歌を上手く歌うためには、きちんとした発声ができなければいけません。
そのためには、ボイストレーニングをすることが1番の近道です。
しかし、ボーカル教室に通ったり、ボイストレーナーから個人レッスンを受けたりするにはお金がかかります。
1人で練習しようにも、自宅で大きな声を出すこともできず悩む人も多いのではないでしょうか。
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ボイトレの効果とは?
ボイトレを続けると、安定して音程を取れるようになったり、出せる音域が広がったり、喉に負担をかけない歌い方ができるようになったりと、たくさんの効果が得られます。
他にも、曲のリズムを上手く掴めるようになったり、呼吸の量をコントロールできるようになるのです。
正しい発声法や呼吸法を身に付けることで、表現力が上がったり、メリハリの効いた表情のある歌声に近づけます。
ボイトレできちんとした発声を身に付け、自信をもって歌えるようになりましょう。
ボイトレ練習前の準備
声を出すときには、口や舌だけでなく全身の筋肉を使うため、ボイトレ前には準備をしておかなければいけません。
トレーニングや準備はすぐにできるものばかりなので、普段の練習やカラオケ前などにも実践することをおすすめします。
以下では、ボイトレをする前にやるべきことと、習得するべき基本のテクニックを紹介します。
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姿勢を正しく整える
ボイトレの時には、姿勢を正しくすることを意識しましょう。
きちんとした姿勢で歌うことで、声を出すのに必要な筋肉を動かしやすくなります。
立った状態なら、足を肩幅に開き、背筋が地面に対して垂直になるようにしましょう。顔はまっすぐに前を向きます。
座って歌うときは背もたれにもたれず、背筋をまっすぐ伸ばしてください。
座った状態のときも、顔はまっすぐ前を向いて、あごを引いて歌いましょう。
ストレッチする
スポーツや運動をするときのように、歌を歌う前にもストレッチが重要です。
ストレッチをすると筋肉がほぐれて、歌う前のウォーミングアップにもなり、声が出しやすくなるでしょう。
運動前のように体をしっかりとほぐした後は、歌うときに重要な、首や顔のストレッチを重点的に行います。
首をゆっくり回したり、上下左右に倒したりして首回りとあごの筋肉をほぐしましょう。
顔の筋肉は、特に頬と口角のリフトアップが重要です。
「ウ」と「イ」の口の形を何度も繰り返して顔の筋肉をほぐしたり、大きく口を開けてまま舌を出したりして、舌の奥の筋肉まで伸ばすようにしてください。
腹式呼吸をする
歌を歌うときは、腹式呼吸を習得すると良いといわれています。
腹式呼吸とは、お腹の筋肉を動かして横隔膜を上下させることで、たくさんの空気を使えるようになる呼吸法です。
腹式呼吸では鼻から息を吸い、口から吐きます。
この際、吸うときにお腹を膨らませ、吐くときにはお腹をへこませましょう。
鼻からゆっくりと息を吸うことを意識すると、お腹にたくさんの空気が入り腹式呼吸がしやすくなります。
上手くできない場合は、お腹に手を当ててふくらみを感じながら練習しましょう。
自宅でできるボイトレ方法
普通の住宅では、大きな声を出すのに充分な防音設備が整っていることは少ないと思います。
まして、アパートやマンションでは隣の部屋の迷惑になるため、大きな声を出せる家はほとんどないでしょう。
しかし、そんな環境でもボイトレを実施することができますよ。
防音設備のない自宅でも簡単にできる、大きな声を出さないボイトレ方法を紹介します。
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ロングブレス
ロングブレスとは、息をできるだけ長く吐き続けるボイトレ方法です。
歯と歯の間から息を「スーーー」と吐き出し続けてみましょう。
始めは同じ息の量で30秒間続けることを目標に、出来ない場合は吸いこむ空気の量を増やしたり、一度に吐く息の量を少なくしてみてください。
これにより、お腹の筋肉のコントロールが上手くなり、安定して声を出せるようになります。
あまりやりすぎると酸欠になってしまう可能性があるので、十分に休憩をとりながら行ってください。
リップロール
リップロールは、口を軽く閉じた状態で唇に声を当て、プルプルと細かく震わせるボイトレです。
口を閉じたまま少ない息の量で唇を振動させ、慣れてきたらそれに音程を付けてみましょう。
上手くできない場合は、唇を少し濡らしたり、両頬を手や指で押さえるとやりやすくなりますよ。
リップロールをすることで口の周りの筋肉や表情筋がほぐれ、リラックスして歌えるようになります。
ロングブレスと同じく、まずは30秒を目標に練習しましょう。
タングトリル
タングトリルとは、舌を「トゥルルル」と鳴らす練習方法です。
口を軽く開いて、舌を上の前歯に付け、息の出口をなくします。
その状態で息を吐き、舌を振るわせて音を鳴らしましょう。
慣れてきたら、リップロール同様、音程を付けていきます。
タングトリルを行うことで表情筋や首筋の筋肉がほぐれ、声を出すのが楽になります。
喉の開き方を調整してくれる効果もあるため、歌う前の準備運動としても有効です。
表情筋トレーニング
「あえいうえおあお、かけきくけこかこ…」と五十音順に言っていく発声練習がありますが、これを声を出さずに行うのが表情筋トレーニングです。
発音に合わせて口の形を大きく動かすのがコツで、続けていると次第に表情筋が疲れたり痛くなったりしてきます。
普段表情筋を使っていない人ほど、このトレーニングで顔の筋肉が痛くなるはずですよ。
表情筋トレーニングを続けて、よく響く良い声を手に入れましょう。
滑舌・発音トレーニング
歌には滑舌も重要なので、早口言葉を使って、滑舌・発音のトレーニングもしましょう。
早口言葉であればなんでも良いのですが、できるだけ自分の苦手な言葉がおすすめです。
例えば、カ行が苦手なら「東京特許許可局」、サ行が苦手なら「新進シャンソン歌手 新春シャンソンショー」などを練習しましょう。
インターネットで調べれば、さまざまな早口言葉が見つかりますよ。
ボイトレするときの注意点
ボイトレは歌を上手く歌うために効果的ですが、やり方を間違えてしまうと思ったような効果が得られません。
それどころか、間違ったやり方を続けていくと最悪の場合、声帯を痛めてしまう可能性もあるでしょう。
せっかく時間をかけてボイトレをするのですから、間違ったやり方は避けたいですよね。
以下では、効率良くボイトレをするために注意するべきポイントをまとめました。
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短時間でも毎日練習する
ボイトレをする時は、短時間でも毎日繰り返し練習しましょう。
声帯はデリケートで傷つきやすいため、1日に長い時間練習をすると、声帯が疲れたり傷ついたりしてきます。
そのような状態のまま練習を続けると、無理に声を出そうとしてしまうため、正常な筋肉の動きが身につきません。
短い期間に毎日のように長い練習を続けることで、かえって変な癖が付いてしまうこともあります。
ボイトレを行うときは、焦らず毎日少しづつ、長いスパンで上達するように意識しましょう。
こまめに休憩する
ボイトレ中はこまめに休憩を取るのがおすすめです。
前にも紹介したように、ボイトレを長い時間続けていると、上手く発声できなくなります。
声帯を休めるためにも、全身をリラックスさせるためにも、適度な休憩が必要です。
また、どうしても上手くいかなかった発声が、休憩を挟んだとたんにできるようになることもあります。
一生懸命練習してもできないときには、休憩を挟んで再チャレンジしてみましょう。
自分のレベルに合った方法で練習する
ボイトレを行うときには、今の自分のレベルに合った方法で練習することも重要です。
まだボイトレを始めたばかりで、発声や息のコントロールも上手くできていないのに、高音を綺麗に出すトレーニングばかりしていても、なかなか上達できません。
それどころか、自分のレベルにあっていない練習を続けると、声帯を傷つけてしまう可能性もあります。
自己流で練習しない
独学でボイトレをする場合、自己流で練習して、変な癖がつかないように気を付けましょう。
一度癖がついてしまうと、矯正するのには時間がかかります。
間違ったやり方を続けることで、声帯を傷つけてしまう可能性もあるため、しっかりと正しい方法でトレーニングしてください。
独学で不安な人には、教則本を使ったトレーニングをおすすめします。
ボイトレのおすすめ教則本
スクールには通わず、ボイトレを独学で行う場合、やり方がわからずに困ってしまうこともあるでしょう。
そんな時はまず教則本を買って、読み進めながらトレーニングをするのがおすすめです。
しかし、ボイトレの本はたくさんあり、どれを買っていいのか迷ってしまいますよね。
ここでは、初心者にもわかりやすい、ボイトレのやり方や知識を解説しているおすすめの教則本を4冊紹介します。
3オクターブは当たり前!喉に優しい魅惑のハイトーンボイス養成メソッド
「高い声を自由に出せるようになりたい」と考えている人におすすめの教則本です。
芯のある裏声を出したいときや、喉をリラックスさせて高音を出したいときに必要なトレーニング法を、わかりやすく解説しています。
具体的な例や、図を用いて解説されているため、初心者でも安心の内容です。
付属のCDを聴きながら練習することもできるので、独学でも正しいトレーニング法が学べます。
“歌う力"をグングン引き出す ハリウッド・スタイル 実力派ヴォーカリスト養成術(CD付き)
クリスティーナ・アギレラさんや、デフ・レパードさんなど、数々の有名歌手のボイスレッスンを担当したフォジャー・ラヴが書いています。
初心者にとっては少し難易度が高いかもしれませんが、斬新な練習方法や、身に付けておきたい知識が豊富に載った一冊です。
発声練習の他にも、ステージングや舞台恐怖症への対処、ボーカルにおすすめの飲食物など、ボーカリストとして必要な知識が得られますよ。
最強の声と体を手に入れる!マッスルボイトレ
著者の東哲一郎さんが、マイケル・ジャクソンのツアーメンバーとレコーディングしたときの経験をもとに提案した理論「スポーツボイス」を解説した教則本です。
筋トレを織り交ぜながら発声練習をするという斬新なボイトレで、発声だけでなく身体も鍛えられます。
男性から女性まで、自分の体力や時間に合わせて楽しく練習できるプログラムが魅力です。
実践ボーカル養成講座ー世界基準の声量と歌唱力を身につける
アメリカ・韓国で多くのプロミュージシャンを指導している、チョン・ギヨンさんによって書かれた教則本です。
基礎的な知識だけでなく、体調や声帯の管理法など、ボーカルについてのさまざまなノウハウが記載されています。
ボーカリストそれぞれのタイプ別にトレーニングが分かれており、より自分に合ったトレーニングを行うことができるでしょう。
自宅でも近所に迷惑かけずにボイトレできる!ボイトレをするときは正しい方法で練習しよう
ボイストレーニング教室に通ったり、スタジオに行かないと練習できないと思っている人も多いかもしれませんが、そんなことはありません。
1人で大声を出さずにボイトレをする方法はあります。
工夫や方法次第では、自宅でも近所への迷惑を気にせずに練習できますよ。
間違ったボイトレ方法をしないように注意しながら、毎日少しずつ、地道に上達を目指しましょう。
この記事のまとめ!
- ボイトレをすると歌声が安定し、喉の負担を減らすことができる
- ボイトレ前には、姿勢を正してストレッチをし、腹式呼吸を身に付けておくとベスト
- 自宅でもできるボイトレはたくさんある。正しい方法で毎日少しづつ続けよう
- 独学で不安な人は、教則本を使った練習がおすすめ