誰も傷つかない 歌詞 久瀬いくみ ふりがな付

少すこしたりとも欲ほしくはないから どうか誰だれかに譲ゆずりたい
何なにもできないままでいいから どうか祈いのりを掲かかげたい

神様かみさまはきっと 私わたしの言いうことを聞きいてくれない

誰だれも傷きずつかない 誰だれも傷きずつけない
誰だれも苦くるしまない方ほうがいい
誰だれも悲かなしまない 誰だれも疑うたがわない
そんな世界せかいがいい

恐おそれてるものが何なんなのか問とうより その肌はだに見合みあう良薬りょうやくを
蛍光灯けいこうとうの下したで呼吸こきゅうをしていたの まるでロウソクの火ひのように

神様かみさまは言いった 誰だれもが平等びょうどうに痛いたみを背負せおえと

人ひとを恨うらんだ目めも それを逸そらした今日きょう
同おなじ形かたちの音おとになればいい
何なにもかも忘わすれて 目めを閉とじた向むこうで
終おわりを知しればいい

もう何なにも持もっていなくても 私わたしは何なにを捨すてた訳わけでもなく
花はなを厭いとうよう 人ひとを愛あいすよう 願ねがってしまうの

誰だれも傷きずつかない 誰だれも傷きずつけない
誰だれも苦くるしまない方ほうがいい
誰だれも悲かなしまない 誰だれも疑うたがわない
そんな世界せかい そんな世界せかいを

罪つみを抱かかえた手ても それを許ゆるした今日きょう
すべて無力むりょくな白しろになればいい
ならば昨日きのうを刺さす 鋭するどい刃はさえ
私わたしだけに向むけばいい

痛いたいのはもう私わたしだけでいい 答こたえなど無なくていい
罠わなに掛かかった非力ひりきな野獣やじゅう
誰だれもが弱よわくない 誰だれもが強つよくないなら 私わたしに背負せおわせて
何なにも怖こわくない世界せかいがいい