ドラム初心者の方は、ドラムスティックの正しい持ち方を知っていますか?
スティックの正しい持ち方を知らないとドラムが上達しづらいのはもちろん、変な癖がついたり、最悪の場合怪我につながることもあります。
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この記事のもくじ
ドラムスティック基本の持ち方
ドラムスティックを握るときは、何よりも脱力が重要です。
手で握りこむように握ってしまうと手首に力が入ってしまうので、人差し指をリラックスさせて脱力して握りましょう。
まずはドラムスティックの3分の1ほどの部分を、人差し指の付け根と第二関節の間に乗せます。
そして、スティックの端は手首の外側にくるようにしましょう。
そして、親指の腹と人差し指の第二関節でスティックをつまみます。
その他の中指・薬指・小指をスティックに軽く添えましょう。
このとき、強い力で握りこみすぎてスティックと手の間の空間がなくなってしまわないようにしましょう。
上から見て、肘からスティックの先までが一直線になっていれば基本の持ち方の完成です。
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グリップの種類
ドラムのグリップ(握り方)は複数あり、それぞれにメリットやデメリットがあります。
大きく分けると「レギュラーグリップ」と「マッチドグリップ」の2種類です。
マッチドグリップをさらに細かく分けると「ジャーマングリップ」「フレンチグリップ」「アメリカングリップ」の3種類があります。
次に、それぞれのグリップの特徴やメリット・デメリットを紹介します。
レギュラー・グリップ
レギュラーグリップは左手を上に向け、スティックを中指と薬指の間に挟んで演奏するスタイルです。
マッチドグリップに比べてより繊細な表現やコントロールがしやすいため、ジャズやマーチングバンドで多用されます。
左右で持ち方が異なるため演奏になれるまでにかなり時間がかかります。
左の方が音量を出すのが難しいため、左右の音量バランスを取るのも難しいです。
また、左手のスティックを持つ角度が右手と変わるため、左手で遠くにある楽器を鳴らすのに苦労する場合もあります。
初心者はまずはマッチドグリップで練習し、必要に応じてレギュラーグリップを習得することをおすすめします。
マッチド・グリップ
マッチドグリップは最も一般的な持ち方です。
左右ともに基本的な持ち方で、音量バランスも整えやすいのが特徴です。
レギュラーグリップよりも音量も出しやすいため、ロックバンドのドラマーにも適しています。
マッチド・グリップは手首の角度によって「ジャーマン・グリップ」「フレンチ・グリップ」「アメリカン・グリップ」の3種類に分けられます。
ジャーマン・グリップ
手の甲が完全に上に向く持ち方です。
手首の可動域が広がるため、手首の力を伝えやすくなります。
スティックが横方向にぶれにくく、打点が安定しやすいのがメリットです。
そのため、小さい音も表現しやすくなります。
一方、手首のコントロールがしやすいかわりに、腕に無駄な力が入りづらいため指先でのコントロールはしづらくなります。
フレンチ・グリップ
手の甲が真横を向き、親指の爪が上にくる握り方です。
ティンパニ奏者に好まれることから「ティンパニ・グリップ」とも呼ばれます。
指先の力を使いやすいため、リバウンドのコントロールをしやすいのがメリットです。
早いストロークや細かいフレーズを多用するドラマーはフレンチ・グリップが適しています。
一方で手首の可動域は小さく、大きな音量は出しづらくなります。
必要以上に強くたたいてしまうと親指や手首に大きな負荷がかかるため、怪我にも注意しましょう。
アメリカン・グリップ
手首の角度がジャーマングリップとフレンチグリップの中間であるアメリカングリップは、最も多くのドラマーに使われている握り方です。
特徴もふたつの握り方の中間となり、使いやすいのが魅力です。
初心者でも脱力を意識しやすく、手首や指の可動域も広くとることができます。
これといったデメリットもなく、初心者はまずこの握り方で練習するのがおすすめです。
初心者がやりがちなドラムスティックの持ち方
ドラムスティックが正しく握れていることは大前提ですが、気をつけていても初心者は知らず知らずのうちに良くない叩き方の癖がついてしまっている場合があります。
一度癖がついてしまうと矯正するのはなかなか難しいので、初めのうちから正しい握り方と叩き方を意識しましょう。
初心者にありがちな叩き方の良くない癖を紹介します。
手首が固い
叩き方の基本は手首をしっかりと使って叩くことです。
手首がガチガチに固まってしまっていると無駄な力が入るため疲れやすく、音の粒が揃わなくなってしまいます。
また、手首を柔らかく使うことでスティックの軌道も揃いやすく、効率的に力を伝えることができます。
手首を効率的に使えばスティックのポジションもキープしやすく、粒の揃った演奏ができます。
指が開いている
指をしっかり使うことは大切ですが、スティックを振りかぶるときに指が開いてしまっているとスティックのコントロールがしづらくなります。
また、手首や腕の力も逃げてしまうため音量も出しづらくなります。
指の力だけに頼った音になり、芯のある音も出せなくなるため、指はある程度固定しましょう。
叩いた後スティックが泳ぐ
叩いた後にスティックの位置が泳いでしまうと、叩いた後のポジションが不安定になってしまいます。
そうすると次のストロークにスムーズに繋げることができず、音も不揃いになってしまいます。
基本的にはスティックを振った後はしっかりと一定の位置にキープすることを心がけましょう。
ドラムを叩くときのポイント
ドラムを叩くときは正しいフォームや脱力が重要ですが、具体的にどのようなことを意識すれば良いのか、初心者にはわかりづらいでしょう。
基礎となる叩き方を正しく習得すると細かいストロークも大きな音量のストロークもしやすくなります。
脱力した状態で叩く
ドラムの基本はなんといっても脱力です。
大きな音を出すときも力を入れてストロークするのではなく、腕の重みやしなりを意識してストロークするのが重要です。
とはいえ、最初はどうしても力が入ってしまいがちになるため、無理のないゆっくりなテンポから基礎練習を始めましょう。
脱力の意識ができてきたら徐々にテンポを上げていくのがおすすめです。
もちろん完全に脱力するとスティックを持つこともできないため、必要最小限の力で腕全体を使ってストロークすることを意識しましょう。
スティックのリバウンドを利用する
スティックでヘッドを叩くと、スティックがリバウンドします。
その自然なリバウンドをしっかりと拾って利用することを意識しましょう。
リバウンドをしっかりと利用することで脱力にも繋がり、細かく速いストロークにも対応できるようになります。
支点を意識する
スティックを持つとき、人差し指と親指の腹がスティックの支点となります。
この支点を中心にスティックが回転するため、ここを意識することが重要です。
支点をしっかり固定し、そこを中心にスティックが自由に動く状態を作ることでスティックの自由度が上がり、リバウンドのコントロールもしやすくなります。
基本のストローク4種類
ドラムの基本的なストロークには「フルストローク」「ダウンストローク」「タップストローク」「アップストローク」の4種類があります。
スティックのポジションには「ハイポジション」と「ローポジション」があり、ストロークの前後でスティックをどちらのポジションに置くかでストロークの種類がわかれます。
最後に、ドラムの基本的なストローク4種類を紹介します。
フルストローク
フルストロークとは、スティックをハイポジションから振り下ろし、叩いた後に再びハイポジションに戻すストロークのことです。
最もシンプルなストロークで、高いポジションから振り下ろすことでしっかりと音量も出すことができます。
振幅が大きいため細かいストロークには向いていませんが、音量を出したいときはフルストロークを活用しましょう。
ダウンストローク
ダウンストロークは、ハイポジションからスティックを振り下ろした後ローポジションにもっていくストロークのことです。
これがしっかりできるようになると単純なストロークでもアクセントを付けることができます。
演奏にメリハリをつけるためにもしっかりマスターしましょう。
ダウンストロークは叩いた後にスティックがぶれてしまいがちになるため、脱力を意識して叩いた後にしっかりとスティックを固定することを意識しましょう。
タップストローク
タップストロークは、ローポジションからストロークした後再びローポジションに戻すストロークです。
音量は出ませんがアクセントにならない小さい音を出すときに重要になるため、しっかりと粒を揃えて音が出せるように練習しましょう。
アップストローク
アップストロークは、ローポジションからストロークした後スティックをハイポジションに持っていくストロークです。
他のストロークに比べ難易度は高いですが、ノンアクセントからアクセントに持っていくためにはこのストロークが必要になるため、スムーズにできるように練習しましょう。
初心者にはアメリカングリップがおすすめ!ドラムスティックの持ち方をマスターしたら基本のストローク4種を練習しよう
ドラムスティックの握り方にはレギュラーグリップやマッチドグリップなど数種類ありますが、初心者はバランスよく使用できるアメリカングリップがおすすめです。
持ち方をマスターしたらまずは基本の4種類のストロークを練習しましょう。
基本のストロークを身に着けることで、アクセントフレーズやメリハリのある演奏が可能になります。
最初は地味な練習に飽きてしまうかもしれませんが、ドラムの上達にはしっかりと基礎を身につけるのが最も近道です。
しっかりと基礎をマスターして、ドラムを長く楽しんでいきましょう。
この記事のまとめ!
- スティックの握り方にはレギュラーグリップとマッチドグリップの2種類がある
- マッチドグリップには手首の角度によって3種類に分かれ、初心者にはアメリカングリップがおすすめ
- 手首や指を柔らかく使い、スティックが泳がないように注意する
- スティックのリバウンドを意識し、脱力して叩く
- 握り方をマスターしたら、基本の4種類のストロークを練習する