一筋の運河 歌詞 八神純子 ふりがな付

荒あれた大地だいちに水みずを 流ながせたならば
緑みどりも実みのりもある 街まちができる

「何なにを言いってるんだ?」とせせら笑わらって
水みずも人ひともみんな 背中せなか向むけた

何なにのためなのか 迷まよい 不安ふあん 恐おそれも抱だき

白しろい小ちいさな石いしを積つみ上あげて 水みずの流ながれ変かえてく
来くる日ひも明あくる日ひもひたすらに 埃ほこりにまみれながら

荒あれた大地だいちに水みずを 流ながしたならば
深ふかく息いき吸すうように 染しみこんだ

「何なにをすればいいんだ?」と仲間なかまが増ふえて
一ひとつの滴しずくがまた 滴しずく招まねく

何なにもいらないから 蒔まいた種たねが実みのれば それでいい

深ふかい谷たにに朝日あさひ差さし込こんで 淡あわい緑みどり 芽生めばえる
双葉ふたばの夜露よつゆがこぼれ落おちて きらめき 星ほしになって

想おもいと熱あつさがあるなら 叶かなわぬ夢ゆめなどないのだと教おしえてる

長ながい眠ねむり終おえて目覚めざめたら 街まちに人ひとが行ゆき交かう
誰だれかの幸しあわせと重かさなって 子こどもらの声こえ響ひびく

細ほそい運河うんがの一筋ひとすじが ゆるり大河たいがになりゆく
水面みなもなでる風かぜに誘さそわれて 花はな咲さく 大地だいちに