ライブで歌詞を忘れてしまい、悔しい思いをしたことがある人も多いのではないでしょうか。
二度とないようにと、一生懸命練習している人もいるかもしれません。
しかし、歌詞の覚え方にもコツがあるので、やみくもに練習していてはなかなか記憶に残らないでしょう。
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この記事のもくじ
歌詞を見るデメリット
歌っている途中に歌詞を見ることには、さまざまなデメリットがあります。
ボイストレーナーの中には、歌詞を見ないで歌うことを推奨している人も多く、歌詞を見ない方が歌のクオリティが高いとさえいわれます。
歌詞を見るデメリットを把握して、歌詞を覚えるモチベーションにつなげましょう。
歌い方に抑揚がなくなる
歌詞を見ると読むことに意識がうばわれ、歌い方に抑揚がなくなってしまいます。
静かに歌ったり感情を込めたりする場面でも、歌詞カードを意識していては、余裕がなくなり平坦な歌になりがちです。
また、歌うときには声を出す方向や距離感も重要です。
しかし、歌詞カードによって顔の方向や距離が一定になるため、発生が安定せず、抑揚のない歌声になってしまいます。
見栄えが悪い
ボーカルはライブでも一番目立つパートです。
ボーカルが歌詞カードを手に持っていたり、譜面台を見ながら歌ったりしていては見栄えがあまりよくありません。
観客としても、練習風景やレコーディング風景を見ているようで、安心してライブを楽しめなくなってしまうでしょう。
また、譜面台があると客席と演者の間に壁ができるため、歌い手の顔がよく見えず一体感のないライブになってしまいます。
楽曲のよさや歌い手の感情も伝わりにくくなるでしょう。
目や表情の表現が難しい
譜面台を見たり手に持った歌詞カードを見たりしてしまうと、目や表情での表現が難しくなります。
目や表情はボーカルの感情を表現する大切な手段の1つです。
そのため、表情や目に動きがなくなると、お客さんに曲や想いが伝わらなくなってしまいます。
弾き語りをする人にとっては、特に重要です。
弾き語りは中は、手や身体の方向が固定されてしまいます。
だからこそ、目や表情で感情のすべてを表現しなければなりません。
歌に入りこんでいるときに自然と生まれる表現でもあるので、歌うことに集中できない環境はあまりよくないでしょう。
演奏のミスが増える
楽器を弾きながらボーカルをするなら特に、歌詞を見ると演奏のミスが増えてしまうでしょう。
ライブ中には、ギターやピアノのコード演奏、うた、観客との交流を同時にこなさなければなりません。
さらにそこに、歌詞を見るという動作が加われば、余裕がなくなりミスに繋がります。
歌詞のミスはカバーできるケースも多いですが、演奏で大きなミスをしてしまうと最悪の場合、曲を中断しなければなりません。
ライブの成功のためにも、歌詞カードは見ないことがおすすめです。
歌詞の覚え方のコツ
歌詞を簡単にすぐに覚えられる魔法のような方法はありません。
しかし、歌詞を記憶に残りやすくするコツはあります。
普段の練習や日常生活のスキマ時間に取り入れると、効率よく歌詞を覚えられるのでおすすめです。
日本語の歌詞だけでなく、英語の歌詞を覚えるときにも役立つので、ぜひ試してみてくださいね。
同じ曲を何度も聴く
普段はアルバム単位で聴いたり、シャッフル再生で曲を聴いたりする場合が多いですが、歌詞を覚えたいときには同じ曲を何度も聴きましょう。
反復して聴くことで、短期的な記憶から長期的な記憶に変わり、聴けば聴くほど記憶の精度が高まります。
同じ曲を続けて聴けるリピート再生をうまく使って、聴きまくりましょう。
この時、BGMとして聴くのではなく、歌詞に集中して何を歌っているのか、どんなふうに歌っているのかに集中することが重要です。
ブロックに分けて覚える
歌詞を覚えるときには、ブロックに分けて覚えましょう。
Aメロ、Bメロ、サビと曲の展開ごとに区切り、個別に歌詞を覚えるのが効果的です。
展開で区切ることで、同じメロディーでも歌詞が違う部分がはっきりします。
そのため、歌詞が違う部分だけ集中的に練習するといった工夫も可能です。
また、読むだけでも効果がありますが、歌詞を口ずさみながら覚えたほうが記憶に残りやすいので、家で練習するときには試してみてくださいね。
間違えなくなるまで歌詞を紙に書く
歌詞を覚えるときには、間違えなくなるまで練習曲の歌詞を紙に書いてみましょう。
書く動作は、頭だけでなく手や目も一緒に使うので記憶に残りやすくなります。
このとき、歌詞カードを見ずに自分で思い出しながら書くのがポイントです。
一度覚えたことを繰り返し思い出すことで、歌詞の記憶に関する脳の回路が強くなり、覚える手助けをしてくれますよ。
間違えた部分は歌詞カードを見て覚え直して、歌の練習を始める前には、完璧に書けるようになっておきましょう。
物語や場面を思い浮かべながら歌う
歌詞の世界観や風景、主人公の気持ちなどを想像して、文字とイメージを結びつけて覚えましょう。
文字だけでなく物語や場面などと一緒に覚えると、歌詞が記憶に残りやすくなります。
なぜなら、多くの人の脳は文字よりも映像の処理の方が得意だからです。
また、物語や場面を思い浮かべることは、歌の表現力向上にもつながるので、意識するようにしてみましょう。
アカペラで歌う
歌詞を覚えているか確認するときは、アカペラで歌ってみましょう。
伴奏などのヒントがないため、しっかり歌詞を覚えていなければ歌えません。
歌詞カードも見ずにチャレンジするのがポイントで、原曲のテンポのメトロノームに合せて歌ってみましょう。
メトロノームを使ってのアカペラは、歌詞や歌メロのリズムの把握、リズム感の向上にも役立ちますよ。
インストだけの音源を聴きながら歌う
歌詞をしっかり覚えたら、歌詞カードを見ずに伴奏だけの音源で歌う練習をしましょう。
インストだけの音源がない場合は、ボーカルをオフにできる機能を持ったアプリ・ソフトを使ったり、バンドメンバーの演奏を録音させてもらったりするといいですよ。
インストだけの音源での練習は、歌詞の確認だけでなくバンドアンサンブルを想定した練習にもなるので、ライブに向けた練習におすすめです。
歌う回数を重ねる
歌詞を覚えるためには、少なくとも100回は歌いましょう。
ライブの日程が近い場合、短時間に集中して歌う練習としても効果的です。
本番までに日程の余裕があるのであれば、少しでも多く歌えるように練習計画を立てましょう。
歌詞カードを見ないで歌う回数を増やし、何度も思い出したり間違えた部分をチェックしたりすると歌詞を記憶しやすくなりますよ。
歌詞を忘れてしまったら?
歌詞暗記のコツをおさえて練習したとしても、まだまだ不安だという方もいるかもしれませんね。
人間である以上、いくら練習したとしても歌詞を間違えたり忘れたりする可能性は十分にあります。
しかし、失敗したときの対策と心構え次第では、ミスを挽回することも可能ですよ。
まずは、自分が歌詞を忘れる原因を把握して、普段の練習やライブ中の工夫を徹底しましょう。
歌詞を忘れる原因
練習不足を除くと、歌詞を忘れる原因のほとんどは緊張です。
適度な緊張はライブのパフォーマンスを上げてくれますが、過度な緊張は逆効果になってしまいます。
特に、練習では完璧に歌えるのに、ライブ本番で歌詞を忘れてしまうという人は、緊張が原因でしょう。
お客さんからの評価を気にしすぎている場合もあるので、緊張に慣れる練習や、お客さんは自分の味方だと思う練習からはじめましょう。
普段から緊張感を持って練習する
ライブで歌詞を忘れないためには、普段から緊張感をもって練習に取り組み、緊張に慣れておくことが大切です。
ネットを使ったライブ配信や、弾き語り配信で自分の歌を聴いてもらったり、練習のときに録音・録画をしたりしてみましょう。
普段の練習から「誰かに聴いてもらう」「ミスをしないように緊張感を持って歌う」機会を増やすことで緊張に慣れて、ライブでも歌詞を忘れにくくなりますよ。
歌詞を間違えたときの対処法
どんなにライブに慣れているプロでも、歌詞を間違えることはあります。
ミスを恐れすぎず、歌詞を間違えたときにどうするか、プロたちの対処法を参考に事前に考えておきましょう。
歌から始まる曲や、弾き語り曲の冒頭であれば歌い直してもいいですし、曲の最中なら鼻歌やハミングなどを使ってやり過ごすのもいいですよ。
歌詞を一語一句聴いている観客は少なく、間違えたことに気づかない人も多いので、ミスをしたからと慌てる必要はありません。
気づかれないように、流れを止めずに乗り切るのがおすすめです。
歌詞を見てもいい
歌詞を忘れてどうしようもない場合には、歌詞を見てもかまいません。
普段から緊張で歌詞を忘れてしまう人は、完璧を意識しすぎている場合があります。
保険として足元や譜面台に歌詞カードを置くだけで、安心して歌えるようになるかもしれませんよ。
ただし、歌詞を置いたり見たりするときには、客席と壁を作らないように譜面台を低くしたり、見やすい歌詞カードを用意したりと工夫するようにしましょう。
メロディーが覚えられないときは?
何度も曲を聴いているのに、メロディーを覚えられない人もいるでしょう。
覚えやすくするためには、原因の把握や、曲の聴き方、練習方法の工夫が必要です。
これから紹介する方法は、どれもすぐに実践できる簡単な内容なので、やりやすいものから取り組んでみてくださいね。
曲を聴き込む
メロディーを覚えるためには、曲を聴き込む必要があります。
ただ何度も再生するのではなく、集中してメロディーを確かめながら聴きましょう。
曲を聴きながらスマホを触ったり、作業のBGMとして聴いたりしてしまうと効果がないので、聴くときは何もせず音楽に集中できる環境を作ってください。
伴奏は歌メロと調和していることが多いので、まずはバンドサウンド全体を聴いて、音の感覚を掴みましょう。
全体のサウンドが分かってきたら、その後に歌のメロディーに集中して聴くとさらに覚えやすくなります。
歌詞を無視する
「よく聴いている曲なのにメロディーを覚えられない」というときは、歌詞を聴かずにメロディラインに集中しましょう。
歌詞に自然と意識が向いてしまい、メロディーまで気が回らないこともあります。
また、歌詞を聴かないとバンドの伴奏もよく聴こえるようになるため、バンド演奏の響きと一緒に歌メロを覚えることができますよ。
鼻歌で歌う
言葉を使わない「はなうた」なら音程に集中しやすいため、メロディーを覚えやすくなります。
ボイストレーニングでは「ハミング」という鼻歌のようなトレーニング方法もあり、音程を正しくとるための練習法として活用されています。
ハミングにもコツや正しいやり方などがあるので、独学で練習している人は簡単な鼻歌からはじめてみましょう。
ブレスの位置を確認する
歌のメロディーを深く理解するために「ブレスの位置を確認しながら聴く」という方法もおすすめです。
息遣いを把握するためには曲を聴き込む必要があるため、メロディーを深く理解できます。
プロの歌手は歌う曲に合った位置でブレスを入れているので、真似をすれば歌の完成度もあがりますよ。
カラオケで採点モードを使う
ある程度メロディーを覚えたら、カラオケの採点モードを使って、実際に音程が合っているか確認しましょう。
カラオケの採点モードでは、音程だけでなくリズムやビブラートなども採点してくれるため、歌の技術の向上にも役立ちます。
また、カラオケの伴奏はアーティストの音源とは異なるので、アレンジの変更や、原曲と違う編成での演奏などにも対応しやすくなるでしょう。
歌詞の覚え方には様々な方法がある!ライブで歌詞を忘れないように緊張感を持って練習しよう!
歌詞の覚え方にはさまざまな方法があります。
この記事では7つ紹介しているので、いくつか組み合わせて練習してみましょう。
最初は、自分に合った覚え方からはじめてみるといいですよ。
覚えるときのポイントは、思い出す回数と歌う回数です。
この2つを意識して練習すると、長く記憶に残りやすいのでぜひ試してみてくださいね。
ライブ本番で歌詞を忘れないように、日頃から緊張感を持って練習し、ライブのクオリティを高めていきましょう。
この記事のまとめ!
- ライブ中に歌詞を見ると歌や演奏、見栄えに悪影響がでる
- 歌詞の覚え方のコツを知ると、効率よく覚えられる
- 歌詞を忘れる原因を把握して対策を立てよう
- メロディーの覚えるときは、音程やブレスだけに意識を集中して聴く