デジデリオ 歌詞 えんそく ふりがな付

「曲まがった価値観かちかん」と「歪ゆがんだ視点してん」 二人ふたりは何処どこか似にていたから
いつでも世界せかいの終おわりを描えがいていた 一緒いっしょに「絵え」を描えがいた

雨降あめふりの泥濘でいねいに 傘かさひとつで燥はしゃぎ歩あるいた
君きみにムリヤリ飛とび乗のり 足跡あしあとを深々しんしんと描えがいて
やり返かえされて 君きみをおんぶさせられて そうしたら ほら
こんな世界せかいの果はて迄までも 魔法まほうにかかって 腕うでとかなんか痺しびれていった

「街まちを行いく人々ひとびと」みたいに恋人こいびと繋つなぎで「アリキタリの真似まね事こと」をしてみた
あんまりにも らしくなさ過すぎて 二人ふたり同時どうじに噴ふき出だした

そうやって笑わらい合あっていた「私わたしと君きみ」の あの感かんじは
辞書じしょの何処どこを見みたって書かいてはいなかった
きっとその「関係かんけい」には 未いまだ名前なまえも付ついていないんだろう

そんな「私わたしと君きみ」だったから「アリキタリな二人ふたり」には なれやしなくて
ずっと世界せかいの終おわりを 傍そばで願ねがいながら
本当ほんとうは それぞれ違ちがう絵えを好すき勝手かってに描えがいてたんだ

「嗚呼ああ、何なにもかも全すべて終おわってしまえ。」と未来みらいを塗ぬりつぶした
決きまり事ごととか大概たいがい守まもれない「私わたしと君きみ」だったから
約束やくそくなんて何なにもしなかった

二人ふたりで冷ひやかしていた家具かぐ屋やも もう 潰つぶれちゃったから
二人ふたりで買かおうねって言いってた青あおいソファーは 二に度どと手てに入はいらなくて
二人ふたりで住すむ予定よていの「絵えの中なかのあの部屋へや」も ずっとそのままで
二人ふたりで描えがいた未来みらいごと 色褪いろあせていった

「アタリマエ」になんかなれない私わたしと 「アリキタリじゃない君きみ」は
何なにをしたって きっと「アタリマエ」にはなれなかったんだろうね

結局けっきょく 最後さいごまで「アリキタリな二人ふたり」にはなれなかったけど
もし二人ふたりに それぞれそれなりの未来みらいが待まっていて
君きみに 私わたしに 愛あいする恋人こいびとや 子供こどもなんかいたって
世界せかいが終おわる時ときには 君きみのことだけ思おもい出だすだろう
世界せかいが終おわり 全すべてが無なくなったら またね きっと

約束やくそくなんて何なにもしなかった でも愛あいしていた
あのまま君きみと「いつもの絵え」を描えがいていてかったの