帰れない夏 歌詞 おがさわらあい ふりがな付

手探てさぐりで君きみと歩あるいたこの町まちに
篝火かがりびみたいな灯ともりが揺ゆれて
夕焼ゆうやけが静しずかに落おちる神田川かんだがわ
君きみが残のこした懐なつかしいあの歌うた

夏なつは夢ゆめ…それは嘘うそ…
遠とおくに蝉時雨せみしぐれ
ひとことが ひとことが
言いえなかったのが悔くやしくて
あの夏なつのまま一人ひとりでいるのです

アパートの裏うらの小ちいさなあの猫ねこも
あれから姿すがたをみせなくなって
建たて付つけの悪わるい雨戸あまどもようやっと
大家おおやさんが直なおしてくれたよ

時じは逝ゆき時どきは来きて
それでもなのにまだ
帰かえれないあの夏なつを
捨すてられないのが情なさけなくて
ふと君きみのことを探さがしてしまうのです

ふたりで選えらんだはずのふたつの道みち
君きみだけがちゃんと歩あるいて行いって
ひとりぼっちの東京とうきょうは夏なつ一夜いちや
宵宮祭よみやまつりの声こえが聞きこえる