なごり寿司(さびマシマシ)～なごり雪～ 歌詞 嘉門タツオ ふりがな付

寿司すしを待まつ君きみの横よこで僕ぼくは 値段ねだんを気きにしてる
季節きせつはずれのブリが光ひかってる
「東京とうきょうで食くう寿司すしは銀座ぎんざが最高さいこうね」と
刺身さしみ盛ざかり食たべて君きみがつぶやく
握にぎり寿司ずしを たらふく食たべて
同伴どうはん アフター 貢みつぎがされてる
今いま ウニが来きて 君きみはヒラメも食くった
ボタンエビ ホッキ ホタテも食くった

動うごき始はじめた水槽すいそうの中なかの アワビ指ゆびさして
君きみは注文ちゅうもんしようとしている
君きみの口くちびるが「大おおトロ炙あぶり」と動うごくことが
こわくて 下したをむいてた
寿司ずしを食くわせりゃ 何なんとかなると
この下心したごころ かなわぬままに
今いま ウニが来きて 君きみはネギトロ食くった
二人ふたり前ぜんみやげ 持もって帰かえった

君きみが去さった カウンターに残のこり
むらさきにとけた わさび見みていた
今いま おあいそで 僕ぼくは大枚たいまい切きった
ごちそうさまと君きみは 帰かえって行いった

寿司ずしおごり財布さいふ 身軽みがるになった

「予約よやく取とれない 店みせ押おさえてよ」
言いわれるままに 知しり合あい探さがす
また ウニが来きて 君きみはバチコも食くった
大おおトロの太巻ふとまき 追加ついかで食くった

ささやかな期待きたい 今夜こんやも散ちった
見送みおくって一人ひとり ガリをつまんだ