終点札幌 歌詞 みなみ ふりがな付

だんだんと遠とおさがる景色けしきの中なかで
君きみを思おもい出だす季き節せつになったな
寒さむさは僕ぼくの手てをポケットの中なかに
押おし込こめるように冷つめたく吹ふいて

仕事しごとサボりたいな
なんて考かんがえてたら
別べつに上手うまい言いい訳わけおもいつく筈はずもなく
ホームに立たってたら君きみを見みつけました
声こえを掛かけることでさえ儘ままなってくれないんです

遠とおい町まちの駅えきで偶然ぐうぜんばったり会あった
「帰かえりの道みち一緒いっしょだね」
思おもいがけず会話かいわも弾はずむ
でも君きみは僕ぼくにまるで興味きょうみがないな
窓まどに息いきを吹ふきかけて
どうでもいい絵えを描かいてます

今いまこうやって居いられるのは
君きみがあまりにも遠とお過すぎたから
それって待まって本末転倒ほんまつてんとうじゃねぇの
風かぜに吹ふかれ立たち尽つくしてみれば
なんかの主人公しゅじんこうっぽくなるぜ
なんてつまんなそうなんだ

僕ぼくが君きみの手てを、君きみが僕ぼくの手てを
繋つなぎ歩あるくことは永遠えいえんにないから
隣となりの君きみまで数すうセンチメートル
それを埋うめるまで何なん万まん年ねんかかる

二人ふたりを乗のせた快速かいそく列車れっしゃは
終点しゅうてん札幌さっぽろまで行いきます
そこに着つけばまた離はなれ離ばなれになる
忘わすれたくなくて忘わすれないのは
君きみからしてみりゃいい迷惑めいわくだ
なんてわかっていたけど でも

しんしんと降ふり積つもる真まっ白しろい雪ゆきが
君きみの真まっ赤かな頬ほおに落おちて溶とけたら
冬ふゆが終おわるのを喜よろこべないのは
春はるが君きみの手てを引ひいて去さっていくから

だんだんと遠とおさがる景色けしきの中なかで
君きみを思おもい出だす季き節せつになったな