よみ:らいじんのけいふ
雷神の系譜 歌詞
-
Sound Horizon
- 2004.10.27 リリース
- 作詞
- Revo
- 作曲
- Revo
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世界せかいを救すくいし隻腕せきわんの英雄亡えいゆうなき後あと
邪神じゃしんが封印ふういんされし地ちに街まちを築きずき
自みずからが結界けっかいの役割やくわりを果はたし
永ながき平和へいわへの礎いしずえと成なす...
誇ほこり高たかき右腕みぎうでに刻きざまれし雷の紋章あかし
彼かの者達ものたちの名なは 雷神らいじんの民たみ
伝承でんしょうの謎なぞ 紋章もんしょうの秘密ひみつ
少年しょうねんが描えがく軌跡きせき 雷神らいじんの系譜けいふ
弱よわい者ものほど徒党ととうを組くみ
身代みがわりの羊ひつじを捜さがす
愛あいを知しらない幼おさなき日々ひびは
灼やけた石いしの痛いたみ
ひとり唇噤くちびるつぐんだまま
膝ひざを抱かかえて耐たえていた
雨あめも宿やどればいづれ過すぎ去さる
嵐あらしもまた然しかり
されど輝かがやかざる紋章しるし
本当ほんとの強つよさって何なんだろう?
差さし出だされた少女しょうじょの小ちいさな手てが
とても大おおきく見みえた…
黙もくしたまま何なにも語かたらぬ歴史れきしの手ての平ひらの上うえで
出会であってしまった少年しょうねんと少女しょうじょの物語ものがたり
十年じゅうねんの歳月さいげつも一閃いっせんの雷いかづちが如ごとく
過すぎ去さってしまえば刹那せつな
今いま...黒くろの歴史れきしが再ふたたび動うごき出だそうとしている…
遠とおい空見上そらみあげて この胸むねを焦こがす
浮うかぶのは彼女かのじょの 愛あいらしい笑顔えがおだけ
適かなわぬ想おもいと 識しっていながら…
麗うるわしの君きみは何故なぜ 一族いちぞくの長おさの娘むすめ
部族一強ぶぞくいちつよき者ものの許もとへ
嫁とつぐこと定さだめしは 変かえられぬ民たみの掟おきて
嗚呼ああ...雷無ちからなきこの腕うでじゃ 君きみのこと護まもれない?
想おもいなら誰だれにも負まけないと
叫さけんでもその言葉ことば 虚むなしくも風かぜに消きえた…
期きは満みちようとしていた 長おさの娘むすめも今年ことしで婚礼こんれいを定さだめられし齢十六よわいじゅうろく
その誕生たんじょうの日ひが差さし迫せまり 一族いちぞくの猛者達もさたちは競きそって名乗なのりを上あげた
期きは満みちようとしていた 邪悪じゃあくなる波動はどうが街全体まちぜんたいを包つつみ込こみ
空そらに立たち込こめたる暗雲あんうんは <三度目さんどめの嵐あらし>の訪おとずれを告つげようとしていた…
「おぉ...何なんということじゃ 黒くろき法衣ローブを纏まといし者達ものたちの影かげが見みえる
予言書よげんしょの使徒しと 奴やつらを封印ふういんの深奥しんおうへ行いかせてはならん
邪神じゃしんの封印ふういんを解とこうとしておるのじゃ
いまや雷神様らいじんさまの血ちも薄うすれ 我われらに扱あつかえるは小ちいさき雷いかつちのみ
あぁ恐おそろしいや 天地てんちを揺ゆるがす強大きょうだいな力ちからじゃ 来くるぞ...あぁ来くるぞ…」
地ちを割わる咆哮ほうこう 天てんを裂さく爪牙そうが 烈火れっかの如ごとく燃もえさかる六対ろくついの翼つばさ
暗黒あんこくを宿やどした瞳ひとみに魅みいられただけで 勇猛ゆうもうなる戦士せんしが次々つぎつぎと倒たおれていった…
嗚呼ああ...人間にんげんとは神かみの前まえでは かくも無力むりょくなモノなのだろうか...
誰だれもが深ふかい絶望ぜつぼうに呑のまれかけていたその瞬間とき
ひと際眩きわまばゆい閃光せんこうが雷無ちからなき青年せいねんの体からだを貫つらぬいた…
「覚醒めざめよ...勇敢ゆうかんなる右腕みぎうでを持もつ者ものよ...
直系ちょっけいの雷ちからを受うけ継つぎし者ものよ...
かつて私わたしは邪神やつを封印ふういんせし折おり 雷いかづちの搶やりを放はなったが故右腕ゆえみぎうでを失うしなった
今いまその雷ちからを開放かいほうすれば 右腕みぎうではおろか全身ぜんしんが吹ふき飛とぶやも知しれぬ
御主おぬしにその覚悟かくごがあるか?
…ならば今いまこそ覚醒めざめよ<雷神らいじんの右腕みぎうで>よ!」
「ひとりでは耐たえ切きれぬ 雷ちからでもきっと
ふたりなら大丈夫だいじょうぶ 私わたしは信しんじる!」
暗雲あんうんを貫つらぬく雷いかづち あの日出会ひであった少年しょうねんと少女しょうじょは
今いま...二ふたつの紋章重しるしかさね合あわせて 輝かがやける未来ときを紡つむぐ…
「…ちゃん...ねぇ...お婆ばあちゃん...お婆おばちゃんったらぁ」
「どうしたの?それからお話はなしどうなったの?」
「おぉ...そうだったねぇ ごめんよ」
「その後あと 雷神様らいじんさまが邪神じゃしんをやっつけたんだよね?ね?」
「さて どうだったかねぇ...
昔むかしの話はなしだからもう忘わすれちゃったねぇ…」
...そう言いって微笑ほほえんだ祖母そぼの瞳めは とても優やさしい色いろをしていた
...その時ときの事ことは今いまでも印象深いんしょうぶかく覚おぼえている
...私わたしは信しんじているのだ 雷神らいじんの系譜けいふは途絶とだえていないのだと…
受うけ継つがれるモノ...受うけ継つがれざるモノ...
暗雲あんうんを貫つらぬく光ひかりを翼つばさに受うけ...その白鴉はくあは羽はばたいて往ゆく…
邪神じゃしんが封印ふういんされし地ちに街まちを築きずき
自みずからが結界けっかいの役割やくわりを果はたし
永ながき平和へいわへの礎いしずえと成なす...
誇ほこり高たかき右腕みぎうでに刻きざまれし雷の紋章あかし
彼かの者達ものたちの名なは 雷神らいじんの民たみ
伝承でんしょうの謎なぞ 紋章もんしょうの秘密ひみつ
少年しょうねんが描えがく軌跡きせき 雷神らいじんの系譜けいふ
弱よわい者ものほど徒党ととうを組くみ
身代みがわりの羊ひつじを捜さがす
愛あいを知しらない幼おさなき日々ひびは
灼やけた石いしの痛いたみ
ひとり唇噤くちびるつぐんだまま
膝ひざを抱かかえて耐たえていた
雨あめも宿やどればいづれ過すぎ去さる
嵐あらしもまた然しかり
されど輝かがやかざる紋章しるし
本当ほんとの強つよさって何なんだろう?
差さし出だされた少女しょうじょの小ちいさな手てが
とても大おおきく見みえた…
黙もくしたまま何なにも語かたらぬ歴史れきしの手ての平ひらの上うえで
出会であってしまった少年しょうねんと少女しょうじょの物語ものがたり
十年じゅうねんの歳月さいげつも一閃いっせんの雷いかづちが如ごとく
過すぎ去さってしまえば刹那せつな
今いま...黒くろの歴史れきしが再ふたたび動うごき出だそうとしている…
遠とおい空見上そらみあげて この胸むねを焦こがす
浮うかぶのは彼女かのじょの 愛あいらしい笑顔えがおだけ
適かなわぬ想おもいと 識しっていながら…
麗うるわしの君きみは何故なぜ 一族いちぞくの長おさの娘むすめ
部族一強ぶぞくいちつよき者ものの許もとへ
嫁とつぐこと定さだめしは 変かえられぬ民たみの掟おきて
嗚呼ああ...雷無ちからなきこの腕うでじゃ 君きみのこと護まもれない?
想おもいなら誰だれにも負まけないと
叫さけんでもその言葉ことば 虚むなしくも風かぜに消きえた…
期きは満みちようとしていた 長おさの娘むすめも今年ことしで婚礼こんれいを定さだめられし齢十六よわいじゅうろく
その誕生たんじょうの日ひが差さし迫せまり 一族いちぞくの猛者達もさたちは競きそって名乗なのりを上あげた
期きは満みちようとしていた 邪悪じゃあくなる波動はどうが街全体まちぜんたいを包つつみ込こみ
空そらに立たち込こめたる暗雲あんうんは <三度目さんどめの嵐あらし>の訪おとずれを告つげようとしていた…
「おぉ...何なんということじゃ 黒くろき法衣ローブを纏まといし者達ものたちの影かげが見みえる
予言書よげんしょの使徒しと 奴やつらを封印ふういんの深奥しんおうへ行いかせてはならん
邪神じゃしんの封印ふういんを解とこうとしておるのじゃ
いまや雷神様らいじんさまの血ちも薄うすれ 我われらに扱あつかえるは小ちいさき雷いかつちのみ
あぁ恐おそろしいや 天地てんちを揺ゆるがす強大きょうだいな力ちからじゃ 来くるぞ...あぁ来くるぞ…」
地ちを割わる咆哮ほうこう 天てんを裂さく爪牙そうが 烈火れっかの如ごとく燃もえさかる六対ろくついの翼つばさ
暗黒あんこくを宿やどした瞳ひとみに魅みいられただけで 勇猛ゆうもうなる戦士せんしが次々つぎつぎと倒たおれていった…
嗚呼ああ...人間にんげんとは神かみの前まえでは かくも無力むりょくなモノなのだろうか...
誰だれもが深ふかい絶望ぜつぼうに呑のまれかけていたその瞬間とき
ひと際眩きわまばゆい閃光せんこうが雷無ちからなき青年せいねんの体からだを貫つらぬいた…
「覚醒めざめよ...勇敢ゆうかんなる右腕みぎうでを持もつ者ものよ...
直系ちょっけいの雷ちからを受うけ継つぎし者ものよ...
かつて私わたしは邪神やつを封印ふういんせし折おり 雷いかづちの搶やりを放はなったが故右腕ゆえみぎうでを失うしなった
今いまその雷ちからを開放かいほうすれば 右腕みぎうではおろか全身ぜんしんが吹ふき飛とぶやも知しれぬ
御主おぬしにその覚悟かくごがあるか?
…ならば今いまこそ覚醒めざめよ<雷神らいじんの右腕みぎうで>よ!」
「ひとりでは耐たえ切きれぬ 雷ちからでもきっと
ふたりなら大丈夫だいじょうぶ 私わたしは信しんじる!」
暗雲あんうんを貫つらぬく雷いかづち あの日出会ひであった少年しょうねんと少女しょうじょは
今いま...二ふたつの紋章重しるしかさね合あわせて 輝かがやける未来ときを紡つむぐ…
「…ちゃん...ねぇ...お婆ばあちゃん...お婆おばちゃんったらぁ」
「どうしたの?それからお話はなしどうなったの?」
「おぉ...そうだったねぇ ごめんよ」
「その後あと 雷神様らいじんさまが邪神じゃしんをやっつけたんだよね?ね?」
「さて どうだったかねぇ...
昔むかしの話はなしだからもう忘わすれちゃったねぇ…」
...そう言いって微笑ほほえんだ祖母そぼの瞳めは とても優やさしい色いろをしていた
...その時ときの事ことは今いまでも印象深いんしょうぶかく覚おぼえている
...私わたしは信しんじているのだ 雷神らいじんの系譜けいふは途絶とだえていないのだと…
受うけ継つがれるモノ...受うけ継つがれざるモノ...
暗雲あんうんを貫つらぬく光ひかりを翼つばさに受うけ...その白鴉はくあは羽はばたいて往ゆく…