人気漫画作品「NANA」は、2016年からアニメ化され多くのファンを魅了し続けてきました。
漫画のキャラクターにぴったりな声優や、作品に登場する世界観にマッチした楽曲が「NANA」に魅力をさらに引き立てています。
この記事のもくじ
アニメ「NANA」とは
「NANA」は2000年から少女漫画雑誌「Cookie」で連載されている矢沢あいの漫画作品です。
主人公は同じ「なな」という名前を持つ小松奈々と大崎ナナという2人の女の子。
全く異なる性格の2人はひょんなことから意気投合し、東京でルームシェアすることになります。
原作は日本中だけではなく世界中で翻訳版が発売されており、2006年4月から2007年3月に放送されたアニメ版「NANA」も多くのファンから高い人気を得ているのです。
現在、原作は作者急病のために2009年から連載休載となっています。
NANAのアニメあらすじ
ストーリーは2人のヒロインが列車の中で知り合うところから動き出します。
恋人に会うために東京に向かっていた小松奈々と、ミュージシャンを目指し上京していた大崎ナナは列車で隣り合わせになり「2人ともNANAという名前を持つ」というところで意気投合します。
一度はそのまま別れた2人ですが、住居探しで再会し共同生活を始めることに。
ナナは奈々に「分かりにくいから」と「ハチ」という愛称をつけ、全く性格が異なる二人が急速に親しくなっていくのです。
そんな2人の周りでは、友人達やバンドメンバーがさまざまな想いを抱えて交錯する人間関係を築いていきます。
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NANAのアニメのキャラクター・声優一覧
「NANA」のアニメには、ベテラン声優から当時注目されていた新進気鋭の声優まで多くの人気声優が登場します。
どの声優もキャラクターの特徴を良くつかんでいるので、原作を知っている人でも違和感なく聴くことができるでしょう。
ここでは「NANA」に登場するキャラクターの人物紹介と一緒に、演じている声優のプロフィールを紹介します。
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大崎ナナ(CV:朴璐美)
ロックバンドでのメジャーデビューを目指す大崎ナナは、天涯孤独な身の上を持つ男勝りな女の子です。
東京でバンド活動をするために上京する際、同じ名前を持つ小松奈々と出会い意気投合します。
上京前にはレンという恋人がいましたが、レンの状況をきっかけに破局。
しかし、お互いに想っているというもどかしい状況が続いています。
そんなクールでかっこいいナナを演じるのは、朴璐美(ぱくろみ)です。
「鋼の錬金術師」のエドワード・エルリック役や「進撃の巨人」のハンジ・ゾエ役など、人気作品の重要人物を多数演じている実力派声優。
中性的なハスキーボイスが、少年やクールな少女役にマッチしています。
小松奈々(CV:KAORI)
小松奈々は「NANA」のもう一人のヒロインです。
恋愛気質で自由奔放な性格が特徴的な彼女は、彼氏と会うために単身東京に向かっている途中で大崎ナナと知り合います。
「名前が一緒だとややこしいから」とナナに「犬みたいだからハチ」という名前を付けられた彼女は、天真爛漫で「犬っぽい性格」という表現がぴったり。
一方で、恋愛観はやや緩めで付き合っている相手以外の男性と微妙な関係になってしまうこともあります。
小松奈々を演じるのは、声優や歌手として活動しているKAORIです。
「ポケットモンスター ダイアモンド&パール」にハルカ役でゲスト出演するなど、人気作品で活躍している少女声のトーンが得意な女性声優です。
本城蓮(CV:木内秀信)
本城蓮(通称レン)は作中のバンド「トラネス」の作曲とギターを担当している青年で、天涯孤独の身の上で施設で育ったという過去があります。
東京に上京するまではナナと恋人関係にあり、一度は破局していますがレン本人はまだナナに対して深い愛情を抱いています。
レンを演じる声優は木内秀信です。
長くフリーの声優として活動していましたが、2015年からは大沢事務所に所属し、さらなる活躍を見せています。
クールな役柄や真面目な役柄が多い声優ですが、関西出身なため関西弁を話す三枚目キャラに抜擢されることも少なくありません。
高木泰士(CV:川原慶久)
高木泰士(通称ヤス)はナナと共にバンド活動を行っている青年です。
バンド「ブラスト」ではドラムを担当し、サングラスとスキンヘッドという強面の見た目が特徴的。
その一方で、弁護士を目指して勉強しているという真面目な一面もあります。
バンド愛がとても強く、周囲の仲間たちからも頼りにされる「兄貴的存在」なキャラクターです。
ヤスを演じているのは、声優の川原慶久です。
セクシーで大人びた低音ボイスが特徴的で、落ち着いた青年役を多く演じています。
一方で、可愛らしい少年声も出せる幅広い演技力が魅力です。
一ノ瀬巧(CV:森川智之)
一ノ瀬巧(通称タクミ)は、バンド「トラネス」のベース担当メンバーです。
そもそも「トラネス」はボーカルの芹澤レイナの歌声を最大限引き出すために作られたバンドで、全てのプロデュースをタクミが行っています。
女性関係に奔放でいわゆる「遊び人」という立ち位置の人物ですが、レイラに対し想いを抱くシーンも。
愛車や料理などに強いこだわりを持つプロ意識が高い大人の男性です。
タクミの声を演じた人物は、声優事務所「アクセルワン」代表取締役社長でもある声優の森川智之です。
二枚目キャラやさわやか系を演じることが多い一方で「ファイナルファンタジー7」のセフィロス役や「機動新世紀ガンダムX」のシャギア・フロストなどの美形で冷酷な悪役も得意としています。
寺島伸夫(CV:関智一)
寺島伸夫(ノブ)は「ブラスト」のギター担当で、旅館の跡取り息子でもあります。
実家を継ぐはずだった彼は、バンドで生きるという夢を捨てられずナナを追うように上京し一緒にバンド活動を始めます。
奈々に恋し、一度はあきらめますがタクミと奈々が破局したことを告げられ交際をスタートします。
心が弱く女性関係が緩い印象がありますが、本来は実直で優しい性格の青年です。
ノブの声を担当した関智一は、アトミックモンキー所属の人気声優です。
芸歴は30年近く、ベテラン男性俳優の代表的な1人とされています。
「テンションを自在に操る」ことができるためクールキャラ、生真面目系、ツンデレ、高飛車などさまざまなテイストを演じ分けることもできる人物です。
岡崎真一(CV:石田彰)
岡崎真一(通称シン)は「ブラスト」のベース担当で、金髪色白が特徴の美少年です。
可愛い見た目とはうらはらに、喫煙や飲酒、売春などを平気で行うダークな一面も持っています。
しかし、本質は優しく甘えん坊で、奈々に対して「ママ」と甘えるシーンも。
家族から存在を認められず愛情に飢えていたからこそ、両極端な性質を持つようになったのでしょう。
シンを演じる声優、石田彰は「機動戦士ガンダムSEED」のアスラン・ザラ役や「新世紀エヴァンゲリオン」の渚カヲル役など、人気キャラクターを多数演じています。
1988年に声優デビューしてから一線で活躍し続けるベテラン俳優で「石田彰といえば?」と聞かれて答えたキャラクターによって年齢が分かるという「声優好きあるある」が存在するほどです。
芹澤レイラ(CV:平野綾)
芹澤レイラ(通称レイラ)はニューヨークで生まれ育ったハーフの少女、圧倒的な歌の才能を持っています。
タクミがプロデュースした「トラネス」ではボーカルを担当。
幼い頃から自分を守ってくれていたタクミに恋心を抱きながら、ヤスやシンと交際や破局を繰り返しています。
レイラの声は、声優や歌手として活躍している平野綾です。
「涼宮ハルヒの憂鬱」の主人公、涼宮ハルヒ役で注目を集めた彼女は、声だけではなく歌も得意。
同作品のオープニングテーマ「冒険でしょでしょ?」は、オリコンチャート初登場10位を記録しました。
NANAのアニメ主題歌・挿入歌
「NANA」は恋や友情とバンド活動をテーマにした作品なので、作中に多数の名曲が登場します。
アニメ版では歌唱キャストが歌のシーンを担当し、美しい歌声で作品の完成度を高めていました。
知っている曲がアニメに登場すれば、作品への親しみが深まりより強い没入感を感じられますよね。
「NANA」で披露された楽曲の数々を、OP主題歌、ED主題歌、挿入歌に分けて見ていきましょう。
OP主題歌
rose / 土屋アンナ
「rose」はアニメ「NANA」の初代オープニングテーマです。
土屋アンナは、作中のバンド「ブラスト」ボーカル大崎ナナの歌唱キャストを務めています。
そのため、この曲も「ブラスト」の曲として名義を「ANNA inspi’ NANA」にしているのです。
曲調はまさにロックの王道いえるオーソドックスでクールな雰囲気。
「貴方の影を追いかけて」「閉ざせば閉ざすほどもつれてくこの愛」といったフレーズが、ナナとレンの関係を描いているようにも感じられますね。
Wish / OLIVIA
「Wish」はアニメ「NANA」の2代目オープニング曲です。
歌っているのは、レイラの歌唱キャストを務めたOLIVIA。
「トラネス」の曲としてOP主題歌に選ばれたこの曲は、初代に比べるとやや落ち着いた印象を感じます。
「もう未来も約束もいらない、あなたがそこにいるだけで」と女性らしい歌声で奏でられるフレーズはレイラのタクミに対する想いなのでしょう。
LUCY / 土屋アンナ
「LUCY」は3代目OP主題歌で「ブラスト」の曲として土屋アンナが歌っています。
英語の歌詞が印象的で、明るく弾けるようなテイストのロックサウンドに良くマッチしています。
土屋アンナの芯が通った迫力がある声質によく合っていますよね。
ナナがそこにいるかのように見える、クールで激しいMVもぜひ見てみてください。
ED主題歌
a little pain / OLIVIA
「a little pain」は初代エンディングテーマで、レイラを演じるOLIVIAの楽曲です。
しっとりとしたメロディと重厚感を感じる演奏が、心に沁みるような雰囲気を生み出しています。
「強くなるため」「忘れた笑顔、きっと二人なら取り戻す」という歌詞はバンドに賭けるレイラとタクミの想いを表現しているのではないでしょうか。
「手を伸ばせば触れるのに、君は遠い」と、レイラの届かない想いも切なげに表現されています。
Starless Night / OLIVIA
「Starless Night」は2代目エンディング曲で、初代と同様にOLIVIAが担当。
しっとりとしたメロディラインが特徴的で、OLIVIAの深い歌声がよく映えています。
一方でサビでは感情を爆発させるような盛り上がりもあり、まるでレイラの感情の変化が描かれているようです。
「過去の影振り返らない」「矛盾さえ愛せている」という深い愛情を感じる歌詞にも注目ですね。
黒い涙 / 土屋アンナ
「黒い涙」は土屋アンナが歌う3代目のエンディング曲です。
オープニング曲とは打って変わった、さみしげで訴えかけるようなメロディが心に残ります。
「私には何もなくて悲しすぎて、言葉にさえならなくて」という締め付けられるような悲しみを表現した歌詞は、レンと別れたナナの苦しみを描いているのでしょうか。
タイトルの「黒い涙」は、マスカラやアイラインが涙で流れ落ちるという意味があり、ナナの悲しみを深く感じられる名曲ですね。
Winter sleep / OLIVIA
「Winter sleep」はアニメ4代目のエンディング曲で、OLIVIAが歌っています。
エンディングテーマの中では最もゆったりと静かな曲調で、女性らしい伸びやかな歌声が特徴的です。
ニューヨークで育ったレイラが歌う歌詞には、英語が多いのですが、この曲は全て英語で歌詞が綴られています。
歌詞を和訳してみると、日本で疎外感を感じているレイラと、そんなレイラの声を聞いて受け止めてくれたタクミという存在について歌われていることが分かります。
孤独で無気力になっていたレイラがタクミによって生き生きと目覚める様子が表現された名曲ですね。
Stand by me / 土屋アンナ
「Stand by me」は土屋アンナの歌う楽曲で、アニメ5代目エンディングテーマです。
アニメの最終を彩るというだけあり、穏やかな中に全てを包み込むような大きな想いを感じます。
「独りで悲しみに暮れ、零れる涙冷たくて」と孤独感や悲しさを感じる歌詞は、曲が進むにつれてそれでも愛してくれた相手と出会うことで希望を感じるものに変化していきます。
これは歌っているナナだけではなく「NANA」の中で出会いと別れを繰りかえるすべての登場人物の気持ちを表現しているのではないでしょうか。
挿入歌
zero / ANNA inspi’ NANA(BLACK STONES)
「zero」は土屋アンナが歌うアニメの挿入歌です。
作中では、第4話に登場しました。
全て英語での歌詞構成ですが、和訳すると「この退屈な日に新しいものはなにもない」「この世界はナルシストで満ちている」と世界に不満を持つ少女のストーリーであることが分かります。
曲中では、そんな退屈な毎日を過ごす少女が「人の言うことなんて気にするな」「私は自分の道を行く」と強い意志を歌っています。
激しい曲調とマッチしていて、自信がみなぎってくるような曲ですよ。
Recorded Butterflies / OLIVIA inspi' REIRA(TRAPNEST)
「Recorded Butterflies」は第18話で登場する挿入歌で「トラネス」の楽曲となっています。
歌っているのはレイラの歌唱キャストであるOLIVIAで、幻想的な雰囲気が特徴的です。
「記憶は優しすぎて残酷」「隠した痛みの声あふれて」などの日本語フレーズからは、レイラの辛い過去や隠された想いを感じられます。
Shadow of Love / OLIVIA inspi' REIRA(TRAPNEST)
「Shadow of Love」はアニメ第32話に登場する挿入歌です。
歌っているのはOLIVIAで「トラネス」の楽曲という扱いになっています。
「誓いの指輪、2人の赤い糸、今は見えない約束もないけど」と、まるで結婚をイメージするかのような歌いだしで始まる楽曲。
実際に誰かが結婚するわけではないのでしょうが、レイラの心の奥にある願いが表された歌詞となっています。
「目をそらさずに初めて伝えよう、瞳に映るあなたがその人」という歌詞通り、レイラが心から愛することができる相手は見つかるのでしょうか。
NANAのアニメは名作!音楽に生きる人たちの物語と素晴らしい楽曲にも注目
「NANA」は未だに多くのファンを持つ、超人気作品です。
そんな「NANA」のアニメも豪華声優陣や歌唱キャストを迎え、原作の雰囲気をそのまま表現した名作に仕上がっています。
バンド活動に人生をかけ、その中でさまざまな人間関係に悩む若い男女のストーリーはいつみても感動とときめきを感じるでしょう。
原作は未完結のまま休載となっていますが、まずはアニメで作品の魅力を満喫しましょう。
この記事のまとめ!
- 「NANA」は雑誌Cookieで連載されている矢沢あいの人気作品
- アニメ化した「NANA」には多くのベテラン声優や人気声優が出演している
- 歌唱キャストの土屋アンナとOLIVIAの美しい歌声も作品の魅力