ギターやベースのエフェクターを複数使っている場合、エフェクター同士を繋ぐ「パッチケーブル」が必要になります。
小さく、安価なのでどれでも変わらないと思っている人も多いかもしれませんが、実はきちんと選ばないと音質や機能性を損ないかねないのです。
この記事のもくじ
- 1 パッチケーブルとは
- 2 パッチケーブルの選び方
- 3 パッチケーブルおすすめ12選
- 3.1 Silk Road / PR-02N-0.6FTフラットパッチケーブル
- 3.2 KORG / パッチケーブルMS-CABLE
- 3.3 Live Line / パッチケーブルML-15C L/L Stageシリーズ
- 3.4 EBS / PCFフラットパッチケーブル
- 3.5 CANARE / GS-6 L-L型 パッチケーブル
- 3.6 MXR / DCP06パッチケーブル
- 3.7 BELDEN / 9395 CS 55パッチケーブル
- 3.8 BELDEN / 9451 エフェクター用パッチケーブル
- 3.9 NEUMA / ギターパッチケーブル
- 3.10 キクタニ / TECH パッチケーブル
- 3.11 NEEWER / ギターパッチケーブル
- 3.12 Montreux / Arena Jr.
- 4 パッチケーブル自作キットもアリ
- 5 パッチケーブルで音質が変わる!短いケーブルや小さいプラグなど使い方に合わせて選ぼう
パッチケーブルとは
パッチケーブルとは、ギターやベースのエフェクター同士を繋げるための短いケーブルのことです。
通常、ギターとアンプを繋ぐシールドケーブルは3m以上ありますが、ほとんどのパッチケーブルは10㎝程度しかなく、L型プラグが採用されています。
これは、足元でケーブル同士が絡まり、ぐちゃぐちゃになってしまうのを防ぐためです。
長さが短いため「何でもいい」と思われがちですが、サウンドの良し悪しを左右する重要なパーツなので、できるだけ良いものを選びましょう。
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パッチケーブルの選び方
パッチケーブルは形状や材質、長さなどさまざまな製品があります。
ギターを弾く環境やエフェクターの数、ボードの配置によって適したパッチケーブルの条件も変わるので、どんな点に注目すればいいのかきちんと理解することが大事です。
ここからは、パッチケーブルを選ぶ際に重要なポイントをいくつか紹介します。
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ボード・エフェクターの配置
最適なパッチケーブルは、ボードやエフェクターの配置にもよります。
エフェクターボードに複数のエフェクターを敷き詰める場合、短めのパッチケーブルでエフェクターボードをスッキリさせるようにしましょう。
足元に少数のエフェクターを置く場合は、無理なくアンプと繋げるような長めのパッチケーブルが必要です。
ただし、長すぎるとノイズが乗ったり音質が劣化しやすくなったりするので、不必要に長いケーブルは避けましょう。
プラグの形
パッチケーブルにはS/SとS/Lの2種類がある「Sタイプ」と、L/L、S/L、L/L(クランク)の3種類がある「Lタイプ」があります。
「S」や「L」はプラグ部分の形状のことで、Sがストレート、LがL字プラグです。
したがって、S/Lタイプは片方がストレートで片方がL型のパッチケーブルのことを言います。
Lタイプの中でも「L/L(クランク)」は両端のプラグが反対向きになっており、エフェクターボードの中で邪魔になりません。
その他にも、ケーブル部分が平らなものや細いものもあり、省スペース化されていることもあります。
ケーブルの長さ
パッチケーブルを選ぶ時には、適切なケーブルの長さを考えることも重要です。
長すぎると配線がぐちゃぐちゃになったり、余った部分に足を引っかけてしまう他、音質が劣化したりノイズが乗ってしまうことがあります。
反対に短すぎるとエフェクターが接触したり、ケーブルに負担がかかって断線するかもしれません。
フットスイッチで操作するエフェクターも多いので、エフェクター間の距離を適切に保ち、ケーブルが余らないような長さのものを選びましょう。
各パーツの機能
パッチケーブルは「プラグ」「ケーブル」「ハンダ」の3種類のパーツがあります。
短くて小さいので各パーツも軽視しがちですが、この3つのパーツによって製品の良し悪しが決まるので、選ぶ時は各パーツに注目しましょう。
各パーツは材質や形状、機能もさまざまなので、自分に最も合ったものを選ぶ必要があります。
ここでは、「ケーブル」と「ハンダ」の選び方について紹介します。
ケーブル
ケーブル部分で重要なのは、柔らかさやしなやかさです。
ケーブルが固いとエフェクター間での取り回しがしづらく、セッティングに苦労してしまいます。
さらに、固いケーブルはエフェクターにも干渉する可能性があり、エフェクターが動いてしまったり、ケーブルが抜けてしまったりするかもしれません。
太さもさまざまですが、細すぎると音質が犠牲になってしまうこともあるので、メーカーの商品情報などを参考にして最適なものを選びましょう。
ハンダ
プラグとケーブルを繋ぐ「ハンダ」は、メーカーが仕様を公開していないことも多く、自身で分解するのも難しいため、判断が難しいです。
ハンダそのものを採用していないパッチケーブルもあり、そのタイプを選べばケーブルの長さを自由に変えられます。
もしハンダの仕様が公開されていない場合は、有名な「KESTER44」というハンダを採用している製品を選ぶのが無難でしょう。
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パッチケーブルおすすめ12選
パッチケーブルはエフェクターの配置やプラグの形状などで選べば良いことが分かりましたが、それでも数ある製品の中から選ぶのは大変でしょう。
そこで、さまざまな形状・長さ・材質の製品の中から、おすすめのアイテムをいくつか選びました。
ここからは、おすすめのパッチケーブル12選を紹介します。
Silk Road / PR-02N-0.6FTフラットパッチケーブル
Silk Roadの「PR-02N-0.6FTフラットパッチケーブル」は、ケーブル部分が平らになっているL型パッチケーブルです。
プラグも平らになっているため、エフェクターボード内の省スペース化にも役立ちます。
プラグの背面には樹脂素材が使用されているため、プラグ同士が接触することでノイズが発生する心配もありません。
ケーブルは柔軟性があるので、エフェクターボード内での取り回しも苦労しないでしょう。
KORG / パッチケーブルMS-CABLE
KORGの「MS-CABLE」はストレートタイプで使いやすいパッチケーブルです。
シールドの長さは25cmと長めなので、ギターやベースの他、シンセサイザーにも使いやすく設計されています。
派手な黄色のケーブルは目立ちやすいため、どこに繋がっているのかがわかりやすいのも魅力です。
価格もかなり安いので、パッチケーブルを初めて買う人にもおすすめですよ。
Live Line / パッチケーブルML-15C L/L Stageシリーズ
Live Lineの「ML-15C L/L Stageシリーズ」は、1980年代からギタリストにとっておなじみのパッチケーブルです。
約40年ぶりに改良された最新モデルのプラグで、先端がゴールドメッキになり、ギタリストに最も必要とされているマッチング径が採用されています。
ハンダは職人によって丁寧に接合されており、シンプルなつくりを最大に活かした品質の良さも魅力です。
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EBS / PCFフラットパッチケーブル
EBSの「PCFフラットパッチケーブル」は、ねじれに強く断線トラブルが起きにくいパッチケーブルです。
プラグ部分は平らになっており、エフェクター同士を近づけても距離を離しても対応できます。
樹脂製のハウジングを採用しているため、高音質なだけでなく、エフェクターボードを軽量化できるのも魅力です。
CANARE / GS-6 L-L型 パッチケーブル
CANAREの「GS-6 L-L型」は、多くのプロミュージシャンも愛用するパッチケーブルです。
中でも「GS-6」は定番のモデルで、L-Lタイプのプラグはエフェクターボードの中でも使いやすく、人気があります。
ケーブルはしなやかで取り回しが良く、耐久性にも優れているため、長く使えるでしょう。
シールドの内側にはノイズ防止処理もされているため、ギターやベースのサウンドがそのまま伝わります。
MXR / DCP06パッチケーブル
「DSP06」はMXRがプロデュースするパッチケーブルで、ノイズや突然の機材トラブルに強いのが特徴です。
アメリカで生産されており、厳選されたノイズレスシールドケーブルを使用してノイズをできるだけ低減するように設計されています。
L字型のプラグはとても頑丈に作られており、ライブなど過酷な状況でもトラブルが起きにくいのも魅力です。
BELDEN / 9395 CS 55パッチケーブル
BELDENの「9395」は、高い耐久性とギターサウンドを最大限に活かせる品質で、多くのプロギタリストに支持されています。
定番のハンダ「KESTER44」を採用しており、職人が手作業でハンダ付けをしているため、ノイズの低減と音質の向上を両立しました。
L/L型とL/S型、長さも20cmと30cmのモデルがあり、エフェクターボードの状況によって使い分けられます。
BELDEN / 9451 エフェクター用パッチケーブル
同じくBELDENの「9451」は、ギターやエフェクターの性能をそのまま再現してくれるパッチケーブルです。
ギターの周波数特性をまっすぐに出してくれるので、エフェクターの能力を最大限に引き出してくれます。
ケーブルは柔軟性の高い素材でできており、ボード内での取り回しのしやすさも抜群です。
L字型プラグにはノイトリック金が採用されており、純粋で透明感のあるサウンドになります。
NEUMA / ギターパッチケーブル
NEUMAのギターパッチケーブルは、3本セットでも1000円程度とコストパフォーマンスに優れています。
シールド部分は柔らかく、エフェクターボード内でも取り回しやすいのが特徴です。
ケーブルの芯には高純度の銅を使用しているため、電気信号の送信もスムーズになり、高音質でノイズも減ります。
耐久性も高いため、パッチケーブルがたくさん必要な人や、初めて買う人におすすめです。
キクタニ / TECH パッチケーブル
キクタニのTECHパッチケーブルは、シンプルな構造で柔らかいケーブルのため、エフェクターボードでも取り回しがしやすい製品です。
柔軟性がありつつ断線もしづらく、過酷な状況でもトラブルを起こす心配もありません。
片側がL型、もう一方はストレート型になっており、長さも十分あるためエフェクターとアンプを繋ぐのにおすすめです。
NEEWER / ギターパッチケーブル
NEEWERのギターパッチケーブルは、3本組で1000円程度とコスパが抜群なので「とりあえず試してみたい」という方におすすめ。
30cmとある程度の長さがあるので、エフェクター同士の距離が離れていても接続でき、機材トラブルを回避できます。
無酸素銅の導体が使用されており、クリアな音でノイズもあまり乗りません。
ケーブルには黒と白のおしゃれな模様がデザインされているので、見た目にこだわりたい人にもおすすめです。
NEEWER 6パック6.5フィート/2M XLRオスXLRメスカラー マイクケーブル ラバーシールド パッチケーブル コー...
Montreux / Arena Jr.
Montreuxの「Arena Jr.」は、世界最小で最軽量といわれているパッチケーブルです。
軽いだけでなく、ケーブルが柔らかいのも特徴で、エフェクター同士の間隔が狭くても接続しやすく設計されています。
長さは15cm~40cmまで、5cm~10cmおきに細かくラインナップされているので、さまざまな状況に合わせて好きな長さを選べるのも魅力です。
パッチケーブル自作キットもアリ
さらにパッチケーブルにこだわりたい場合は、自作キットを使って自分で作ってしまうのも1つの手段です。
通常のパッチケーブルの自作にはハンダ付けが必要ですが、「ソルダーレスケーブルキット」という自作キットならハンダ付けは必要ありません。
コードとプラグ部分を接続する際にネジで圧迫して固定するため、初心者でも比較的簡単にパッチケーブルを作れます。
自作なら自分の好きな長さや形状でカスタマイズできるので、本格的にエフェクターボードを組みたい人は挑戦してみてはどうでしょうか。
パッチケーブルで音質が変わる!短いケーブルや小さいプラグなど使い方に合わせて選ぼう
ギターやベースのエフェクターを繋ぐパッチケーブルは、小さいパーツなので軽視されがちです。
しかし、パッチケーブル1つで音質やエフェクターボードの操作性に大きく影響を与えます。
ケーブルの長さや柔軟性、プラグの形状などさまざまな製品があるので、自分のエフェクターボードや使用環境に合ったものを選びましょう。
この記事のまとめ!
- パッチケーブルとは、エフェクター同士やエフェクターとアンプを繋ぐもの
- エフェクターを選ぶ時は、プラグ形状やケーブルの長さ、材質などに注目しよう
- さらにこだわりたい場合は、キットを使って自作するのもあり