木彫り鯰と右肩ゾンビ 歌詞 赤飯 ふりがな付

売うり声轟ごえとどろく城下町じょうかまち 賑にぎわい見みせる船祭ふなまつり
カエルと鯰なまずが同時どうじに跳はねれば おれの右肩みぎかたうずき出だす

小ちいさな桐きりの木箱きばこを担かついで
一文銭いちもんせんが宙ちゅうを舞まう
問屋とんやの丁稚でっちが塩振しおふりまいても
おれの加速かそくは止とまらない

おどろおどろしい右肩みぎかたは
粋いきな街並まちなみと不釣ふつり合あい
覚おぼえずに巻まき起おこすつむじ風かぜ
もうこれ以上体いじょうからだの一部いちぶが
ゾンビ化かならぬよに

(武鑑読ぶかんよみ込こむ暇ひまもなし)

右肩激みぎかたはげしく鼓動こどうするから
味噌焼みそやき田楽でんがくが食たべづらい
大名屋敷だいみょうやしきを眺ながめていると
肩周かたまわりの細胞活性化さいぼうかっせいか
開あける 嗚嗚嗚あああ 木箱きばこ 丑うしの刻こく
塩しおとの割合わりあいが絶妙ぜつみょうな
ゾンビを浄化じょうかするお守まもりさ
何なんの根拠こんきょも無ないけど・・
「塩漬しおづけの木彫きぼり鯰なまず」

暮くれ六むっつ知しらせる時ときの鐘かね
一朱銀いっしゅぎんが虚空こくうを舞まう
藍あいに染そめ抜ぬいた商家しょうかの暖簾のれんも
おれの孤独こどくは拭ぬぐえまい

おどろおどろしい右肩みぎかたが
鬼灯行灯ほおずきあんどんに照てらされる
覚おぼえずに巻まき起おこすつむじ風かぜ
もうこれ以上体いじょうからだの一部いちぶが
ゾンビ化かならぬよに

(まっこと陽気ようきな町娘まちむすめ)

右肩激みぎかたはげしく鼓動こどうするから
味噌焼みそやき田楽でんがくが食たべづらい
町火消まちひけしと纏振まといふり回まわせば
肩周かたまわりの細胞活性化さいぼうかっせいか
居抜いぬき 嗚嗚ああ 初太刀しょだちが鞘走さやばしる
切きっ先さきが木箱きばこの蓋ふたを割わる
白銀はくぎんに輝かがやく匠たくみの品しな
繊細せんさいさがうかがえる
「塩漬しおづけの木彫きぼり鯰なまず」

呉服屋ごふくやの 若旦那わかだんなや 道場破どうじょうやぶりの
無頼派侍ぶらいはざむらい
一膳飯屋いちぜんめしやに 隠密同心おんみつどうしん 魚さかなの振ふり売うり
奇怪きかいな念仏ねんぶつ せーのっで唱となえる
暗中模索あんちゅうもさくな 人海戦術じんかいせんじゅつ
嬉うれし恥はずかし神頼かみだのみ

日ひの出でに江戸えどの街まちを駆かけ抜ぬけて
日ひが沈しずみ佇たたずむ柳やなぎの下した
精気帯せいきおびた腕うでをなでながら
吾妻橋あづまばしで別わかれ告つげる

念仏ねんぶつが具現化ぐげんかしたつむじ風かぜ
江戸えどに潜ひそむ邪気じゃきを吸すい上あげる
跳梁跋扈ちょうりょうばっこする盗賊とうぞくたちを
伊勢国いせのくにあたりまで吹ふき飛とばす
おれの 嗚嗚嗚あああ 宝物たからものまでも
金色こんじきの月夜つきよに吸すい上あげる
頼たのむ返かえしておくれつむじ風かぜ
味噌焼みそやきの田楽でんがくと
一朱銀いっしゅぎんとニ文銭にもんせん
あ、それと「塩漬しおづけの木彫きぼり鯰なまず」