心温まるメッセージを歌っています。
両方聞くと、ますます泣けるでしょう。
さくら/高野健一
春に生まれた犬のさくらの死をテーマにした高野健一の「さくら」は、西加奈子の小説「さくら」に発想を得て作られた、泣ける歌詞の犬の歌です。
幼い子どもが大好きなさくらを亡くして、どうしようもない悲しみに打ちひしがれている様子を描いた、心の叫びのような歌詞で、聞いている人もせつなくなってしまうでしょう。
小説「さくら」は、2020年に北村匠海さん、小松菜奈さん、吉沢亮さんらのキャストによって同タイトルで映画化されました。
犬目線の歌6選
犬をテーマにした歌には、人が犬に対する思いを歌った曲もありますが、犬から人間に対する思いが描かれているものもあります。
犬は擬人化しても全く不自然ではないほど人間に近い存在です。
また、犬の言葉を借りて作った歌には、作った人の大切なメッセージが込められていることもあります。
最後は、犬目線で歌われている犬の歌を紹介します。


犬のお願い/three tight b
犬と人間の理想的な関係を、犬目線から歌うthree tight bの「犬のお願い」は、ノルウェーでブリーダーが飼い主に渡す「犬からご主人への11のお願い」をもとに作られた曲です。
「犬からご主人への11のお願い」を英訳した詩は、日本では「犬の十戒」として知られており、その詩をテーマにした映画「犬と私の10の約束」も作られました。
「ぼくたち犬です家族です」と繰り返されるサビとともに、犬への理解や責任を持って飼うことを求める歌詞は、犬を飼うすべての人が覚えておくべき内容になっています。
だいすきなきみへ/Hey! Say! JUMP
NHKの番組「みんなのうた」で放送された「だいすきなきみへ」は、犬から飼い主への気持ちを、アイドルグループHey! Say! JUMPが優しく歌い上げた感動ソングです。
飼い主に対して「だいすきなきみ」「ぼくのともだち」と素直な愛情表現をしていて、犬を飼っている人だけでなく、大切な家族や友達のことを思い浮かべる人もいるでしょう。
動物の作品を多く発表しているアーティスト小野裕人さんによる、ほのぼのしたアニメーションを使った動画もマッチして、ウルウルしてしまう曲です。
空と君のあいだに/中島みゆき
テレビドラマ「家なき子」の主題歌に起用された中島みゆきの「空と君のあいだに」は、ドラマに登場する主人公の愛犬リュウの目線から作られた曲です。
この曲を作るにあたって、犬の写真を見ていた中島みゆきは、犬の気持ちになって上を見上げたら、目に入るのは飼い主の「君」と「空」だと気付いて、曲を作ったそうです。
空と君はとても距離があるはずですが、犬目線になると同系列になると考えるのが、中島みゆきらしくてユニークな発想ですね。
この曲は、ドラマの高視聴率を受けて大ヒットしました。
風の中を/コブクロ
コブクロの「風の中を」は、アルバム「5296」に収録されている曲で、飼い犬だった子犬オスカーが自由を求めて冒険をする様子を、ドラマチックに歌った力強い曲です。
数々の困難がふりかかる旅に、勇気を出して進み続けるオスカーへの応援歌の形をとっていますが、新しいことにチャレンジしようとする人を鼓舞する歌にも聞こえます。
犬目線で描かれた厳しい世界が、現実の世界で数々の挫折に悩む人にも刺さる内容になっている理由は、人は犬のひたむきさに深いシンパシーを感じるからかもしれません。
ジョンの純な恋物語/東真紀
東真紀の「ジョンの純な恋物語」は、犬と飼い主の関係をラブストーリー仕立てで描いた、珍しい犬目線の歌です。
犬のジョンが飼い主の女の子に抱いた恋心や、相手が遠いところへ行ってしまう寂しさは、恋する人間の気持ちを代弁しているようで、せつなくなるでしょう。
年老いたジョンは「目には見えないチカラで空からずっと守ってあげる」と言ってこの世を去ります。
いつまでも変わることなく相手を思う気持ちが感動的で、自分の犬や亡くなった大切な人を思い出すかもしれません。
子犬/GReeeeN
子犬が自分を拾ってかわいがってくれた飼い主への思いを、犬目線で歌っているGReeeeNの「子犬」は、アルバム「あっ、ども。はじめまして。」に収録された、ほのぼのとしたナンバー。
公園でのボール遊びや、雨に濡れて悲しかった時に抱きしめてもらった思い出に、子犬は「こんな時がいつまでも続いてくれたらいいなぁ」と素直に幸せをかみしめています。
言葉を話せない犬ですが、愛犬がこんな風に感じてくれているとわかったなら、人間も同じくらい幸せを感じるでしょう。
犬の歌は童謡から泣ける歌詞の曲までバラエティ豊富!愛犬の気持ちになって聞いてみよう
犬の歌は、世代を超えて愛される名曲が多く、童謡から泣ける歌詞の感動ソング、犬目線の歌などバラエティ豊富です。
動物の中で特に人間と親しい関係の犬は、友達や家族のような存在になります。
人間より早く年を取るため、別れが訪れる辛さもあるのですが、そんな悲しみを描いた犬の歌を聞くと、愛犬との楽しかった日々を思い出して、感謝の言葉が浮かぶでしょう。
犬目線の曲は、言葉を話せない犬の思いを代弁する歌や、ひたむきで素直な犬の言葉を借りて、大切なメッセージを伝える歌があります。
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