最終電車は泣いている 歌詞 草野華余子 ふりがな付

ガタンゴトン
溜ため息いきも飲のみ込こんでくれよ
今夜こんやぐらい良よいだろう?
ガタンゴトン
自分じぶんだけがこんなに苦くるしいと
錯覚さっかくしそうだよ

この感情かんじょうに名前なまえを付つけた途端とたんに
ありふれたものになりそうで怖こわいんだ
良よいと悪わるいを見間違みまちがえるぐらいには
窓まどガラスが曇くもっているから
泣ないても分わからないかな

何なにの足たしにもならない優やさしさ
頑張がんばれって無責任むせきにんな言葉ことば
傷付きずつくだけ無駄むだなことは もう分わかってる
それでも ふとした誰だれかの
何気なにげない冗談じょうだんで笑わらうような
ささやかなこの夜よるを
涙なみだで濡ぬらさないように
泣なけないわたしの代かわりに
最終さいしゅう電車でんしゃが 音おとを立たて 今日きょうも泣ないている

ガタンゴトン
いつからか 夢ゆめを見みることも
忘わすれてしまったよ
ガタンゴトン
願ねがわくば こんな気持きもちごと全部ぜんぶ
連つれ去さってくれよ

この関係かんけいに名前なまえを付つけた途端とたんに
当あたり前まえに成なり下さがりそうで怖こわいんだ
好ずきと嫌きらいが曖昧あいまいになるぐらいには
溢あふれ返かえる人ひとや物もので
何なにもかも見失みうしないそうで

何なにの根拠こんきょもなく夢ゆめを見みてた
可能性かのうせいしかないと思おもってた
あの頃ころの未来みらいが今日きょうとは違ちがっても
それでも ふとした瞬間しゅんかん
懐なつかしいメロディが流ながれ出だし
始はじまりのあの夜よるを
想おもい出だし動うごけなくなる
立たちすくむ貴方あなたを乗のせて
最終さいしゅう電車でんしゃが 音おとを立たて 今日きょうを過去かこにする

信しんじることが怖こわいのに
信しんじたいと願ねがう夜よるばかりだ
どんな駅えきに降ふり着ついても
寂さびしさはいつも付つき纏まとう
そうか、独ひとりじゃないからか

何なにの足たしにもならない優やさしさ
頑張がんばれって無責任むせきにんな言葉ことば
傷付きずつくけど、そういうもんだろ 分わかってる
それでも 愛いとしい貴方あなたの
何気なにげない相槌あいづちに応こたえたら
ささやかなこの日々ひびを
涙なみだで濡ぬらさないように
まだまだ旅たびは続つづくのさ
泣なけないわたしと この街まちの代かわりに
最終さいしゅう電車でんしゃが 音おとを立たて 今日きょうも泣ないている