冬の柩～黒き王に捧ぐ 歌詞 みとせのりこ ふりがな付

凍いてつく大地だいちと 色いろづくрябинушка
啄ついばむ鳥とりたちの 黒くろい睛ひとみ

枝影映えだかげうつして 靡たなびく長ながき水脈すいみゃく
浸ひたした指先ゆびさきは 脆もろく凍こおる

わずかな痛いたみ この胸むねに刻きざんで
真冬まふゆを統すべる者ものに 祈いのり捧ささぐ

降おりたつ風花かぜはな 幽かそけきひとひらよ
わたしのこの魂こころを 何処どこへ攫さらう

天てんから地ちへと降ふり注そそぐ 白しろい羽はねよ
地上ちじょうから天そらへと翔かけ舞まい昇のぼる 儚はかなき祝詞うたよ


凍野いてのに咲さき初はつむ 名なもなき紅あかい花はな
孤独こどくに死しせる身みを 嘆なげきもせず

慈悲じひなき主あるじに 額ぬかづき 口吻くちづけを
霧氷むひょうの黒くろき腕うでは ”凍こおれる土つちは”冬ふゆの柩ひつぎ
天てんから地ちへと 降ふり注そそぐ 鐘かねの音ねよ
地上ちじょうから天てんへと 翔かけ舞まい昇のぼる 光ひかり

遠とおい春はるを待まち望のぞむ 深ふかき夢ゆめよ
睛ひとみを閉とじて
また巡めぐり来くる 目醒めざめの日ひまで