ギターだけでなく、ボーカルやキーボードなど様々な楽器を演奏していると「リバーブ」という言葉を耳にすることがあるでしょう。
リバーブエフェクターとは音に響きを作るエフェクターで、雰囲気のある演出には欠かせないアイテムの一つです。
「実はよくわからないけれど、何となくリバーブを使っている」「今さらリバーブについて聞けない」という人も多いのではないでしょうか。
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この記事のもくじ
リバーブエフェクターとは
リバーブエフェクターとは音に広がりを持たせる「空間系エフェクター」の一つで、残響音と呼ばれる「響き」を持たせることができます。
空間系エフェクターにはリバーブの他にもディレイやエコーなどがあり、どれも音を遅らせてディレイ音を聴かせるエフェクターです。
どの空間系エフェクターも使うと音に雰囲気を持たせることができるため、使いわけがよく分からないという人も珍しくありません。
まずは、リバーブエフェクターと他の空間系との違いやリバーブの役割を詳しく解説します。
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他の空間系との違い
空間系エフェクターには色々な種類があり、それぞれ響き方が違います。
やまびこのように音を遅らせてサウンドに広がりを持たせるのが、ディレイとエコーです。
一方、リバーブは音に残響音という「音の余韻」を作ることで響きを作っています。
基本的に、自然界の音に響きはありません。
しかし、教会やコンサートホールで手を叩いたりすると、数秒間なり続けていたりしますよね。
あの響きこそが残響音です。
リバーブは色々な場所の響きをサンプリングして、音にその場所の響きを与えるエフェクターのことを指します。
リバーブの役割
ただの合唱でも、教会で聴くだけで何となくいい雰囲気だなと感じられるのです。
実はリバーブには様々な役割があります。
例えば、音に奥行きを持たせてドラマチックに感じさせたり、臨場感を与えることができます。
また、音と音の空白を埋めて隙間に生まれる空白の違和感をなくしたり、サウンド全体に同じリバーブをかけて各パートをまとめ、曲に一体感を出すこともできます。
リバーブは艶のある音を作り出し、演奏をまとめる効果があるのです。
リバーブエフェクターの使い方
実際にリバーブエフェクターを使ってみようと思っても、ツマミがたくさんあって使い方がよく分からなかったり、思った通りの響きを作れなかったりすることがあるでしょう。
また、リバーブエフェクターを使いこなせないまま、何となく使っている人も多いのではないでしょうか。
リバーブエフェクターは、響きの種類と響きの長さをしっかり決めることが大切です。
そのためにも、ツマミの意味をしっかりと理解しましょう。
次では、今さら聞けないリバーブエフェクターの使い方を徹底解説します。
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MIX(ミックス)
MIXはリバーブのかかり具合を調整するツマミです。
元々の原音に対して、残響音(リバーブ)をどれくらい大きくするか決められます。
大きくするほど、残響音も大きくなるのです。
エフェクターの機種によっては、MIXではなくWet/Dryと表示されることもあり、その場合WETに回せばが残響音が強く、DRYに回せば原音に近くなる仕組みです。
DECAY(ディケイ)
DECAYはReverb Timeと表示されることもある、リバーブの長さを決めるツマミのことです。
DECAYを大きくすると、残響音(余韻)が長くなり、リバーブがたくさんかかった音がつくれます。
残響の強弱や残し方を調節できるDECAYの動かし方一つでも、音に大きな違いを出すことができるのです。
TONE(トーン)
リバーブの音質を調整したい時は、TONEのツマミを使います。
TONEはリバーブの明るさをコントロールして音色を作るツマミです。
TONEはCOLORと表示されることもあります。
音の雰囲気を決めるとても大事なツマミで、エフェクターごとにキャラクターが違うので、購入する時には必ず音色をチェックしましょう。
PRE DELAY(プリディレイ)
PRE DELAYとは、残響音が鳴り出すまでの時間を決めるツマミのことです。
プリディレイを調整すれば、その音がどのくらいの大きさの部屋で鳴っているかが分かります。
大きな部屋ほど残響音は遅れて聞こえ、小さな部屋ではすぐに鳴り出します。
プリディレイで残響音のタイミングを調整すれば、大きなホールで演奏した雰囲気なのか、スタジオのような小さな部屋で演奏したものなのかを決められますよ。
リバーブの種類
一言で「リバーブ」と言っても、リバーブには種類がたくさんあります。
エフェクターによっては、色々なリバーブが搭載されていて、自分で種類を選べるタイプもありますが、違いが分からなくて困ることも多いでしょう。
リバーブは種類ごとに響き方が違うので、使う楽器や演奏の雰囲気で使い分けるのがおすすめです。
さっそく、代表的なリバーブの種類とそのサウンドの特徴をチェックしていきましょう!
プレートリバーブ
ボーカルに使われることが多いプレートリバーブ は、音の立ち上がりが早く自然な残響音が特徴で、癖が少ないため使いやすいリバーブです。
もともとは、大きな金属の板を振動させて残響音を作っていたため「プレート」リバーブと呼ばれます。
プレートリバーブは強い主張こそしないものの、かけるだけで他の音とも馴染みやすくなります。
何もエフェクト音が聞こえないようにも感じさせる、自然な響きが魅力のリバーブです。
スプリングリバーブ
バネを振動させて残響音を作るスプリングリバーブは、ギターによく使われるエフェクトです。
ギターアンプに内蔵されていることもあるので、ギタリストによっては音作りに欠かせないという人も多いでしょう。
サウンドに温かみがあって、アナログ感もあるのがスプリングリバーブです。
独特の深みがありつつ、響きはナチュラルで使いやすいリバーブなので、クラシックレコーディングにもよく使われます。
ホールリバーブ
ホールリバーブとはその名のとおり、ホールのように広い空間で音を鳴らした時に発生する残響音を模擬したリバーブです。
壮大なオーケストラサウンドや、バラードソングなどでよく使われます。
残響音が長く、原音から遅れて聞こえるのが特徴です。
長くすればするほど大きなホール(空間)での演奏を演出できますよ。
ルームリバーブ
ホールリバーブとは対照的に、寝室やリビングなど比較的狭い空間で音を鳴らした時に発生する残響音を作れるのが、ルームリバーブです。
音の立ち上がりが早く残響音が短いのが特徴で、ドラムや弦楽器などによく使われます。
ルームリバーブはチャンバーリバーブともよく似ていますが、チャンバーはスタジオでの残響音を真似していて、ルームより音がクリアで明るいですよ。
シマーリバーブ
ユニークな響きが特徴のリバーブと言えば、シマーリバーブ です。
リバーブに倍音を加えることで、キラキラした幻想的なサウンドを楽しめます。
色々な設定ができるリバーブなので、パイプオルガンのようなサウンドやオクターブ上や下のサウンドを重ねたシンセのようなサウンドを作ることもできます。
おすすめリバーブエフェクター7選
色々な種類があるリバーブは、エフェクターも種類豊富です。
多機能なものから、シンプルなものまで、各メーカーからたくさんのリバーブエフェクターが発売されているので、初心者のうちは何を買ったらいいか迷いますよね。
リバーブエフェクターを選ぶ時は、どんな効果が欲しいのか、自分の演奏スタイルをよく考えてから選びましょう。
迷った時は、使い勝手のいい定番エフェクターもおすすめですよ。
おすすめのリバーブエフェクター7選をさっそく見ていきましょう。
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BOSS RV-6
2015年にBOSSからリリースされたRV-6は、ロングセラーエフェクターとして愛されてきたRV-5というリバーブエフェクターを改良したモデルです。
ペダルを踏んでエフェクトを開始すれば、透明感がありながらもしっかりとリバーブのかかった音を体感できます。
シンプルで操作性にも優れているので、初心者にもおすすめです。
7種類のモジュレーションからリバーブの種類を選択できるため、色々な場面で活躍できますよ。
TC Electronic Skysurfer Reverb
とにかくシンプルなリバーブエフェクターが欲しいという人には、TC ElectronicのSkysufer Reverbがおすすめです。
リバーブの種類はプレート、スプリング、ホールの3種類、ツマミはMIX、REVERB、TONEの3種類のみで構成されています。
癖のないサウンドなので、どんなジャンルにも馴染む音作りができるでしょう。
操作性も抜群なので、特に初心者にはおすすめのエフェクターですよ。
BEHRINGER DIGITAL REVERB DR600
リーズナブルな販売価格で深いリバーブをかけたい人には、BEFRINGERからリリースされているDIGITAL REVERB DR600がおすすめです。
操作性がよく使いやすいエフェクターで、スプリング、プレート、ホールなど6種類のリバーブを楽しめます。
さらっとしたリバーブを求めている人にはおすすめできませんが、ワイドに広がる奥行きあるリバーブはとても心地よいです。
しっかりリバーブをかけたいという人は、ぜひ試してくださいね。
Strymon blueSky
高音質で色々なことをやってみたい人におすすめなのが、StymonからリリースされているblueSkyです。
深みのある独特で美しいサウンドが魅力で、リバーブエフェクター業界に革命をもたらしたエフェクターとも言われています。
使いこなすのは少し難しいですが、ツマミを調整することで様々なサウンドを引き出せます。
プロを目指している人やプロクオリティで演奏したい人なら、一台は持っておきたいエフェクターです。
TC Electronic Hall Of Fame 2 REVERB
空間系エフェクターに定評がある、デンマークの老舗ブランドTC Electronicから発売されているHall OF Fame 2 RVERBは、高音質でクリアなサウンドが特徴です。
魅力は「MASH機能」で、ペダルを踏み込む強さによってリバーブのかかり具合を調整できます。
スマホアプリと連動すると、プロが作ったセッティングをそのまま反映できるので、サウンド作りの勉強にもおすすめです。
tc electronic ◆ Hall of Fame 2 Reverb ◆定番リバーブ ギターエフェクター 『並行輸入品』
TC Electronic Hall Of Fame mini
コンパクトで高音質なリバーブエフェクターと言えば、TC Electronicから販売されているHall Of Fame miniです。
ミニサイズなので、足元のエフェクト・ボードをスッキリさせられます。
このエフェクターの元となったHall Od Fame譲りの高音質で、プレートやスプリングなど5種類のリバーブを楽しめる商品です。
DigiTech Polara
変わったデザインが印象的なDigiTechのPolaraは、きらびやかで高音質なサウンドを得られるエフェクターです。
7種類のリバーブがついており、中でもHaloというシマーリバーブが付いているのは嬉しいポイントでしょう。
Haloはオクターブ上のサウンドを重ねたリバーブで、サウンド全体を豪華に彩ってくれますよ。
印象的な音作りをしたい人やワンランク上のサウンドを目指している人には、おすすめのエフェクターです。
リバーブは音の雰囲気作りにもってこいのエフェクター!いろいろ試してお気に入りの1台を見つけよう
リバーブエフェクターは音に残響音を与え、サウンドに広がりをもたせられるエフェクターです。
広い空間や狭い空間など、演奏景色を自由に操ることができますよ。
たくさんの種類が出ているので、自分の演奏にぴったりのリバーブを見つけてくださいね。
また、エフェクターはオークションにもたくさん出品されています。
中古品でもいいから安く試してみたいという人は、ぜひブランド名や商品コードから検索して落札してみましょう。
ただし、ジャンク品も多く出品されているので注意してくださいね。
この記事のまとめ!
- リバーブエフェクターは空間系エフェクターの一つ
- 残響音を与えるのがリバーブの効果
- リバーブには様々な種類があり、それぞれのサウンドには特徴がある
- 響きの種類と長さに注目してリバーブエフェクターを選ぼう
- リバーブは音の雰囲気作りに役立つエフェクター