トーキョー シティー ヒエラルキー 歌詞 Bank Band ふりがな付

トーキョー シティー ヒエラルキー 名乗なのらないのが彼等かれらのルール
誰だれも過去かこを明あかさない 今日きょうに生いきるのが彼等かれらのルール
でも空そらが好すき 話はなすことが好すき 焼やき立たてのパンの匂においが好すき
ビルの谷間たにまに沈しずみゆく夕陽ゆうひに
「独ひとりじゃないさ」と路上ろじょうの天使てんしはそっと囁ささやきかける

トーキョー シティー ヒエラルキー 笑わらわないのが彼等かれらのルール
いつものオフィスにジョークがあるとしても 金かねを産うむためのひとつのツール
でも彼かれは娘むすめが好すき 我わが娘この寝顔ねがおが好すき モミジのような掌てのひらが好すき
家具かぐの谷間たにまに身みを横よこたえて
「これでいいのさ」と戦たたかう天使てんしは天井てんじょうに囁ささやきかける

トーキョー シティー ヒエラルキー 自分じぶんを探さがすのが彼等かれらのルール
けれど何なにひとつ見みつかりやしない それが世よの中なかのいつものルール
でもあの娘こが好すき たまらなく好すき かよわく美うつくしい二にの腕うでが好すき
長ながい髪かみに顔かおをうずめて
「何なんとかなるさ」と未熟みじゅくな天使てんしは彼女かのじょに囁ささやきかける
チュ チュル チュル チュルル…

トーキョー シティー ヒエラルキー 静しずかに生いきるのが彼女かのじょのルール
帰かえりを待まつ連つれ合あいはもうこの世よにはいない 決けっして期待きたいしないのが彼女かのじょのルール
でも散歩さんぽが好すき 季節きせつに咲さく花はなが好すき 日々ひびの匂においにときめくのが好すき
夕暮ゆうぐれ時どきに小ちいさな灯あかりをともし
「もうすぐまた会あえるから」と寂さみしげな天使てんしはそっと囁ささやきかける

トーキョー シティー ヒエラルキー 賭かけ続つづけるのが彼等かれらのルール
道みちのひとつは明日あしたへと続つづき もうひとつは墓場はかばへと堕おちてゆくレール
でもこの瞬間しゅんかんが好すき この興奮こうふんが好すき 高たかなる心臓しんぞうの鼓動こどうが好すき
ポケットの中なかで汗あせばんだ手てを握にぎりしめ
「今度こんどこそは」と不運ふうんな天使てんしは空そらに囁ささやきかける

トーキョー シティー ヒエラルキー この街まちはムンクの手ての中なかにある
誰だれかが叫さけび 何処どこかで渦巻うずまき とてもいとおしく 何故なぜか美うつくしい
そして醜みにくい あまりに醜みにくい 醜みにくいけれど何故なぜか美うつくしい
今日きょうもどこかで 沢山たくさんの天使達てんしたちは夜よるのトーキョーにそっと囁ささやきかけている
チュ チュル チュル チュルル…