ボカロ曲といえば、テンポの速い曲に人間では歌えないくらいの早口で大量の言葉を詰め込む、まさに機械だからこそ表現できる楽曲が注目されがち。
けれども、実はボカロだからこそバラードを聴いてほしいのです。
人間の歌手が歌うバラードは、その歌い手の感情や思いが声に乗っかりすぎて、時にストレートに歌詞が届かないことがあります。
しかし、無機質なボーカロイドは個人の感情が歌に乗らないからこそ、その歌詞がスッとあなたの心に届くのです。
この記事でわかること
泣けるボカロバラード|懐かしい名曲 TOP3
ボカロの中でも泣けるバラード曲は多くありますが、その中でも懐かしい名曲を抜粋して紹介します。
切ない曲調に乗せられる心震わす歌詞に注目して聴いてみてくださいね。
【3位】ハロ/ハワユ
透き通るピアノの曲に惹き込まれる「ハロ/ハワユ」。
2010年に発表され、2013年にはミリオンを達成しています。
作者によると「言いたいことや言うべきことを躊躇ってしまうダメな人の曲」とのこと。
誰しもそんな瞬間はあるものなので、自分のダメな部分を優しく見つめ直すきっかけにもなる曲ですね。
【2位】カムパネルラ
泣ける美しい曲として人気を博した「カムパネルラ」。
2009年に発表された懐かしい名曲です。
タイトルの「カムパネルラ」とは、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に登場する人物の名前。
切ないけれど、どこか心が落ち着くような曲調に癒される一曲です。
【1位】グリグリメガネと月光蟲
どこかファンタジーな印象も与える独特の歌詞ながら、温かみを感じる名曲である「グリグリメガネと月光蟲」。
こちらも2010年発表と、今から10年以上も前の懐かしい名曲です。
不思議なタイトルですが、その曲調は人の心を揺さぶるものがあります。
切ないバンドサウンドと初音ミクの儚い歌声が非常にマッチしており、一度は聴くべきバラードソングに仕上がっています。
泣けるボカロバラード|感動する曲ランキング
続いて、泣けるボカロバラードの中でも特に感動する曲を5つご紹介します。
「これこれ!」と賛同する人も多いでしょう。
知らない人はぜひ一度聴いてみてください。
【5位】ぬけがら
2013年に発表された、初音ミクが歌う「ぬけがら」。
透き通った歌声とは裏腹に、その歌詞は激しさを抱えながら叫び出したいような気持ちが、痛いほどに感じられます。
「澄む」と「濁る」が両極端で揺れ動くような、儚く美しい曲です。
【4位】生きてさえ
2023年にリリースされた比較的新しい曲である「生きてさえ」。
人気ボカロPである傘村トータの楽曲です。
「どれだけボロボロになっても、生きてさえいればそれで良い」。
そのメッセージを、力強い歌声と優しいピアノが教えてくれる名曲です。
【3位】心臓デモクラシー
2012年に発表された「心臓デモクラシー」。
不協和音を思わせるような曲調が含まれており、歌詞も古語を彷彿とさせる個性的なものとなっています。
かっこよさと儚さ、そして切なさを兼ね備えた最強のボカロバラードのひとつです。
【2位】ピエロ
「ピエロ」は、2010年に発表された懐かしの感動ボカロ曲のひとつ。
「上手く笑えなくていいんだよ」という歌詞に、涙腺を崩壊させた人も多いのでは?
平気なフリをしなくても、そのままで大丈夫なんだと思える優しい名曲です。
【1位】心拍数♯0822
「生きること」「鼓動」をテーマとして発表された、2010年のボカロの人気曲「心拍数♯0822」。
ボカロPである蝶々Pが、彼女との1周年記念日に投稿したのがきっかけで人気を博しました。
彼女への純粋な恋心を歌ったラブソングで、「結婚式で流したい!」と考える人もいる名曲です。
切ないボカロバラード|失恋・恋愛曲ランキング
バラードといえば、恋の歌をイメージする人もいるでしょう。
ボカロバラードでも、失恋や恋愛を歌った名曲が数多く存在します。
その中から屈指の名曲を5つご紹介しますね。
【5位】失恋メルト
2007年に発表された初音ミクの名曲「メルト」の替え歌として発表されたのが「失恋メルト」。
「メルト」が純粋な恋愛を歌った曲である一方、「失恋メルト」はその名の通り失恋を歌った切ない曲です。
「君」を忘れることができない、息が詰まりそうで切ない思いを、ゆったりとしたメロディーに載せて歌い上げています。
【4位】あれほど欲した幸せを、手放す勇気を僕にくれ
「あれほど欲した幸せを、手放す勇気を僕にくれ」は、2020年にボカロPである傘村トータが発表したボカロバラード。
「さあお逃げ 走って行くんだ」と促しながらも「君」への想いを抱えたままであることが伺える、切ない失恋曲です。
繊細なピアノ曲に載せられた歌詞が泣ける名曲ですよ。
【3位】なんてね、
2016年に発表された「なんてね、」。
「貴方」が世界のすべてだったと思えるほど、深く愛していたことがわかる歌詞に、胸が締め付けられる思いがします。
そんな「貴方」を失うことは、世界が終わることと等しい。
その苦しみに痛いほど共感できる人も、きっと少なくないでしょう。
【2位】願い歌
鏡音レンが歌い上げる2020年のボカロバラード「願い歌」。
サビの震えるような歌声を聴くと、同時に自分の心も震えるような感動を覚えます。
歌詞を見ると主人公の苦悩が感じられ、特に若者からの厚い支持を得ている名曲です。
【1位】from Y to Y
2009年に初音ミクの曲として発表された「from Y toY」。
「from Y toY」というタイトルですが、「ここは始まりか、終わりか」という歌詞にも現れているように、別れと新しい道へ進むことを歌った曲です。
失恋曲としても泣けますが、二度と会えない友人や家族などをイメージして聴いても泣ける名曲ですね。
ボカロバラード|歌いやすい曲ランキング
最後に、ボカロバラードの中でもカラオケで歌いやすい曲を5つご紹介します。
ボカロというと「音の上がり下がりが激しく歌いにくい」という印象を持っている人もいるのでは?
ここで紹介する5曲は、ボカロバラードの中でも音の推移が比較的安定していて歌いやすいものばかりです。
順に見ていきましょう。
【5位】全部全部全部
2021年に発表された、ボカロP164によるボカロバラード「全部全部全部」。
ゆったりとしたメロディーに載せられる、軽やかに弾むように紡がれるリリック。
多少歌詞量は多いですが、音に大きな起伏がないのでノりやすいでしょう。
【4位】マリーの架空世界
時計の針を彷彿とさせるリズムで始まる「マリーの架空世界」。
和やかな雰囲気を感じさせるメロディーが、癒やしを与えます。
音も高すぎず低すぎず、童謡のようにゆったりと歌いやすい曲のひとつです。
【3位】めめしぃ
ポップでかわいらしいボカロボイスが印象的な「めめしぃ」。
カラオケで歌う場合でも、抑揚があまり大きくないため歌いやすいボカロ曲のひとつです。
女性の場合は原曲キーでも十分ですが、男性が歌う場合は自身の声にあわせてキーを調整すると良いでしょう。
【2位】からくりピエロ
サビで同じ言葉を繰り返すフレーズが印象的な「からくりピエロ」。
数多くの人が「歌ってみた」を投稿している名曲です。
音が大きく上がったり下がったりすることはありませんが、語尾が少し上がる部分もあるため、意識して歌うことをおすすめします。
【1位】桜ノ雨
初音ミクが歌う名曲「桜ノ雨」。
2008年に発表されてから、卒業式での歌唱曲に選定されるなど人気を博したボカロ曲です。
音の展開がシンプルで、音域が広くないため歌いやすいナンバーです。
サビ部分に関しても、Aメロとはそう大きく音程が変わらないため、曲を知っている人なら難なく歌いこなせるでしょう。
ボカロには歌詞をじっくり味わいたくなる名曲バラードがいっぱい!
いかがでしたか?ボカロ曲の魅力は、何といってもその機械の声。
「人の声じゃないのになにが魅力なんだ。」
なんて思う方も多いかもしれませんが、機械の声で合成し歌わせているという未完成さが、ボカロ曲の最大の魅力となっています。
バラードは好きだけど、ボカロ曲は聴いたことがない人も、ボカロ曲は好きだけど、バラード曲はなんとなく避けてきてしまった人も、ボカロバラードの魅力にどっぷり浸っちゃいましょう!
この記事のまとめ!
- 人の声じゃないからこそ、歌詞をストレートに感じることができる
- ボカロPの実体験を基にした楽曲からボーカロイドを主人公にした楽曲まで、とにかく名曲揃い
- ボカロの原曲だけでなく、歌い手のカバーで違う感じ方ができる
- ボカロの未完成さが、人に共感を与える