シモキタが似合う男になりたい 歌詞 秋元陽来 ふりがな付

シモキタが似合にあう男おとこになりたい

逃にげるようにライブハウスを出でた
買かったばかりのスニーカーは
水みずたまりをちょっとばかし踏ふんだら
すぐ湿しめってダメになった

ふざけた奴やつら嫌きらいだった
ああいうバンド嫌きらいだった
ああなれない僕ぼくを誇ほこっていた
お前まえだけはわかってくれていた

言葉ことばに気持きもちがこもらない
こんな時ときお前まえならどうした?
その声こえで 笑顔えがおで
何なにもかも壊こぼせるお前まえのことだ

身体からだに力ちからが入はいらない
こんな時ときいつもどうしてた?
嗚咽おえつを抑おさえた
暖あたたかい雨あめが頬ほおにポツリポツリ

シモキタが似合にあう男おとこになりたい
シモキタで生いきる男おとこになりたい
最前列さいぜんれつで俺おれを見みていてほしい
ピアスが光ひかるお前まえの耳みみまで届とどけたい

午前ごぜん一時いちじの代田だいた
北沢きたざわ川がわの桜さくら
羽根木はねき公園こうえん前まえの自転車じてんしゃ
振ふり返かえって俺おれを見みて笑わらう春はるよ

月つきが落おちそうな怖こわい夜よる
路地裏ろじうらばかり歩あるいてた
あの時とき少すこしでも走はしれば
電子でんしレンジの音おとで我われに返かえり

最初さいしょと最後さいごが同おなじなら
鉛筆えんぴつ折おれても諦あきらめない
真まっ黒くろな手てのひらで顔かおを拭ふく
汚きたない顔かおで笑わらってみた

だからなんだ?
お前まえの言葉ことばはそんなもんか?
もうここには誰だれもいないぞ
まだ彷徨さまよってる代田だいた 泣ないたのはそう
俺おれの方ほうだった

シモキタが似合にあう男おとこになりたい
シモキタで生いきる男おとこになりたい
おかえりって何度なんども聞きこえんだ
誰だれか俺おれの耳みみを塞ふさいで 塞ふさいで 塞ふさいで

黙だまれよ
だから何度なんど言いえばわかるんだ
俺おれはまだ何なにも言いってない
何なにも本当ほんとうのことを言いってない
遠とおいなあ 遠とおいや
カレンダーの切きれ端はしで指ゆびを切きる
この血肉けつにくは腐くさる
だから今いますぐ声こえをあげるべきなんだ

シモキタが似合にあう男おとこになりたい
シモキタで生いきる男おとこになりたい
最前列さいぜんれつで俺おれを見みていてほしい
ピアスが光ひかるお前まえの耳みみまで 耳みみまで

シモキタが似合にあう男おとこになりたい
シモキタで笑わらう男おとこになりたい
死しぬまでずっと俺おれを見みていてほしい
涙なみだが光ひかるお前まえの目めを見みて笑わらいたい

笑わらいたい