ギターは、他の弦楽器よりも同時に多くの音を出すことができるためコードとの相性が良く、奏法にもコードに関係したものがたくさんあります。
アコースティックギターだけでなく、エレキギターでもコードを弾くことが多く、基本的なコード知っておくと多くの曲を弾けるようになりますよ。
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この記事のもくじ
そもそもコードって何?
コードとは日本語では「和音」と呼ばれており、いくつかの異なる音程の音を同時に鳴らすことを指します。
西洋音楽の理論から生まれ、発展してきたもので現在ではほぼ全てのポピュラー音楽で使用され、楽曲の雰囲気を決める働きがあり、ギターの伴奏以外では作曲やアレンジなどに使用されることが多いです。
「C」や「Dm」と英語で表記され「シーコード(シーメジャー)」「ディーマイナーコード(ディーマイナー)」と呼ばれています。
基本となる音と積み重ねる音によってコード名が決まり、ベース音となる「C(ド)」を基本に「ミ(E)、ソ(G)」を重ねたものが「Cメジャーコード」となります。
また「Cは英語」「ドはイタリア語」であり、音名を表す言葉が違うだけなので、コードに不慣れなうちは分かりやすいほうを選んで覚えましょう。
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メジャーコードとマイナーコードの違い
コードは「メジャーコード」と「マイナーコード」の2種類に分類することができます。
この2種類のコードは名称の違いだけでなく、それぞれ異なった響きを持っています。
響きの違いを知っておくと、演奏や作曲をする時に役立つので覚えておきましょう。
まずは、メジャーコードとマイナーコードの違いを紹介します。
メジャーコードは明るい響きを持つ音
メジャーコードは、綺麗に調和した明るい響きを持っています。
軽く爽やかな音が特徴のコードであり、楽しさや希望、元気な様子を表現したい時に使用されます。
そのため、明るい雰囲気の楽曲では、メジャーコードを中心としたコード構成になっていることが多いです。
また、メジャーコードを中心とした楽曲では、明るい雰囲気を持った「メジャースケール」という音階が使用されています。
マイナーコードは暗い響きを持つ音
マイナーコードは暗い響きを持ち、悲しさや恐怖、哀愁などを表現する時に使用されます。
音に重さがあり、独特の渋さがあるのでハードロックなどの激しい音楽でも使用されることが多いです。
また、ロックの名曲などでも多く使用されているコードなので、ロックギタリストにとっては馴染み深いコードとなっています。
マイナーコードを中心に構成された楽曲では「マイナースケール」という暗く落ち着いた音階が使用されます。
メジャーコードとマイナーコードの構成
メジャーコードとマイナーコードは、構成する音が異なっています。
構成音の違いで響きが変わり、聴く人の印象も「明るい」「暗い」などに変化します。
ここでは、コードの基本となる三和音(トライアド)を使い、メジャーコードとマイナーコードの構成の違いを紹介します。
コードフォームを覚える時にも役立つので、コード内のどの音が違うかを把握しておくようにしましょう。
メジャーコードを構成する音
メジャーコードは、ベースとなる根音(ルート)と長三度(メジャーサード)、完全五度(パーフェクトフィフス)から構成されます。
Cメジャーコードで説明すると根音がド(C)、長三度がミ(E)、完全五度がソ(G)となっています。
三度や五度は根音からの音の距離を表す音楽用語で、メジャーコードであればコード名が変わっても3音の間隔は同じです。
三度や五度は音楽理論の難しい部分でもあるので、ギターをはじめたばかりの人はメジャーコードを構成する音や音の間隔を覚えておきましょう。
マイナーコードを構成する音
マイナーコードは根音(ルート音)、短三度(マイナーサード)、完全五度(パーフェクトフィフス)から構成されるコードです。
Cマイナーコードでは、根音がド(C)、短三度がミ♭(E♭)、完全五度がソ(G)となっています。
先ほどのメジャーコードと比較してみると、真ん中の音が半音低くなっているのです。
半音というわずかな違いですが、構成音が変化するとコードの響きは大きく変わるということを覚えておきましょう。
また、マイナーコードも根音から数えた音の距離は共通なので、バレーコードなどであれば同じフォームで動かすことで違うマイナーコードを弾くことができますよ。
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最初に覚えるべきギターコード
ギター演奏でよく使用される曲にはキー(調性)があるため、登場するコードもある程度決まっています。
初心者はよく登場する基本のコードから覚えていき、必要に応じて弾けるコードを増やすという練習方法が効率的でおすすめですよ。
次に、ギター初心者が最初に覚えるべきギターコードを紹介します。
メジャーコード
弾き語りやギター中心の楽曲でよく使用されるメジャーコードは以下の7種類です。
開放弦を使った「オープンコード」と、セーハを使った「セーハコード」が中心で、セーハコードはずらすだけで違うコードになるので、少し難しいですが挑戦してみましょう。
コードフォームや押さえる指、押さえ方のコツも紹介しているので、練習する時の参考にしてくださいね。
Cコード
5弦の3フレットを薬指、4弦の2フレットを中指、2弦の1フレットを人差し指で押さえるのがCコードの基本フォームです。
弾く時のポイントは、指を立てて3弦と1弦が鳴るよう押さえることです。
また、6弦の音は基本的に鳴らさないので、避けてピッキングしたり、親指でミュートしたりする必要があります。
Dコード
Dコードは3弦の2フレットを人差し指、2弦の3フレットを薬指、1弦の2フレットを中指で押さえ、4弦の開放弦と共に鳴らします。
この時は6弦と5弦を鳴らさないように、避けてピッキングするようにしましょう。
左手の親指が届くのであれば、6弦と5弦に軽く触れミュートする方法もあります。
Eコード
5弦2フレットを中指、4弦2フレットを薬指、3弦1フレットを人差し指で押さえ、全ての弦を同時に鳴らすのがEコードです。
弾きやすくギターならではの音が出るコードなので、ギタリストが作曲する曲にも頻繁に登場します。
Fコード
Fコードはセーハ(バレー)と呼ばれる、人差し指を使って複数の弦を押さえるテクニックが使用されています。
人差し指で6弦から1弦までをセーハし、薬指で5弦3フレット、小指で4弦3フレット、中指で3弦の2フレットを押さえ全ての弦を鳴らします。
セーハをする時には、人差し指の親指側の側面でフレットの近くを押さえ、人差し指に力を入れやすい位置に親指を置きましょう。
そして、人差し指と親指だけでネックを支えるイメージを持って押さえると綺麗な音が出ます。
Gコード
6弦3フレットを中指、5弦2フレットを人差し指、1弦3フレットを薬指で押さえ、全ての弦を鳴らすのがGコードです。
1弦を小指で押さえる方法もあるので、手の大きさや弾きやすさで選ぶと良いですよ。
Gコードも開放弦を鳴らすコードであるため、中指と人差し指を立てて他の弦に触れないように気をつけてくださいね。
Aコード
4弦2フレットを人差し指、3弦2フレットを中指、2弦2フレットを薬指で押さえ、5弦から1弦を鳴らすのがAコードの基本フォームです。
薬指が1弦に触れてしまい音が詰まる場合が多いので、指を立てたり、手首の角度を調整したりと1弦に触れないように工夫してみましょう。
Bコード
Bコードは5弦~1弦の2フレットを人差し指でセーハし、4弦4フレットを中指、3弦4フレットを薬指、2弦4フレットを小指で押さえます。
押さえる時には、セーハしやすく指を広げやすい位置に親指を置くのがポイントです。
また、人差し指の指先が軽く6弦に触れるように押さえると、6弦を簡単にミュートすることができます。
ロック系のギタリストは4弦~2弦を全て薬指だけで押さえる人も多いので、弾きやすさやジャンルに合わせて選んでみてくださいね。
マイナーコード
よく登場するマイナーコードは以下の7種類となっています。
三度の音が半音下がっているだけなので、押さえ方もメジャーコードと共通する部分が多いです。
また、セーハを使ったFmコードやCmコードは1フレットずらすだけで、たまに登場するF#mコードやC#mコードに応用できるので弾けるようになっておくと良いでしょう。
Cmコード
Cmコードは5弦~1弦の3フレットを人差し指でセーハし、4弦5フレットを小指、3弦5フレットを薬指、2弦4フレットを中指で押さえます。
押さえる時にはBコードと同じく、6弦に人差し指で軽く触れてミュートすると綺麗な音が出せます。
セーハを使ったマイナーコードの基本フォームなので、ぜひ覚えておきましょう。
Dmコード
3弦2フレットを中指、2弦3フレットを薬指、1弦1フレットを人差し指で押さえ、4弦~1弦までを鳴らすのがDmコードの基本です。
5弦の開放弦もDmの構成音に含まれていますが、5弦を鳴らしてしまうと響きが重くなってしまうため基本的には鳴らさないようにしましょう。
Emコード
Emコードは5弦2フレットを中指、4弦2フレットを薬指で押さえ、全ての弦がまんべんなく鳴るように弾きます。
装飾する音を足したり、コードとメロディを同時に弾いたりする際には人差し指と中指で押さえる場合もあります。
コードにこだわりたいという人は両方の押さえ方を練習しておくと、演奏の幅が広がるのでおすすめです。
Fmコード
Fmコードは、Fメジャーコードから中指を省略した押さえ方です。
6弦~1弦の1フレットをセーハして、5弦3フレットを薬指、4弦3フレットを小指で押さえます。
Fmコードを弾く時には、3弦の音が詰まりやすいので人差し指で全ての弦をバランスよく押さえるのがコツです。
このコードで3弦が詰まる場合は、他のセーハを使ったコードでも人差し指で均等に押さえられていない可能性があるので、親指の位置を工夫して綺麗に鳴らせるように工夫しましょう。
Gmコード
GmコードはFmコードの押さえ方をそのままに2フレット分横に移動させた形になります。
3フレットに人差し指のセーハ、5弦5フレットを薬指、4弦5フレットに小指という押さえ方です。
Fmコードと比べると少ない力で押さえることができ、フレットの幅も狭くなっているので、Fmコードが弾けない人はGmコードで押さえるコツを掴みましょう。
Amコード
4弦2フレットを中指、3弦2フレットを薬指、2弦1フレットを押さえ、5弦から1弦までの全ての弦を鳴らすのがAmコードです。
Aマイナーコードを弾く時には、6弦を避けたピッキングや、左手の親指を6弦に触れさせてミュートするのがポイントです。
また、人差し指が1弦に触れてしまう場合も多いため、人差し指の立て方や手首の角度にも気をつけましょう。
Bmコード
BmコードはCmコードのフォームをそのままに、ギターのヘッド側に1フレット移動させると押さえることができます。
5弦~1弦の2フレットをセーハ、4弦4フレットを薬指、3弦4フレットを小指、2弦3フレットを中指で押さえるフォームです。
Cmコードを押さえる時と同じく、人差し指の指先を6弦に軽く触れさせておくと6弦をミュートすることができます。
構成音の違いで音の響きが変わる!初心者はまずメジャーコードとマイナーコードからマスターしよう
コードは構成音の違いで音の響きが大きく変わるものです。
構成音の違いを知っておくだけでも、演奏や作曲の幅を広げることができますよ。
今回は三和音を中心に紹介しましたが、この他にも三度を省略したsus4(サスフォー)コードや七度の音を加えたセブンスコード、装飾音を加えたテンションコードなど様々な響きを持ったコードがあります。
どのコードも、今回紹介したコードの発展型なので、初心者はメジャーコードとマイナーコードからマスターしていきましょう。
三和音のコードを弾けるだけでも、多くの曲を弾けるようになるので、楽しみながらコードの練習をしてくださいね。
この記事のまとめ!
- コードとはいくつかの音を同時に鳴らすことあり、日本語で「和音」という
- コードにはメジャーコードとマイナーコードがある
- メジャーコードとマイナーコードは三度の音が違う
- 初心者は、基本となる14個のコードから覚えるのがおすすめ
- コードには色々な種類があり、構成音の違いで響きが変わる